2018年7月23日月曜日

使役犬の問題点(猟犬について)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



【使役犬の問題点】


ここまでずっと、


「使役犬は犬本来の喜びや幸せを犠牲にして人間のために働かされている。

使役犬は自分でその仕事を選んだわけではない。(職業選択の自由がない)

使役犬はその過酷な労働やストレスのために、平均寿命が大変短い。

ゆえに使役犬を作り出し、人間のために働かせていること自体が動物虐待である」


という考え方について、わたし自身は使役犬という存在に肯定的な立場だというお話をしてきました。

ま、平ったく言ってしまえば


「犬って、強制されてイヤイヤあんないい働きをできる生き物じゃーないよ~!」


ってことなんです。


けれども、家庭で飼育されているワンちゃんについても多くの問題点があるのと同様に、使役犬についてもやはり、残念ながら問題は山積していると思っています。

全ては書ききれませんので、いくつかの事例についてお話させていただきたいと思います。

まず、今日は猟犬について・・・



●使い捨てにされる猟犬たち


猟期の終わる2〜4月頃になると、毎年数多くの猟犬たちが保健所に収容されます。

中には、獲物を追って遠くまで行き、猟師(飼い主さん)の元に戻れなくなった迷子犬もいるかもしれません。

けれども、その子たちを飼い主が迎えに来ることがほとんどないことを考えると、遺棄なのか迷子なのかの判別がつかないのをいいことに、多くの猟師が山に捨てているとしか思えません。

なぜ、猟犬を簡単に山に捨てる猟師が多いのでしょう?

わたしは、その理由を次のように考えています。


◇そもそも苦労して訓練していない


広い野山に放つ猟犬をきちんと統率し、制御するためには、時間と労力をかけてしっかりとした訓練をしておかなくてはなりません。

以前もお話した通り、飼い主さんと犬との間に強い絆で結ばれた信頼関係がなければ、厳しい訓練をクリアして立派な猟犬になるような訓練はできないはずなのです。

そして、そのような訓練を経た猟犬には、完璧な呼び戻し訓練が入っているはずですし、猟師は手塩にかけて育てた相棒を絶対に失いたくはないものです。

そのため、山に放つ際には自分の猟犬に無線機やGPSをつけて、万が一迷子になっても見つけられるようにしているのが普通なはずです。

もし、迷子になる心配を全くしていないような猟犬であっても、マイクロチップなどできちんと管理しているのが人道的な猟師さんです。

でも、収容される猟犬たちは、そういったものはもちろん、飼い主の連絡先などの身元を示すものを身に着けてすらいないのです。

そのことから、毎年数多く保健所に収容されている猟犬たちのほとんどは、時間と愛情をかけて訓練された猟犬ではなく、まるで使い捨てのようにその場しのぎでいいかげんな使い方をされている猟犬たちなのだということが想像できますね。



◇自由を求めて


このように、猟師さんの相棒としてではなく、単なる狩猟の道具としか考えられていない猟犬たちの生活は悲惨なものです。

猟に出ない時は、狭い犬舎の中に押し込まれて、ろくに散歩もしてもらえないような生活を強いられている猟犬たちも多いといいます。

きちんとした訓練もされていない猟犬たちが、そんなストレスに満ちた生活を送らされていて、一旦山に放たれたら、どういう行動に出るか・・・

簡単に想像がつきますね?

彼らは自由を求めて一目散に逃げ出し、二度と戻ってこないでしょうし、猟師も使い捨てと思っている彼らを探すことはありません。



◇買い換えた方が安い?


また、猟師たちの多くは一般的に猟犬に不妊手術を受けさせません。

特にオス犬は、去勢によって闘争本能を失うことで働きが鈍ると考えられているようです。

当然、子供が生まれますね。

それを、インターネットでものすごく安値(1万~3万円ほど)で販売している猟師をよく見かけます。

仲の良い猟師仲間には「子犬が生まれたから取りに来い」と無料で譲ったりすることも珍しくありません。


(もちろん、既に訓練済みの猟犬を販売している専門のブリーダーなどもいますが、その場合はものすごい高値になります)


安く(またはタダで)手に入れた猟犬を、時間も愛情もかけずに狩猟の道具として保管しているだけのようなにわか猟師たちにとって、猟ができない期間、狂犬病やフィラリア、ノミダニ予防などの医療費をかけるよりも、必要になったら新しい猟犬を入手した方が安上がりだということになるのかもしれません・・・(-_-;)


実際、保健所やセンターに収容される猟犬の中には、フィラリア陽性の子がとても多いんです。



こういった無責任で非人道的な使役犬の使い方は、当然のことながら虐待そのものですし、動物愛護管理法、狂犬病予防法など、多くの法にひっかかるはずなのですから、もっと国や行政がしっかりと取り締まってほしいと切に願っています。



ただし、猟犬として一緒に狩りをする相棒をこよなく愛し、最期まで面倒を見る猟師さんも、残念ながら少なくなっているようですが、もちろんいます。

また、自分の楽しみのためではなく、農作物や人命を守るために大切な役割を果たしている猟師さんもいますので、くれぐれも「猟師はみんな動物虐待の非人道者」などという極端な考えを持たれませんよう、お願い申し上げます。






<今日のPet Hotel 11!>

朝の海岸さんぽ
Eちゃん「海大好きーーーー♪」

チャコ「お!カニさん♪」

Yくん「おおーーー!ホントだ。カニさんだ!」

Eちゃん「え?なになに~?」
チャコ「え?Eちゃん、すぐ下にカニさんいるよ!」

そんなにクンクンしてるとチョッキンされちゃうよ~
(;'∀')

どうも・・・臆病Lちゃんですぅ~
今日は、とっても警戒心の強い7カ月の子がいるって
きいてたんだけどー・・・

だからワタシ、先輩としていいとこ見せようって
張り切って来てみたら・・・

その子、ぜんぜんビクビクしてなくて・・・
チャコのことも飛び越えちゃったりしてて・・・

すっかり我が物顔でくつろいでるんですけどーーー?!
話が違うって思いました~~

いいなぁ・・・
ワタシもあっちに行って仲間に入りたいなぁ~

でも・・・ずっとEちゃんが・・・(・_・;)

「あそぼ♪」って言ってくるんですぅ~
(ドキドキドキドキ)

Eちゃん「なによう~?!」

Eちゃん「わかったわよ、どくわよー チェッ」

Eちゃんは、誰とでもすぐに仲良くなっちゃう
7カ月の女の子です♪

長い時間をかけてやっとお庭番の近くまで到達した
Lちゃん(よく頑張ったね♪)
「あそぼっ♪」ってLちゃんに飛び掛かるので
Mくんは首根っこを捕まえられてまーす(笑)

Yくん「いや~、みんな若いのぉ、がんばれー!」

13歳のYくんは、いつでもどこでもマイペース(笑)