前回ブログの続きです。
【食糞の習慣を断ち切ろう】
愛犬の食糞をたちまち止めさせる魔法のような方法はないことは判りましたね。
ここからは、時間はかかるけれど唯一確実な方法・・・
つまり、ウンチを素早く片付けて物理的に食べられないようにする方法について、具体的なやり方をご紹介しましょう。
●他の子のウンチを食べる場合
多頭飼育で他の子のウンチを食べてしまったり、一緒に飼っている猫のウンチを食べてしまったりする子の場合は、しばらくお留守番中は食糞をする子を他の子と隔離しておきましょう。
前回もお話したように、多くの食糞は「習慣化」によって長期化しています。
食べないでいるクセをつけてしまうことが大事なんですね。
他の子のウンチばかり食べる子は、ウンチの製造元と消費者(ウンチイーター)を分けてしまえばいいので、ある意味簡単かもしれません。
問題は、自分のウンチを食べてしまう子です。
隔離のしようがありません・・・(;´Д`)
●見ているところでウンチする習慣をつけさせる
朝のお散歩など、しっかりと時間をかけてなるべく飼い主さんが見ている前でウンチをするように頑張りましょう。
ウンチをしたら、なるべくす早く、スマートに片付けます。
ここでモタつかない方がいいので、愛犬がウンチングスタイルをしたら、落ちてくるウンチを直接ペーパーなどで受け止めるくらいの感じが理想です。
(モタつかない方がいい理由は後でご説明しまーす)
愛犬が振り返ると・・・・そこにもうウンチはないっ!!(レレレのレ~~~?!)
そして、普段あげているのとは違う、とびっきり美味しいウンチタイム専用のオヤツを用意しておいて、愛犬がウンチを食べなかったことをたたえながらオヤツをあげてください。
食いしん坊が理由で食糞している子は、
「飼い主さんがいるところでウンチをしたら、ウンチよりずっと美味しいものがもらえたぞ!!」
ってことをすぐさま学習するはずです。
それでもお留守番中にもしウンチをしたら、やっぱり目の前のウンチを食べてしまうでしょう。
けれども、
「チェッ、飼い主さんの前でしないと、あの美味しいご褒美はもらえないのかぁ~」
ってことを知ってもらえば十分です。
うまくいけば、ウンチは飼い主さんの見ているところでした方が得だとわかり、常に飼い主さんがいるところでウンチをしてくれるようになりますから、知らないうちに隠れて食糞する頻度も減ってくるでしょう。
飼い主さんが在宅時は、得意げに
「ウンチ出たよーーっ!」
って知らせに来るようになるはずです。
※知らせに来たのがウンチを食い散らかしたあとだった場合、言うまでもなくご褒美はナシです (-_-;)
頻度を減らすことは「習慣化」からの脱却の第一歩です。
●ウンチの価値を下げる
長年ウンチを食べることが習慣化しているワンちゃんの場合、飼い主さんがソレをやめさせようと試行錯誤した歴史もあるでしょう。
きっと、犯行現場を見て悲鳴をあげたり、キツく叱ってしまったこともあるのではないでしょーか・・・
そういう行動がかえってウンチの魅力をUPしてしまっている可能性があるんです!
