2018年7月5日木曜日

Kちゃんの脱走③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回ブログのつづきです。


【てんてこまい】


●ワタシを捕まえてごらん!


Kちゃんをやっと敷地内に誘導し、飼い主さんを呼ぶことに成功したお料理番。

Kちゃんのお母さんがさっさとKちゃんを回収して「めでたしめでたし♪」となるはずだったのですが・・・


おうちの中からリードを持ってきたお母さんを見て、なんとKちゃんはふたたびダッシュでお庭中を逃げ回り、一向に捕まえることができないのでした。

もうね・・・お母さんとお料理番が遊んでくれていると勘違いしてしまったKちゃんは嬉々としてシッポフリフリで走り回るんですねぇ~(;'∀')

思うに、そんな時はかえってKちゃんの顔も見ずに、お母さんが縁側にこしかけてビニール袋かなんかをカサカサ開いて中を覗き込む仕草かなんかしていれば、Kちゃんは


「なにそれ、なにそれー?!」


ってノコノコ近づいてきたような気がするのですが・・・

その時は、お料理番もついさっき、青いダンプカーが通るバス通りを横断していくKちゃんの姿を肝を冷やしながら見ていた直後なので、


「んじゃ お母さん、あとはよろしく~♪」


って立ち去ることなどとてもできず、なんとしてでも無事にKちゃんがおうちに入るのを見届けるまで帰れなかったというワケです。



●オヤツ作戦


しばし、Kちゃんを追い掛け回すお母さんを見ていたお料理番


「ね、オヤツでおびきよせてみたら?」

「あ、そうね、そうだわ!」


オヤツの袋を持っておうちから出てきたお母さんは、一生懸命オヤツでKちゃんを誘惑します。

Kちゃんは、お母さんの方に近づいて、オヤツをクンクンするのですが、捕まえようとすると


スルリッ!!ヒラリッ!!


と身をかわして逃げてしまいます。


完全に楽しんどるね・・・(-_-;)



●オヤツまつり


Kちゃんのお母さんは、朝早い時間、お散歩途中のお料理番にKちゃんの捕獲を手伝ってもらっていることにとても恐縮されていたようで、とにかく早くKちゃんを捕まえなくっちゃ!と、すごく焦っておいででした。

お気の毒に、いわゆる「テンパっている」状態ですね・・・

そのため、Kちゃんを呼びつづける一方で、


「ごめんなさいね~ごめんなさいね~!」


と仰いながら、何を思われたか、袋ごと持っておられたオヤツ(ジャーキー)をちぎってはお料理番が連れているワンちゃんたちにどんどんどんどんあげてしまうのでした(笑)


お散歩していたらいきなりオヤツが降るようにもらえるという信じられない幸運に恵まれたワンちゃんたちは、そりゃ~もう


歓喜の極みで大コーーフン(ホレ~イ♪)


なんの働きもせずして、モグモグモグモグ・・・(-_-;)

なんだか知らないけど、喜びの舞をクルクルクルクル・・・(;'∀')


「あのっ!お母さん、どうかもう・・・

この子たちにオヤツをあげないでーーーっ!」


ウチの子たちにオヤツをバラまいたってKちゃんは捕まらないんですからねぇ~・・・


お散歩から帰宅したのち、ワンちゃんたちのその日の朝食は、ちょっぴり少な目にされてしまったのは言うまでもありません(-_-;)



●これがホントの犬走(いぬばしり)


見かねたお料理番は、焦りまくるKちゃんのお母さんにこう提案しました。


「お母さん、挟みうちにしましょう!ボクはこっち側からKちゃんを追いかけますから、お母さんは反対側から行ってください!」


一軒家のおうちの裏側・・・フェンスと建物の間の狭い通路のような部分を「犬走(いぬばしり)」と呼びますね。

お料理番は、広いお庭の空間ではもうKちゃんを捕まえるのは不可能だと判断し、犬走にKちゃんを追い込んで捕まえることにしたのです。

犬走でお母さんとお料理番の間を行ったり来たりしていたKちゃんは、おうちの真裏で両者に挟まれ、ついに観念してお料理番に抱き上げられ「御用」となりました。

その時の様子を、お料理番は


「『あ~楽しかった♪』って顔だったよ(笑)」


わはははー、そりゃー楽しかったでしょーねぇ!

