2018年7月12日木曜日

今回の豪雨災害を受けて②(動物を助けたい!)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





【豪雨災害の中、動物を助けようとした人たち】


●どうにかして犬を助けたい


山崎ツギ枝さん(68才)は十数年前から毎日、福岡県筑紫野市の山中にある老犬施設に通って老犬たちの介護ボランティアをしていました。

今月6日も、山崎さんは雨が降りしきる中 いつものように施設に行って老犬たちの世話をしていたところ、急に雨脚が強くなりました。

施設の運営者に山崎さんからの最初のメールが入ったのは、6日の14時41分でした。


「地盤が崩れました」


連絡を受けた施設運営者(Nさん)は、驚いて119番に救助要請を行いました。

Nさんが次のメールを受信したのは15時15分。


「犬をここから助け出す方法がありません。

私も土砂崩れに巻き込まれ 恐ろしいです」


そして、15時31分


「どうかして犬を助けたい」


というメールが届いたのを最後に連絡は途切れてしまいました。


山崎さんは、その後 駆け付けた消防隊員の目の前で 土砂に飲み込まれて行ったそうです。



翌日(7日)の午前中になって、山崎さんは筑紫野市内の水路から遺体で発見されました。




9日になって、施設運営者のNさんが老犬施設があった場所に行ってみると、建物は土砂ですっかり流されていて、当時 保護施設にいた3匹の犬たちの姿は見当たりませんでした。


老犬施設があった場所



「雨や雪の日も休まず、病気や障害のある老犬たちに愛情を注いでいた。

責任感の強い人だった」


「しっかりしていて、犬思いの熱心な人だった。

最後まで自分よりも犬のことを心配していた」


「遺体はあざや傷だらけで痛かったろうに、顔だけは仏様のように笑っていました」


7日に山崎さんの遺体と対面したNさんや知人女性は、亡くなった山崎さんの人柄を、そのように語りました。


10日に行われた山崎さんの葬儀には、山崎さんが施設から引取って自宅で飼っていた愛犬「クロ」も出席しました。


「クロちゃんがさみしそうな顔をしていた。

最後まで自分だけ逃げようとせずに犬を守ろうとしてくれた。

天国でも3匹のお世話をしているかもしれない」


そう言って、Nさんは目頭を押さえておられたそうです。


山崎さんの愛犬「クロ」


(参考:西日本新聞ほか)




●屋根の上で3日間


岡山県倉敷市真備町の「まびファームかけはし」で飼われていたミニチュアホースの「リーフ」(9才♀)は、隣にある介護老人保健施設「ライフタウンまび」で入所者に癒しをもたらす(アニマアルセラピー)存在でした。


