2018年6月30日土曜日

もし愛犬が狼の群にいたら・・・⑥(オメガ犬の驚くべき特殊能力)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。


【うちの子はどのタイプ?(3)】


●ハンタータイプと乳母タイプ


このふたつの専門職について、家庭犬に当てはめることは難しいと思っています。

でも念のため・・・

エリス氏は次のように言っています。



◇ハンタータイプ


「ハンタータイプの犬は、しなやかで屈強そうな犬で、痩せているが筋肉質で足が速く、すごいスタミナがある

常に動くものに注目しており、鳥の後に忍び寄ったり、木の葉や鳥の毛に飛びついたりしている。」


ま、そうでしょーねって感じです(笑)

群れの中で、最もハンターに適したフィジカルと能力を持ったものが、その役割を担うということでしょう。

いわゆる猟犬として育種された犬種には、こういう子が多いですね。



◇乳母(タイプ)


乳母(うば)といっても、子どもの狼にお乳をあげるのはお母さんの役目なので、


「オッパイがよく出そうな狼がなる」


というワケではないんです(笑)

狼の群における乳母というのは、子どもたちに離乳食を食べさせながら身の回りのお世話をし、社会(群)のルールや生きる術(すべ)などを教えてあげる、人間でいうと「ナニー」のような存在ですね。

乳母の役割をアルファのメスから仰せつかるのは大抵の場合、引退したアルファのメスが多いということですから、言ってみれば資質というよりも先輩ママの子育て経験が重要視されているように思います。

いずれ、現代のペットとしてのワンちゃんのライフスタイルとはあまり関係がないタイプですね。



●オメガタイプの犬


このタイプの子は、ドッグランやケージレスのペットホテルなどで他のワンちゃんたちと接する機会が多い子ならば、すぐに見分けがつきます。

争いごとや犬同士の不穏な空気を読み取ると、他の犬とはまったく違う特徴的な行動をとるからです。


仲介役であるオメガタイプの犬は、他の犬同士が争っていると、間にスッと割って入ったり、すっ飛んで行って普段は出さないような物凄い声を出したりします。

そして、最終的にはその争いを見事に鎮めてしまいます。


我が家にやってきた、元繁殖犬の保護犬「チャコ」は、間違いなくこのオメガタイプの犬です。


昨年の秋、茅ヶ崎の河原にある小屋で飼育されていた30頭の犬たちの飼い主(繁殖屋)が飼育放棄をし、30匹は保健所に引き取られました。

その中の1匹が、我が家にやってきたチャコです。

やってきたその日から、まるでずっとここにいたかのように他の犬たちともスっと馴染んでしまったチャコのことを、わたしたちは最初、


「さすがに30頭もの仲間たちと暮らしていただけあって、社会性が抜群だね!」


と感心したものです。

もちろん、そういう側面もあったのでしょう。

けれども、チャコがまるで空気のように他の犬に馴染んでしまったのは、今思えば彼女がオメガタイプだったからではないかと感じています。

どんなタイプの犬がやってきても、必ず最初は「オラオラ」と一発かますナツ(エンフォーサータイプ)も、チャコにはただの1度も高圧的な態度を見せませんでした。

どんなタイプの犬がやってきても、必ず最初はオドオドしてへっぴり腰で吠えまくるボス(下位のメンバー)も、チャコには初対面の時から臆することなく近づいていきました。

また、チャコはまったく吠えるということをしない子だったので、わたしたちは最初、チャコが繁殖屋によって声帯を切られてしまったのだろうか?と疑ったくらいでした。

けれども、そうではありませんでした。



●オメガ犬「チャコ」


Pet Hotel 11!でお預かりしているワンちゃん同士がケンカになりそうな時、もちろんわたしたちが割って入るのですが、チャコはその前段階・・・つまり、わたしたちが見逃してしまいそうな「ちょっとヤバそうな空気」になるとそんな空気を和ませに行くのです。


例えば・・・AくんがBくんにしつこく「遊ぼう」と付きまとっていたとします。

Bくんもまんざらでもない様子で、しばらくはAくんの相手をしていました。

でも、ある時点からBくんがもうAくんに追いかけられるのを本当にイヤだと感じて迷惑そうにしているような時・・・


わたしたちはまだもう少しその成り行きを見守ろうか、それとももう止めるべきか見極めようとしている・・・そんなタイミングで、ずっと離れたところでゴロゴロしていたチャコが、迷うことなくまっすぐにAくんとBくんの間に割り込んで、お腹を出しておどけたようなしぐさをすることが何度もありました。

