前回ブログのつづきです。
【明日、預かってもらえません?(2)】
●反省
お話している途中で突然、お電話が切れてしまってから3分ほどして・・・再びAさんから
「ごめんなさいね。他から電話が来たので~」
と言ってお電話がかかってきました。
「えーと・・・なんだったかしら・・・あ、そうそう、じゃあ帰りはMホテルまで送っていただけるのだったかしら?」
「ワンちゃんをMホテルまでお送りすることはできます。
人間の送迎サービスはあいすみませんが、いたしかねます」
「あらそう~? あ、帰りの時間はねぇ・・・終わるのが確か16時半くらいだったと思うから、16時半ごろに連れてきていただきたいんですけどね、あ、そうだわ!終わったらお電話しますから、そうしたら連れてきていただけます?」
「おそれいりますが、他のワンちゃんの受け入れやお散歩、送迎などとの兼ね合いもありますので、お電話いただいてすぐにというわけには・・・
お時間を決めていただき、どうしても遅れる場合にはご連絡をいただけますか?」
「あらそうなの? 困ったわねぇ・・・じゃあね、わかりました。
時間を確認してからまたご連絡させていただきますからね」
「あ、あのー・・・っ!!」
「すぐですから。お友達にね、今わたしね、電話で確認したらすぐにまたお電話しますから。」
「・・・かしこまりました。お待ちしております」
お電話を切った後、わたしたちは悩みました。
お話をほぼ聞いていただけず、終始Aさんのペースでお預かりする流れになってしまったことを反省もしていました。
かといって、質問されていることに答えずにこちらの言い分を申し上げることもさすがにできなかったのですが・・・(-_-;)
改めてAさんとBちゃんの状況を考えると、やはりお断りするべきだったのではないかと思えました。
そもそも、明日の予定です。
恐らく、もっと前から決まっていたお出かけの予定でしょう。
Aさんは明日、元々はBちゃんをどうするつもりだったのか・・・今まではそのような時どうされていたのか?を想像すると、恐らくBちゃんはおうちでお留守番していたのではないかと思えました。
「乳母車に乗せっぱなしにしていただいて構いません」
と仰っていることから、Aさんが急にお出かけの前日になってペットホテルにBちゃんを預けることにされた理由が、わたしにはどうしても「Bちゃんのため」という風には感じられませんでした。
少しでもBちゃんと離れたくなかったのか、はたまたお友達にBちゃんを見せたかったのか、本当の理由は知る由もありませんが、いずれにしても 「Aさんのため」のように感じました。
乳母車に乗ったまま、慣れない場所で知らない人と知らない犬たちの気配を感じながらジっとオシッコを我慢して4時間以上も過ごすくらいなら、おうちでお留守番している方がBちゃんにとってはずっといいに決まっています。
本当はさっきの電話で言うべきだったけれど、やはり、Aさんからお電話がかかってくる前に、こちらからかけてお断りしよう。
「余計なお世話」と言われても構わないから、『ウチに預けることはBちゃんのストレスになるから預かれません』とハッキリ伝えよう。
そんな風に話し合い、少し時間をおいて何度かAさんにお電話しましたが通じず、その後、ワンちゃんたちへの対応が忙しくなってしまい、やっと手が空いたのはそれから3時間ほど経ってからでした。
●なんだったんでしょう?
その時点まで、
「お友達に時間を確認したらすぐに電話します」
と仰っていたAさんからのお電話はありませんでした。
よし、もう1回かけてみよう!とお電話すると、やっとつながりました。
Aさんは早口で
「ああ! ハイハイ。
ごめんなさいね。色々と考えていたらやっぱり面倒だということになりましてね、今回はお預けしないことにしようと思うんです。
本当にごめんなさいね~~!
またの機会にぜひ利用させていただくわね~!」
・・・・結果的には(´▽`) ホッ♪でした。
実際、AさんがBちゃんを翌日どうすることにされたのか、わたしにはわかりませんが、おうちでお留守番させるかご近所の慣れているペットホテルに預けるかされるのだと信じたいです。
ただ・・・
ウチを利用されないことについては「めでたしめでたし」ですが、預けないことにしたのなら、
「早く言ってよ~~~~!!」
というのがわたしたちのホンネです(-_-;)
翌日のスケジュールに関わることで、わたしたちにとっては一刻も早く知りたい情報なのですから・・・
●難しい問題
わたしたちは、自分が愛犬を預けたいと思えるようなペットホテルを目指しています。
いや、もっと言えば
「自分が犬だったら預けられたいペットホテル」
を目指しています(←犬になりたーい)
ですから、飼い主さんへの利便性よりも、お預かりするワンちゃんが少しでもストレスなくお留守番できることを優先したいという初心は貫いていきたいのです。
だからといって、わたしたちは飼い主さんをないがしろにしていいなどとは決して思っていません。
大切な愛犬を他人に預ける飼い主さんに少しでも安心していただけるように、ワンちゃんたちが寝静まった後、お預かりしているワンちゃんの今日の様子をメールでご報告していますし、毎日のブログに掲載したもの以外にも、滞在中、どんな様子でワンちゃんが過ごしていたかがわかるようなお写真をまとめて飼い主さんにお送りするよう努めています。
けれども、いくら飼い主さんにお金をいただくからといって、ワンちゃんを犠牲にしてでも飼い主さんの利便性の方を追及するペットホテルにはなりたくないと思っています。
そして、ワンちゃんのことを優先することを最高のサービスだと感じてくださる飼い主さんとお付き合いしていきたいと思っています。
もちろん、商売ですから稼げなくては理想のペットホテルも廃業に追い込まれるだけでしょう。
けれども、いわゆる「金払いのよいお客さま」の都合を優先しなくても、ぜいたくさえしなければわたしたちはきっとやっていけると信じていますし、今のところ何とかやってこられています。
世の中にはいろいろな飼い主さんがいらっしゃいます。
わたしたちが、そういう飼い主さんたちの主義や考え方に口を挟む権利はありません。
今後、いろいろな局面で、判断を迫られることがたくさん出てくるのだと思っていますが、その時々で、
「わたしたちは、自分たちの守りたいポリシーを貫けているか?」
「わたしたちは、自分たちの主義主張を他人(ひと)に押し売りしてはいないか?」
ということを考え、悩みながら、初心を忘れずにやっていきたいと改めて思いました。
振り子がそのどちらにも振れすぎることなく、ちょどいい塩梅(あんばい)でわたしたちなりの商売を営んでいけたらいいなと思っています。
<今日のPet Hotel 11!>
今日も快晴ーー!! |
Bくん、引っ張らずに歩いてえらいね~! |
Nちゃんって・・・最初会った時、歯を剥きだしに しちゃって、すんごい怖かったけど・・・ 実は優しい子だったなぁ~ って、ボスは思っています (でもまだキンチョーしてるね 笑) |
Hちゃん、朝から晩まで毎日よく遊んだねぇ~! また遊びにおいで(^▽^)/ |
「ケージが苦手です」 と飼い主さんが心配していたHちゃん(右) 「ハウス」と言うと喜んで自分から入って、 夜もグッスリケージの中でネンネしていました(笑) ※Pet Hotel 11!はネンネのときだけみんなケージに 入って眠りまーす! それにしてもBくんの寝相はすごかった・・・(笑) |