前回ブログのつづきです。
【「フツー」よりも大切なこと】
●「フツー」かどうかは誰が決める?
考えてみれば、自分の愛犬が「フツー」かどうかを他人に訊くのは滑稽な気もしますね。
でも「フツー」というのが「多数派」と同義語である以上、それは当然のことでもあります。
高校生の時、わたしのクラスメイトの一人に、常にお財布に5万円入っている子がいました。
彼女がいくら使ってもご両親が補充して常に5万円・・・
当時、わたしが通っていた学校は校則でバイトを禁じられていた上に、毎月のお小遣いは数千円程度だったので、当時のわたしは心底
「なんて羨ましいーーー!!」
と悶絶したものです。
当然、彼女の事例は特殊も特殊、大特殊(←?)なんですが、当の本人はそれがフツーだと思って育っていたために、彼女はわたしたちのカツカツのお小遣い事情にむしろカルチャーショックを受けて
「えええーーー?!みんな一体どうしているの~?」
ときたもんだっ!!ど~もこ~もないやいっ(フンガッフッフ)
・・・とまあ、自分や自分の家庭、ペットが第三者の目から見て「フツー」すなわち「多数派」かどうかは、他人に訊かなきゃわかんないよってことですね。
●フツーじゃなかったら?
では、他人にジャッジしてもらった結果、どうやらうちの愛犬は「フツー」とはちょっと違うらしいぞ・・・ってことになると、飼い主さんはどういう気持ちになるんでしょうか?
きっと、それが例えば
金粉入りのウンチをする
世界中の国の首都を言える
とゆーよーなことであれば、「ヨッシャー!テレビ局に電話したろ♪」
みたいな感じになるかもしれませんし、
ご飯の前に「マテ」をしてそのまま外出すると帰ってくるまで待っている
人間用のトイレで便座にまたがり、失敗なく上手にオシッコする
といったことなら、「ハハハ、ウチの子って天才犬~~~!」と誇らしく感じることでしょう。
けれども、先述したような
・食糞する(ウンチを食べちゃう)
・早食い
・落ち着きがない
・小食(小飲)
・臆病
・無駄吠え
といったような内容に関して、その程度や頻度が「フツー」じゃないと言われてしまった場合、飼い主さんはたちまち不安な気持ちになってしまいますね。
逆に、上記のようなことがあっても
「その程度のこと、ウチの子もよ~!ほとんどの犬がそうだよ~」
などと言われれば「嗚呼よかった♪」と安堵するのが飼い主さんの心理なんでしょう。
●自分の理想と他人の意見
でも・・・
ご自分の愛犬なのですから、あまりにも他人の評価や意見を気にしすぎると、実際にはしなくてもいい心配に神経を擦り減らすことになってしまうかもしれません。
楽しかった愛犬との時間が楽しくなくなってしまうようでは、実に勿体ないですね。
そこで、こんな風に考えてみてはどうでしょうか・・・
一番大事なのは「多数派」か「少数派」ではなく、実際に飼い主さんとワンちゃん自身にとって「困ったこと」なのか、そうでないかってことのはずです。
たとえ、愛犬の行動が一般的ではなかったとしても、それによって何の問題も生じていないのであれば構わないという考え方もあります。
逆に、愛犬の行動はごく一般的なものだったとしても、飼い主さんにとってはその行動がどうしても許せないという場合もあるでしょう。
ですから、まずはご自身が愛犬にどうあってほしいのか?をご自分の気持ちに正直になって考えてみてください。
「最低限、こんな風になってくれないと困る」
ということから、
「理想を言えばこんな感じの子になってほしいな」
ということまで具体的に・・・
一方で、ご自分の希望とは別に、他人の客観的な意見にも耳を傾けてみましょう。
他人の意見は、振り回されるべきものではありませんが、決して無駄なものでもありません。
なぜなら、愛犬の「フツー」とはちょっと違う部分は、もしかすると隠れた病気のサインかもしれませんし、現在は困っていなくても将来的に大変困ったことになる可能性を含んでいることもあるからです。