チャコのしぐさは、ともするとまったく空気が読めていない子が、突然他の子たちの間に割り込んできて突飛なことをしているだけのように見えます。

けれども、チャコはそんな風にして、結果的にまるで魔法のような鮮やかさでその場の空気を変え、AくんとBくんのケンカを未然に防いでしまうのです。

もしかするとAくんは


「今何してたんだっけ・・・?」


という感じになって拍子抜けしてしまうのかもしれません。



もしも、チャコが介入することなく、わたしたち人間の判断で


「コラッ!Aくん、もうやめなさいっ!」


とBくんからAくんを引き離した場合・・・叱られたので仕方なく一旦Bくんから離れたAくんは、わたしたちの顔色を見ながらまたもや何度もBくんを追いかけるでしょう。

そのたびに何度も何度も注意され・・・やっと諦める時もあれば、ついにBくんとは別のエリアに連行されてしまうこともあるという感じです。

それを、一発で完全にやめさせるチャコは、本当にすごいと思っています。


チャコを引き取ってから数か月経ったころ、チャコがビックリするほど大きな声を上げるのを聞きました。

声帯が切られているなんてとんでもない!

実によく通る声でした~♪

(あんな声でしょっちゅう鳴かれたらたまらないってくらいに・・・)


その時は、同じ空間にいるワンちゃんたちにピリピリと緊張感が漂っているような時で、特に誰と誰がケンカをしているということはなかったのですが、チャコはきっとこの空気を放置していると間もなく争いが起きると察知したのかもしれません。

いつもは決して声を発することのないチャコが、とんでもなく大きな声を出したことに、わたしたちも犬たちも、ちょっと呆気にとられてしまい、やはりガラリとその場の空気が変わったのです。



●エンフォーサー犬「ナツ」


犬同士の争いが起きそうな場面では、めったにありませんが、稀に、大御所登場!みたいな感じで エンフォーサータイプのナツも活躍することがあります。


じゃれ合って遊んでいた2匹のワンちゃんたちが、興奮しすぎていつしか本気のケンカに発展しそうなタイミングで・・・

例によってチャコがどこからともなくノコノコとやってきて、2匹の間に割って入ります。

けれども、2匹の勢いがあまりに激しく、弱っちいチャコがふっ飛ばされてしまったような時・・・

そこに、今まで関心なさそうに振る舞っていたナツが、物凄い勢いですっ飛んでくるのです。


「ヤベぇ!サツが来たぞっ!!」


ってな感じでしょーかね(;'∀')

ナツはすんごい顔で2匹のうちの「オマエ、やりすぎ!」という方に対して吠えたてます。

それがあまりに迫力満点なので、ほとんどの場合、吠えられた子はひるんでしまいます。

そこに、チャコがもめていた2匹の顔をかわりばんこにペロペロと舐めたり、ひっくり返って道化師のようにおどけて見せたりして場の空気を和やかに変えてしまうというワケです。


その連携とお手並みは美しいほどに見事で、わたしたちなどとても太刀打ちできません。

ただ、チャコもナツもとても小さいため、大きなワンちゃんが相手の場合は、もちろんわたしたちが割り込んで止めることになります。

それでも、割り込む必要がある状態か?をチャコやナツの動きを見ているとかなり的確に判断できるので、わたしたちは本当に助かっています。



え?ボスはどうしたって?


もちろん、ボスは他のワンちゃん同士がケンカになりそうな状態になると、活躍するチャコやナツの様子をずーっと後ろの方からワンワンワンワン吠えながら


「わぁわぁタイヘンだぁーーっ!大変ですよぅ~~!」


って見つめているんですよ~(笑)

ボスだって、ちゃーんと下位メンバーとしての役割を果たしているんだよね?!ね?!





<今日のPet Hotel 11!>

オメガタイプのチャコ(右)と
エンフォーサータイプのナツ(左)

そして・・・
下位メンバーのボス
(気楽でいいよね~~ 笑)

Cくん「ねえねえっ!ねえったらねえっ!
・・・・ったらねぇーーっ!!」
Hちゃん「Cくん 遊ぼっ♪」
Cくん「やだっ!ねえったらねえっ!!」

Hちゃん「ボス~、Cくんが遊んでくれないの・・・」
ボス「ボクも遊ばないよ、言っとくけど」
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

Hちゃん「Cく~ん、ボール楽しいよ~~!」
Cくん「いらないっ!犬にもボールにも興味ないんだ!」
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

はじめまして。Tちゃんです。
一晩お世話になりますぅ~

Nちゃん、いらっしゃ~い♪
みんなにごあいさつしようね~!

