前回のブログのつづきです。
【共依存の正体】
●共依存はお互いが不幸になる
共依存というのは、恋人・親子・飼い主とペットの関係で、2者がお互いに相手に依存し合っている状態を指します。
小さい子どもが親に依存したり、ペットが飼い主さんに依存しているのは、ある意味当然ですね。
けれども、親や飼い主さんの方も我が子やペットに依存している共依存の状態になってしまうと、これは健全な関係ではなくなってしまいます。
共依存というのは、お互いがお互いに寄りかかっている状態ですから、双方の成長や自立を妨げていることになって、なによりも悲しいことは、そのどちらもが本当の意味での幸せを感じられない・・・要するに不幸だってことなんです。
共依存の状態に陥っている人のほとんどが、その事実を認めません。
むしろ、絶対にそんなはずはないと強く主張します。
けれども、共依存の関係は世の中に驚くほどたくさん存在しているんです。
●ある共依存の男女のお話
例えば恋人同士が共依存の場合、その関係は一見、とてつもなく強固です。
男「オマエはオレがいないと本当にダメな、可愛いヤツだなぁ。
オレがいない時はキケンだから絶対に外出したらダメだぞ!」
女「そうなの。ワタシ、アナタがいなければ死んでしまうわ!」
戯れに言っているのならヒューヒュー♪で済みますけど、ホンキで言っているとしたら相当ヤバイ関係です。
本来、自立しているべき大人の男女なのですが、男は自分を拠り所にしている彼女の存在で自分の価値を確認していますし、女は彼がいなければ死んでしまうそうですヨ!
男は彼女が社会に出て実力を発揮して活躍することを望まないでしょう。
できるだけ狭い世界に閉じこめておいて、いわば”かごの鳥”にしておきたいという心理が働きます。
そうすれば彼女は、いつまでも男を頼ってくれる存在であり続けてくれるからです。
女は男がいなくなったら死んでしまうなどと言っているくらいですから、精神的に自立していません。
彼に頼り切っています。
こんな関係・・・そこいら辺にゴロゴロ存在していると思いませんか?
「何故かクズ男ばかり選んでしまうの~~!」っていう女性や、
「どうしてもダメ女にハマっちゃうんだよね、オレ!」っていう男性は共依存の典型といえます。
このような共依存の恋人同士というのは、大抵が泥沼の破滅的な関係に陥って破局を迎えます。
健全じゃあないっていうのはお解りいただけたでしょーか?
●ある母親と息子のお話
じゃあ今度は親子のお話です。
息子は甘えん坊で泣き虫のケンちゃん(仮名)
母親はケンちゃんを溺愛していますから、ケンちゃんが怖がることや嫌がることを全て排除してあげます。
「人参キライ?いいのよ、人参なんか食べなくったって!」
「ウン。ママ、だーい好き!」
「お友達と遊べない?いいのよ。ケンちゃんにはママがいるんだから。ママと遊びましょうね~!」
「ウン。ママ、だーい好き!」
ケンちゃんは、”ママ命”の、偏食でワガママでお友達のいない子に育ってしまいました。
ママにとっては、そんなケンちゃんが唯一の生きがいです。
じゃあもし・・・
ケンちゃんは今、20才の大学生です。
って言ったらどう思いますか?
「ヤバイだろ~~!」
って思いませんか?
じゃあもし、
ケンちゃんは今、2才のビーグル犬です。
って言ったらどう思いますか?
「犬」と書いて「ケン」と読む・・・みたいな~(←無視してください)
「別にいいんじゃない?責任もってケンちゃんを最後まで面倒みれば・・・」
って思いますか?
●共依存は何故不幸なのか?
冒頭で、共依存は不幸だと書きました。
何がどう不幸なのかを、飼い主さんとビーグルのケンちゃんで考えてみます。
まずは、解りやすいケンちゃんの不幸から・・・
◆ケンちゃんの不幸
ケンちゃんは、飼い主さんに好き嫌いを助長されて偏食がひどいため、栄養バランスを崩して、しょっちゅう病気にかかっています。
健康でないというのは不幸なことですね。
ケンちゃんは、他のワンちゃんや飼い主さん以外の人と触れ合うことを知らずに一生を送ります。
本来なら感じられる多くの喜びや楽しさを感じられないのは不幸なことですね。
ケンちゃんの飼い主さんがもし、交通事故などで突然亡くなってしまったら・・・
ただでさえ、最愛の飼い主さんを失った悲しみで押しつぶされそうなケンちゃんは、自分の拠りどころを失って、文字通り生きていけないほどのショックを受けます。
実際・・・病気がちで社会性がまったくないケンちゃんは、新しい飼い主さんと巡り合うことも難しく、最悪の場合、引き取り手が見つからずに殺処分になってしまうかもしれません。
不幸すぎますね( ノД`)
飼い主さんの不幸については、長くなるので次回にお話します。
<今日のPet Hotel 11!>
モモくんがやってきたヨ! とっても穏やかなおりこうさんです♪ |
チャコがタオルを巻いているのは ”邪魔なまるいヤツ”がちょっとブカブカだから(笑) |
「”邪魔なまるいヤツ”をしてると、みんななぜか ワタシを怖がるみたいなの・・・特にボスが・・・」 |
「チャコちゃんのまるいヤツ、こわいよぅ」 |
モモくんは未去勢なので未避妊のチャコに釘付け。 収拾がつかなくなるから柵で仕切られています。 「チャコちゃ~~ん!!」 |
チャコもモモくんに夢中! 「なあに~?モモく~~~~ん!・・・って 邪魔なまるいヤツが柵に当たるんですけどーー!」 笑笑 つっかえてる( ´∀` ) |
「チャコちゃんのまるいヤツ こわいよぅ」 |
みんなに避けられ、慕ってくれるイケメンくんとは 柵で分けられ・・・ 「いろいろと不満なんですけどーーー?!」 はいはい(笑) |