2018年8月31日金曜日

咬みつきFくんのお話①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回までのシリーズの中で、高齢犬Aちゃん(短頭種)の預かりをお断りしたケースについて触れました。


「ペットホテルはケージレスが一番なのか?④」


今日はもうひとつ、わたしたちが預かりをお断りした別なケースについてお話したいと思います。



【本気咬みをするワンちゃん】


●グイグイ引っ張るFくん


小ぶりな柴犬 Fくん(2才)の第一印象は、「とにかくものすごく引っ張る子」でした。

海岸沿いにお車を停めた飼い主さんとFくんを歩いて迎えに行くと、そこからpethotel11!まで飼い主さんをグイグイ引っ張って歩いていたからです。

巻取り式の伸縮リードを長く伸ばしたはるか前方を、飼い主さんのことを気にも留めずに歩くFくん。

途中ウンチをしたので、飼い主さんがソレを拾おうとするのですが、Fくんに引っ張られてウンチを拾うのもままならない様子でした。


「いつもこんな感じでお散歩しているのですか?」


と伺うと


「ハイ、もうこの引っ張りには参ってるんですよ~」


と、トホホな表情で仰る飼い主さんでした。



●リードを持とうとしない奥さん


飼い主さんをグイグイ引っ張って歩く犬はけっこう多いものです。

けれども、大抵の子は飼い主さんが完全に止まると引っ張るのをやめて自分も止まります。

Fくんの場合は、ウンチを拾うために完全に止まっている飼い主さんを無視して更にグイグイ行こうとしていたので、重度の引っ張りグセの持ち主ですね(^_^;)

ウンチを拾うのに手間取ったご主人の方が奥さんに


「ちょっとFをお願い!」


と仰ると、


「え・・・私?!無理よ~!!」


結局、その時はわたしがFくんのリードを預かりましたが、奥さんがリードを持とうとしなかったのは、Fくんへの恐怖心からだということは、後からわかりました。



●まずは引っ張りグセを・・・


完全に主従関係が逆転しているように見えた飼い主さんとFくんの状態は、大変よろしくないと判断したわたしは、


「引っ張りグセをまず直しませんか?今後Fくんを飼い主さんが制御できるようになっておかないと危険ですよ」


とお話し、まずは伸縮リードをやめてしっかりとした首輪とリードを正しく装着することをご提案し、pethotel11!に着くとすぐに、リードを付け替えてお庭でどの程度引っ張りが酷いかを見させていただくことにしました。


初回の面談時、人懐っこくて、自分からシッポを振って近づいてくる子以外は、わたしたちがワンちゃんに自分から触れることはほとんどありません。

緊張している犬と、こちらのペースでいきなり距離を縮めようとするのは、かえって怯えや警戒心を強めてしまうことになるからです。

そこで、飼い主さんにリードをお渡しし、


「コレに付け替えてみてください」


と言うと、奥さんが怯えた様子でご主人に


「気をつけて・・・!!」


と言いながら、少し後ろに下がって見守っています。



●咬み付くんです


ご主人はFくんをなだめつつ、わたしから受け取ったリードをFくんに着けながら


「コイツ、咬むんですよ。

最近はずいぶんこっちも慣れて咬まれないコツがわかってきたんですけど、何度も咬まれたことがあるんです」


「どんな時に咬もうとしますか?」


「なんだろう・・・コレっていう決まったことはないんですけど、とにかくFの機嫌が悪かったり気に入らないことがあるとって感じですかね・・・

何の前触れもなく突然って時もあるんで、よくわからないんですよね~(トホホ)」


う~~~む・・・


正直、お預かりは難しいかもしれないなぁ・・・とその時思いましたが、付け替えたリードでお庭をお散歩させてみると、さっきまでの引っ張りはすっかり影を潜め、とてもおりこうにわたしに従って歩くFくんなのでした。


まだ2才と若いFくん、引っ張りを直すことと飼い主さんの普段の接し方を変えることで、まだしつけ直しがギリギリできるレベルなのかもしれない・・・

そう思ったわたしは、


「今日の面談だけでは判断がつきませんので、ぜひ一泊トライアルをしてみませんか?

もしかするとその結果、お預かりはできないということになるかもしれませんが・・・」


とご提案し、後日改めてトライアルをすることに決定しました。


トライアルの日は、お預かりのワンちゃんが少ない日で、なおかつ飼い主さんがFくんを預けたい「本番」の日に対してゆとりを持った日程でスケジュールを組みました。

他のワンちゃんが少ない日にしたのは、Fくんに1人がかかりっきりになる可能性が高かったからです。

また、日程にゆとりを持ってスケジュールしたのは、トライアルの結果 もしもFくんを預かれないことになっても、他のペットホテルを探す猶予があるようにという理由からです。

更に、Fくんに限らずトライアルをする時には全ての飼い主さんにお願いしているように、次のように飼い主さんにお話しておきました。


「トライアルは単なるお泊りとは違いますから、何かあればお迎えに来ていただけるように、予定を入れずに待機しておくようにお願いします。」




さて、いよいよFくんのトライアルの日がやってきました。

結果的に、Fくんは残念ながらpethotel11!で夜を越すことなく、飼い主さんにお迎えに来ていただくことになってしまったのですが、そのいきさつは長くなるので次回にお話しまーす!





<今日のpethotel11!>

朝の海岸さんぽ♪
さあ、今日もいいお天気だー(*^_^*)

美しさの秘訣は快便なのよ、カ・イ・ベ・ン♪
1日3回もウンチをする快便マスターGちゃん!!

暑い日のお庭遊びは大嫌いなナツだけど・・・
室外機とヨシズの間が最近おきにいり♪

「ちょっと!ついてこないでよ!」
・・・行けないよ、そんな狭いとこ(笑)

暑いからみんなお部屋で休憩しなさーーーい!
「はぁ~~~~い」

続々とお部屋に戻ってくる中・・・

まだボールで遊びたいCちゃんは
「もうちょっとだけ」アピール

ダーメ!!涼んでからね(*^_^*)

夕方になってからFくんが来たよ!
ひさしぶり♪ だいぶ痩せたんじゃない?
ダイエットできてよかったね~
Fくん「ヘヘ♪」

Fくん「ねえねえボス・・・」
ボス「ん~~~?な~に~~?」

Fくん「あの大きい子たちは近づいても大丈夫なの?」
ボス「ああ、ぜんぜんヘーキだよ♪Cちゃんは
人間とボールのことしか考えてないし・・・」

ボス「Gちゃんもとっても優しくておとなしい子だよ~」

おそるおそるご挨拶
上手にできたねFくん!(パチパチ)






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