Tちゃんは堂々としているNちゃんに
かなりキンチョー気味(;'∀')

Cくん「ねえ!風が強いんですけどーー?!」
そだねぇ~(笑)
Cくん、お散歩とっても上手だね!

Tちゃんもとってもおりこうに歩きました♪

Nちゃんも、一生懸命よく歩いたね!






2018年6月29日金曜日

もし愛犬が狼の群にいたら・・・⑤(ベータと中位~下位のメンバー)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。


【うちの子はどのタイプ?(2)】


●エンフォーサータイプの犬


狼の群における しつけ係、用心棒、ボディガードという役割を担うエンフォーサーは、純粋な攻撃タイプだとお話しましたね。

犬であれば、例えば誰かがブリーダーやペットショップに子犬を選びに行った時、その人のところへノコノコと寄ってくるような子犬です。

外部から来た未知なるもの・・・まだ敵か味方かも判らないものに対して、考えることなく真っ先に向かっていくというリスクを平気で冒す子なのですね。

エンフォーサータイプの犬を家に連れ帰った場合、次のようなことに気を付けなくてはならないとエリス氏は言っています。


・飼い主にとって脅威とは感じないことにエンフォーサータイプの犬が脅威を感じた場合、攻撃に転じることがある。

この場合、飼い主がリーダーとして機能していれば指示を出すことでやめさせることが可能です。

けれども、愛犬からリーダーだと認められていない場合、大変な危険を招く恐れがあります。


・自分が教えられたルールを他の家族にも守らせようとする可能性がある。

例えば、エンフォーサータイプの犬に家の2階やソファの上に上らないように教育していた場合、その家の子どもに対して犬がそれをしないようにしつけようとするかもしれないのです。

当然のことながら、人間には狼や犬のように身を守る厚い被毛はありません。

エンフォーサータイプの犬が、犬にしつけるやり方で人間の子どもをしつけようとすると、大怪我を負わせることになりかねませんね。


エンフォーサータイプの犬を飼っている人は、家族全員が愛犬よりも上の位にいるのだとキチンと教育し、それにふさわしい振る舞いをするようにしておかなければなりませんね。


エリス氏は、犬を飼っている人間の方が、群のシステムや犬の生態を正しく理解できず、正しく犬を扱えなかったがために多くの犬が処分されている現実を嘆いています

犬にしてみれば、群れの中で自分が担った役割を忠実に果たしていただけなのに命を奪われるというのは、あまりにも理不尽なことに違いありません・・・



ちなみに、Pet Hotel 11!の超長期お預かり犬の「ナツ」は小さな小さなエンフォーサータイプのチワックスです。

お散歩中にすれ違う人にも、来訪するお客様にも、もちろん他の犬にも躊躇することなくダーーッ!!と突っ込んでいきます。

どんなに大きな犬でもお構いなしにです(;'∀')

基本的に人間は自分よりも上だと認識しているため、人間にはゴロニャンしますが、犬には手厳しいです。

また、初めてやってきたワンちゃんには必ず


「ここのルールはワタシが教えてあげるわっ!!」


と言うようにカマす(脅す)のですが、わたしたちにとって大切なお客様だということが解っているので決して本気で咬みついたりすることはありません。

そして、例えばオシッコシートをビリビリにするワンちゃんがいたりすると、たった一声でその行為をやめさせたりします!

犬の中では自分は上位にいるという意識があるので、お散歩の時に遅れている子がいると止まって待ってあげますし、老犬やパピーには優しく接するという、頼れる姉御肌でもあります。

普段は、他の犬たちとはまったく違う独自の単独行動をとっています。

犬同士の遊びに加わることはほとんどなく、常に全体が見渡せる少し高い場所に陣取って外敵が攻めてこないか見張っている、あるいはお隣の敷地をフェンスの隙間からジーーッと見張っていて、人や生き物の気配がすると張り切って威嚇しています。

カラスや猫なんか見かけた日にゃあ、飛び掛からん勢いで突っ込んで行って吠えついていますが、わたしたちに叱られるとすぐにシュン・・・としてやめます(笑)


夜、寝る前になるとわたしたちは必ずナツに


「今日も一日お疲れさん!」


とねぎらいの言葉をかけていまーす(^▽^)




●テスタータイプの犬


狼の群におけるテスターは、常に群のメンバーが正しく役割をこなせるようにハッパをかけ、メンバーがその役割をこなす能力があるかを試しているんでしたね?