食糞する子にとっては、ウンチは「食べ物」です。
その食べ物を飼い主さんが血相を変えて自分から奪いに来る・・・すると・・・
「よっぽどこのウンチが欲しいんだなっ?!渡してなるものかーー!!」
ってなる可能性があるんです・・・
「いるかーーーーーーいっ!!! ヽ(`Д´)ノ」
ですから、ウンチを食べている現場を見つけても、決して叱ったり騒いだりしてはいけません。
逆に、ウンチの価値を下げるような行動を心がけましょう。
具体的には次のような方法があります。
◇ウンチよりイイものをチラつかせる
これは、先程お話したやり方ですね。
ウンチを飼い主さんの前ですると、とびきり美味しいオヤツが出てくる・・・
ウンチが色あせて見えますねぇ~!(最初っから色あせてて欲しいんだけどー)
◇飼い主さんがウンチに興味がないと知らせる
叱らない、騒がない。
そして、大慌てで片付けて持ち去ると「欲しがっている」とあらぬ勘違いをされてしまう可能性があるため、スマートに涼しい顔で手早く片付け、できれば目の前でビニールに包んだソレを蓋つきのゴミ箱にバビューンッ!!と捨てて見せて、ソレに興味がないことをアピールしてやりましょう。
お散歩中にウンチを回収した場合は、「大事そうにバッグにしまった」と思われたソレを帰ってからやはり目の前で捨ててみせてやりましょう。
「決してオマエの見ていないところで美味しく食しているわけではないんだよ・・・」
そう心の中で念じながら・・・
(これで効果があった飼い主さんは、今までずーーっと愛犬から隠れてウンチを食べていると思われていたってことになるかもしれませんね~ 号泣)
◇愛犬がウンチを食べずにいたらアホみたいに褒める
とびきりのオヤツを用意していないようなとき、突如 愛犬がウンチをしてしまったら、気でも狂ったかってくらいに全力で褒めちぎり、サッとウンチを片付けましょう。
◇ウンチを食べていたら呆れた様子で片付ける
ウン悪く犯行現場に出くわしてしまったり、外出先から帰ってきて、明らかに食い散らかされたウンチの残骸を発見してしまった時は・・・
もちろん、叱らず騒がずは守らなくてはいけませんが、快く思っていないことだけは伝えてください。
その方法は・・・
愛犬に一切声をかけず(声を発しない)目線も合わせず、ゲンナリした顔で残骸を回収し、はやり見ている前で捨て、愛犬と目を合わせないままその場を立ち去りましょう。
これが、愛犬にとって最も「つまらない結末」だからです。
●ナツの場合
ちなみに、pethotel11!の超長期お預かり犬のナツ(黒チワックス)は、ウンチイーター歴が数年もあった、かなりのヘビーウンチイーターでしたが、現在ではその頻度は激減しています。
具体的にわたしたちが行ったのは、上記の方法の中で「とびっきり美味しいオヤツ」以外のすべてです。
「とびっきり美味しいオヤツ」をなぜ実践しなかったかというと、ペットホテルという商売柄、他のワンちゃんが常に周囲にいるため、ナツにだけ豪華なご褒美をあげることは不可能だったからです。
(そんなことをすれば、下手すりゃ血を見る大騒ぎになっちゃいますからねぇ~)
【食糞を容認する】
元も子もないお話かもしれませんが、食糞の習慣を断ち切ることを断念するというのもひとつの方法かと思います。
自分のしたウンチをフレッシュ(新鮮)なうちに食べるくらいなら、健康上の問題は特にありませんし、動物にとっては珍しい行動でもないからです。
ただし・・・
・自分以外のウンチは絶対に食べさせないようにする(感染の恐れがあります)
・飼い主さんの顔を舐めさせる習慣の方を断ち切る(同じく感染の恐れがあります)
ということは守らなくてはなりません。
愛犬に
「食糞、やめますか? それとも 飼い主とのキス、やめますか?」
と訊いてみてください(キスやめるって即答されたら辛いわーーー!!)
さて、いかがでしたか?
食糞をやめさせる簡単な方法はありませんが、「習慣化」を断ち切ることによって、ある日 憑き物が落ちたかのように愛犬がウンチに一切興味を示さなくなる可能性は十分にあります。
わたしも幼いころ、おそらく数年に渡って爪を噛んで食べていたヘビーネイルイーターでしたが、いつからか突然まったくソレをしなくなり、今となってはセピア色のおもひでです。
<今日のpethotel11!>
黒柴のHくんが、柴犬Bくんに「遊ぼ遊ぼっ!」って しつこくつきまとい、Bくんが怒るので、 Hくんにリードをつけて ちょっとずつ仲良くさせようとしていたら・・・ |
NちゃんがHくんのハンドラーを買って出て(笑) |
Bくんを追おうとするHくんを・・・ |
止めているっ!!(笑) |
どーも!お蔭で気楽に遊べまーす♪ |
ボクはただ、Bくんと遊びたいだけなんだよ~う |
わかってるよ |
結局、夕方には仲良くなれました♪ |
Nちゃん、お手柄だねー!! 「ヘヘヘ♪」 |
初めまして Dくんです! ちょっぴりオドオドしてたら・・・ |
Bくん「大丈夫か?怖がらなくていいんだよ~」 |
Bくん、キミがとーっても優しい子なのは知ってるけと Dくんはキミの存在におびえているんだと思うよ(^_^;) |
夕方のお散歩、風が気持ちいい海岸に行こうと思ったけど・・・ |
Hくんが「海は花火してる人がいるからイヤだっ」 って踏ん張るから |
お山の畑にしたよ~! |