早めに受診すれば助かるけれど、放っておくと命に係わる病気になるかも・・・
今のご自分の年齢とワンちゃんの年齢ならばOKだけど、歳を重ねたら困るかも・・・
今の年収をキープできていればOKだけど、収入が減ったら・・・
今の住宅事情ならOKだけど、引っ越したら・・・
もし自分が事故で死んでしまった場合、このままの状態だと引取り手が見つからず殺処分になってしまう可能性が高いかも・・・
というようなことですね。
そういうことを、冷静に考えてみて、
「ウン、ウチの子はどうやらかなり他の子とは違っている少数派のようだけど、別に今のままで一向にかまわないや~♪」
と思えたら、それで十分ではないですか。
●いずれ、人間が決める「フツー」
一番残念に感じるのは、他人の評価によって「フツー」じゃないと言われた愛犬に落胆した飼い主が、愛犬の飼育を放棄してしまうことがしばしば起きていることです。
「こんなはずじゃなかったのに・・・」
ということですね。
「こんなふう」にしてしまったのは他でもないご自身かもしれなくてもです・・・
そのようにして放棄された多くの犬たちが、新しい飼い主に巡り合うための十分な時間を与えられることもなく処分されていくんです。
あまりに身勝手な、人間が決めた「フツー」の基準によって・・・
●フツーじゃなかった自分
今回、なぜこんなお話をしたかというと、わたし自身が子供のころ、とても世間一般から見て「フツー」とはいえない子だった自覚があるからです。
夜、母親に叱られて真っ暗な外に放り出され、玄関にカギをかけられてしまったりすれば、
「ママぁ~ ごめんなさぁ~~~い!!」
と泣き叫ぶのが、可愛い「フツー」のお子さんってもんでしょう。
ところが、現在ではこんなにも可愛いわたしですが(←?)幼きころのお庭番ときたら
「ヤッタネッ 追い出された~!ホレーーイ♪」
とガッツポーズで暗闇の中、遊びに行ってしまい、挙句 心配した母親が真っ青な顔をして辺りを探し回る・・・という「フツー」じゃない子供でした。
(そして何故か、自分は何も叱られてもいない兄がオロオロと泣いてしまうとゆー・・・)
もしも、わたしがどこかのお宅の飼い犬だったなら、飼い主さんによってはすぐさま
「反抗的で可愛くないフツーじゃない犬」
として処分されていたのかもしれないなぁ・・・
と、そんな風に考えて悲しくなってしまったのです。
もし、どうしても他人が決めた「フツー」だけが気になって、それに囚われてしまう恐れがある人が犬を飼うのなら、わたしはAIBOを強くお勧めしたいでーす!
さて、次回は今回のお話にも出てきた「食糞」について考えてみたいと思います。
<今日のPet Hotel 11!>
Rちゃんの、このはじけるような笑顔の理由は・・・ |
便秘の解消(笑) |
ヨーグルトのお陰で いいウンチ出たどーーーーーっ!! (海に叫ぶ言葉としてどーなんだろう?) |
超ルンルン♪(笑) |
こちらもルンルンのCくん |
「オイデー」って言うと、ドラマのワンシーンのように 走ってくる |
初日のオドオドガルガルからは想像がつかない姿だね(笑) |
初対面のワンちゃんと仲良くなるのも早くなったね! |
また遊びにおいで。待ってるよー! Cくん「うん、またくるね~」 |
チャコ「このスロープに寝っ転がるのって けっこう気持ちイイんだけど ナツとワタシ以外だーれもしないの」 |
チャコ「Sくん、やってみない?」 Sくん「・・・・うん、今度ね~」 |
チャコ「絶対よ、約束よ!!」 Sくん「う・・・うん」 |
Rちゃん「なんでやねーーーーん?!」 (Rちゃんの反応は正しい) |
ボス「見慣れないヤツ・・・誰だっ?!」 |
ガオーーーーーッ!! (台風の日に飛んできた木の枝だよ~~ 笑) |
イヤイヤお部屋から出てきて、日陰から一歩も動かない ナツ・・・・(笑) |