でもKちゃん、もう二度と脱走しちゃダメだよ~~~~!




●脱走の常習犯


・・・といったって、犬に「ダメよ~」なんて言っても無駄ですね。

Kちゃんのお母さんによると、実はKちゃんの脱走はこれが初めてではないそうです。

以前にもお散歩中に首輪が外れてしまい、今回のように”追えば逃げる”という状態になってしまったそうです。

その時は、幸い通りかかった牛乳屋さんが捕まえてくれたそうな・・・


脱走するワンちゃんって再犯率が高いみたいで、お客様のワンちゃんのお話を伺っていても、脱走する子はだいたい2回以上脱走しちゃってるんですね・・・

個人的には、そういうワンちゃんと飼い主さんの共通点は


「好奇心旺盛で頭がいいワンちゃんと、天然 おおらかでのんびりした飼い主さん」


という組み合わせが多いように感じています。

何を隠そう、Pet Hotel 11!の超長期お預かり犬「ナツ」(チワックス)も、三浦海岸に越してきてからは、わたしたちが厳重に見張っているため一度も脱走していませんが、その前に逗子の実家にいた時には母が何度も脱走させてしまっています・・・(-_-;)

行先は決まってすぐ近所のおうちで、そこの家主さんがナツをたいそう可愛がってくださり、ナツが勝手に侵入すると喜んで


「おお~ナツちゃん、また遊びにきたのかい?カワイイねぇ~~~!!」


ってネコっ可愛がりしてくれるのが、ナツにとっては病みつきになってしまったようでした。

母が迎えに行って頭を下げ、以後気を付けますと謝ると


「そんなこと言わずにナツちゃん、また遊びにきてね~!」


って言ってくださっていたそうな・・・


だからって、ホントに何度も脱走させちゃうかね・・・(-_-;)



●後悔先に立たず


Kちゃんにしても、ナツにしても、何事もなく無事だったから、こうして笑ってお話できていますが、車に跳ねられたり行方不明になってしまっていた可能性もヒジョーに高いですね。

また、Kちゃんやナツは、人に対して攻撃的でなかったために、捕獲する際に色々な人の協力を得られましたが、そうではない子の場合は本当に大変です。


以前ご近所に住んでいた、やはり柴犬のTくんなどは、宅急便やさんやクリーニング屋さんなど、4~5人に咬みついたことがあるという前科者で、その上脱走も得意でした。

そうなったらもう「凶悪脱獄犯」並みの扱いです。

Tちゃんが逃げ出した時には交通事故もさることながら、飼い主さんはTくんが人様に咬みついて大怪我を負わせないかを一番心配されていましたし、ご近所の人も、Tくんが逃げ出したと聞けば、協力して探すどころか おうちから出ないように気を付けるんですからねぇ・・・

結局、Tくんは毎回しばらくするとおうちに戻ってきていたようですが~。



飼い犬の脱走は、1度でもあっては困りますが、2回目以降は特に


「この子は脱走する子だ」


という高い意識を持って飼い主さんが注意と対策をすることが必至です。


大切な愛犬には、「呼び戻し訓練」をしっかりすることと同時に、必要と思われる安全対策をしっかりしておきましょうね!


以前、安全対策について書いた以下の記事もぜひ参考にしてみてください。


「安全対策は飼い主さんの義務!」





<今日のPet Hotel 11!>

久々の3匹水入らず
(急に甘えた顔つきになるねぇ~)

海岸でお顔を砂だらけにして

宝探しクンクン・・・

波打ち際をダーーーシュ!

お客様ワンちゃんがいると行けない岩場を満喫♪

ナツ!チャコ!穴に落ちるよー!

ボクはそんな穴は覗かないよ~
(コワイんだね)

あー楽しかった!

ヤダ!まだ帰りたくないっ!!

でも、お庭も楽しい♪
(・・・ってゴロゴロしてるだけぢゃーん)

ボスもボールを独り占めで大満足♪

よかったねえ~!
いつもお疲れ様(^▽^)/