そのため、テスタータイプの犬は、飼い主さんにとって厄介でうるさい存在になります。

毎日飼い主を急かして、その能力を試そうとするというんです。

けれども、飼い主が単なる群のメンバーではなく、ちゃんとリーダーとして君臨していれば、愛犬もそのようなことはする必要がなくなりますね。



●中位~下位のメンバータイプの犬


狼の群における彼らの役割は「見張り」でしたね。

個々の性質としては神経質で疑り深く人間から見ると「臆病」という風に映るかと思います。

特に役職のない「平社員」みたいな感じなので、このタイプが一番多いでしょう

ペットショップなどに子犬を選びに行った場合、決して自分から売り込んでくることなく、隅に隠れているような子です。

このタイプの犬は、自分が誰かをしつけたり 誰かに懲罰を与えたりする必要を感じていないため、いいペットになるとエリス氏は言っています。


「時たま少々の餌を与えればそれ以上は要求せず、彼らはそれで満足であるし、誰からでも命令を受ける」


と・・・

ただ、ひとつだけ問題があるとすれば、それは吠えすぎることと、恐怖による攻撃だそうですが・・・(ひとつじゃないぢゃーーん ふたつある 笑)

「弱い犬ほどよく吠える」ってことですね。

けれども、狼の群においては役に立つけれど人間社会においては問題行動となるこれらの習性も矯正することができますから、一番ペットとして従順でしつけがしやすいのはこのタイプの子たちでしょう。


ちなみに・・・Pet Hotel 11!の超長期お預かり犬「ボス」はこのタイプ、それもだいぶ下位のメンバータイプだと思っています。

物音や見慣れないもの、見知らぬ人や犬に対して後ずさりしながらへっぴり腰でけたたましく吠えますし、「怖い」と感じたり興奮するとオシッコをチビります(-_-;)

獣医さんなどで物凄く怖いと感じた時は、我を忘れてチビりながら(またチビるんかい・・・)咬みつこうとする仕草を見せます。


来客時、激しく吠えたてるボスに、わたしたちは「フセ」をさせて落ち着かせるようにしていますが、他のワンちゃんに構っていたりしてタイミングを逃し、ボスが吠え始める前に落ち着かせることができないと、もう収集がつかなくなります(-_-;)


しばらくの間、ミルクとふやかした細かいフードでも与えてしつけ直してみようかと思っています(笑)



長くなりましたので、次回につづきまーす!





<今日のPet Hotel 11!>

朝のお散歩で・・・
チャコ「あっ!!」

「ねえ~ナツ~、この前ワタシのお鼻を挟んだ子がいた~!」

ナツ「どれどれ~~?ホントだっ!
ンニャローメーー!!」

やーめーなーさーーーい(-_-;)

「Hちゃんでーす!また遊びに来たの~♪
ひゃ~暑い暑い!」

「こんな日は、日陰でッボール齧りするに限るわ~」

ナツ「いやいや、日陰でゴロゴロの方がいいわよ!」

ボス「いやー!なんといってもお水遊びだよっ!」

お水を浴びながら飲んで~・・・

トレーに張ってもらったお水に足を浸して・・・
はぁ~・・・極楽極楽♪
(ボス、セリフがジジくさいよ!)

夕方は海岸で・・・

どいてどいてーー!!

お山の畑にもお散歩に行ったよ!

今日もいっぱい遊んだねぇ~~・・・

あ、ボスもう寝ちゃった!(はやっ!)

Yくん、楽しかったね!またおいで~(^▽^)/







2018年6月28日木曜日

もし愛犬が狼の群にいたら・・・④(アルファタイプの犬)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。


【うちの子はどのタイプ?(1)】


ショーン・エリス氏の「狼の群れと暮らした男」から、もしアナタの愛犬が狼の群の一員だったら、どんな役割を果たす子かを想像するためのヒントを見ていきましょう。


●アルファタイプの犬


「狼の群のリーダー」ときいて、わたしたちが安易に想像するのは、体が大きくて強くて勇敢で、他のどのメンバーたちよりもケンカが強いタイプではないでしょうか?