真備町を洪水が襲った時、リーフは息子の「アース」や、2頭のヤギと共に屋外のファームにいました。

当時の様子を、ライフタウンまびの副施設長は次のように語っています。


「そこの窓のとこですね。

窓のとこでゴンゴンゴンゴン音がするんで、カーテンをちらって開けたら、その時歯が見えたんです。

えっもしかしてリーフ?と思ってもう1回開けたら、リーフの顔が目の前にありました。

窓を開けたら水が一気に入ってきますし、水圧もかかっていますし

『リーフごめんよ』

という形で・・・泳いで何とか逃げてくれんかないうことで」


その後、7日の午前5時ごろ、柵にしがみついているリーフの姿が近所の住民によって目撃されていました。

水が増えてくるとリーフは建物の屋根に上がって、その後泳いでいったということです。


付近の堤防が決壊し、周辺一帯が冠水して、一時は約80人が孤立状態になった老人福祉施設でしたが、8日にはなんとか全員が救助搬送されました。


9日になって、ボランティアが約200メートル離れた住宅の屋根の上にいるリーフを発見しました。



民家の屋根の上で3日間耐えたリーフ



リーフは、洪水の中を必死で泳いで民家の屋根にたどり着き、3日間屋根の上で耐えていたところ、今度は水が引いて屋根から降りられなくなってしまったのでした。


その後、屋根から滑り落ちてしまいましたが、命には別状なく、3日ぶりに無事保護されました。


元の生活に戻れるまで預かってもらえることになった岡山市北区新庄下の吉備路若駒牧場で、今は元気にしているそうです。


リーフの飼育員さんは、


「今ほんとに真備のほうは大変な状況なので、しっかり片付けて、迎えにきたいなと思っています」


と、目に涙を浮かべながら語っておられました。


無事に保護され、一命を取り留めたリーフ


リーフと一緒に まびファームかけはし で飼育していた、リーフの息子「アース」とヤギ2匹はまだ行方不明だそうです・・・



 (出典:KSB岡山ニュース





山崎ツギ枝さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。


命をお預かりする者の一人として、いざという時の行動はもとより、平素もできる限りの備えをしておきたいと、改めて感じました。


前回のブログをお読みになった方から、


「一般家庭や事業所では起こりえないような対策について書いている。

災害対策をバカにしているのでは?」


というような内容のお言葉をいただきましたが・・・

いえいえ、わたしはそんなつもりはまったくありません!

防水バッグも、犬たちを乗せるボートや犬たちのためのライフジャケットも、本気で検討しましたし、しています。


今回の災害報道を見て、各地の避難所は主に地震を想定して選ばれたもので、洪水や土砂災害を想定して選ばれていないこともよくわかりました。

最適な避難場所は、当然のことながら災害の種類によって変わるんですね・・・


「ごめんよ・・・」


と犬たちを置いていかなくてもいいように、とにかくなんとか安全な場所までお預かりしている犬たちを連れて移動できる手段を確保しようと、


「水位が低いうちなら、体高の低い犬たちをボートに乗せて わたしたちが引いて行けるかもしれないよ」

「足が届かなくなっても、ボートに捕まってバタ足して行こう」


などと、大真面目であれこれシュミレーションしてみています。



そして、タイの人々のユニークなアイデアからは、お金をかけて道具をそろえることができなくても、工夫次第で命を救う道具を作ることができることも学びました。

当面、ボートは高くて手が出ないので、お金を貯めながら掘り出し物の中古品を真剣に検討しつつ、使い道が多そうなペットボトルは捨てずに取っておこうとお料理番と話しています。

それから、お庭に井戸も掘ろうという計画も密かに進めています。


結果的に、


「ホラみろ!そんなもの必要ないじゃないか」


と笑われてもヘッチャラです。

それは何より水害に見舞われずに済んでいるということで、幸せなことですからね♪



参考までに、以前、災害対策について書いた以下の記事もお時間のある時にぜひお読みいただければ幸いです。



【災害時】ワンちゃんと避難しよう!①

【災害時】ワンちゃんと避難しよう!②

【災害時】ワンちゃんと避難しよう!③

【災害時】ワンちゃんと避難しよう!④

【災害時】ワンちゃんと避難しよう!⑤

【災害時】ワンちゃんと避難しよう!⑥





さて、次回は、今現在も行方不明の人々の捜索に尽力している「人命救助犬」についてのお話で~す。





<今日のPet Hotel 11!>

なぜこんなに全員ずぶ濡れかというと・・・

海に入って遊んだから~(;'∀')

暑いからお水が気持ちいい~♪
少なくともキミたちは水害の時に
お水を恐れてパニックになる心配はないかもね。

チャコ、ボスの背中に顎をのせて休憩するのは
やめてあげてーーー(笑)

今日はサイコーの日だよ!
海で遊べたし、ボールも拾ったし♪

さ、早く帰ろ帰ろっ♪♪♪

いやだああああーーー
まだ遊ぶぅううううーーー!!
(-_-;)


Cちゃん、早く治ってお散歩いけるようになるといいね!

おうちでも「マテ」ちゃーんと頑張ってね!
またおいで~~(^▽^)/