けれども、それは大間違いだとエリス氏はいいます。

もし、同じ母犬のお腹から産まれた子犬たち(あるいはペットショップの展示販売でも)の中から1匹の子犬を選ぼうとしている人のところに、勇敢にノコノコと挨拶にやってくる積極的な子犬がいると、それはいかにもアルファタイプのように見えるかもしれません。

でも、その子はアルファタイプではありません。

アルファの、群における至上命題は「群の子孫を残すこと」です。

そのため、アルファタイプの子は決して自分の身を危険にさらすようなことはしません。

たとえば、狼の群の巣穴がクマに襲撃されるような場面では、アルファはそれにはかかわらず、群のメンバーが殺されるのを見ているのだといいます。

そのため、アルファタイプの子犬は、子犬を選びに行った人には決して近寄ってくることなく、犬舎の奥でジっとしているような子なんですね。


アルファは群における頭脳だとお話しましたね。

ですから、アルファタイプの子犬は覚えが早く、訓練しやすい犬になります。

そして、いつの日か・・・時が来たら群のリーダーになろうとします

アルファタイプの犬は、”その日”を待ちながら飼い主にはもはや群を統率する能力がないと示す兆候を探しているのだそうです(・_・;)

”その時期”は6か月後かもしれないし2年後かもしれない・・・だから飼い主は常にアルファタイプの頭のいい犬よりも一歩先んじていることが大切です。

さもないと、あんなに可愛くて素直だった犬がワガママなヤツに変身し、飼い主が何を言っても言うことをきかなくなるのだといいます。


また、エリス氏によるとアルファタイプの犬の飼い主さんはよく


「家にいる時はいい子なのですが、外に出るとわたしが何を言ってもきいてくれなくなるのですよ」


と言うそうです。

何故なら、犬は人間とは比べ物にならないほど優れた聴力と臭覚を持っているため、公園にどんな人がいるか、どんな犬がいるか?をすべてお見通しだから。

飼い主がそれらの気配にまったく気づくことができないと知っている犬は、もはや外界において自分の飼い主が自分や飼い主自身を守る能力がないとみなしてしまうので、自分がリードしようとするのですね。



●ある柴犬のこと


わたしは、「間違いなくこの子はアルファタイプだ!」と感じる犬には会ったことがありません。

短期間の交流で確信まではできなかっただけで、もしかすると・・・というような子には会ったことがありますが・・・

ただ、以前知人から聞いた彼女の愛犬のエピソードは、今思えば間違いなくその子こそがアルファタイプだったのだろうと感じるものでした。


その子は柴犬で、1才になるまでは本当に聞き分けがよく、大変可愛い子だったといいます。

1才になって間もなく、ボーン(骨)の形をした大き目のおやつで引っ張りっこをして遊んでいた時・・・

興奮した愛犬が唸り声をあげて、突然本気で咬みついてきたそうです。

驚いて飼い主さんが手を離したそのあとは、愛犬から骨型オヤツを取り上げることはとてもできないほど威嚇してきて、結局近づけなかったそうです。

明らかに大きなボーンのおやつを全部食べれば「食べ過ぎ」だからやめさせたかったのに・・・


そして、その日を境に、あんなに可愛かった愛犬の様子は一変したそうです。


覚えがよく、たくさんのコマンドを覚えて完璧にこなしていたのに、まったく指示をきかなくなってしまった。

自分の気が向いた時には飼い主さんに近づいてくるけれど、飼い主さんから近づいたり触れようとすると毛を逆立てて歯を剥き、恐ろしい顔で威嚇してくる。

勝手に決めた縄張り(家の中のエリア)を主張してくる。

「お散歩に連れて行って!」と可愛い声を出して寄ってくるくせに、それに応じてお散歩に連れて行き、家に戻ってくると、すぐさま攻撃的な態度に変貌する。

ご飯やオヤツも同様で、甘い声でせがむくせに、与えた後は警戒モードで「これは俺のものだ!あっちへいけっ!」とばかりに唸りながら警戒して食べ、手を出せば大変なことになる。


気の毒なことに、飼い主一家は常に愛犬のご機嫌を伺うよう家来のように息をひそめて暮らし、愛犬の身体に触れることも何年もできずにいるのだということでした。

お散歩に連れ出す時でさえ、リードをつけることができないので、1度つけたリード(鎖)をずっと家でもつけっぱなしにしていました。


こういうケースに陥ってしまった場合、ヘタに素人の飼い主さんがアルファに君臨している愛犬に挑むことは大変危険です。

しかるべき専門家の手にゆだねるのが一番なのですが、その「しかるべき専門家」がとても少ないのが実情なのが問題ですね・・・

中途半端な専門家の元をたらい回しにされ、そのどこでも「お手上げです」と突っ返されてしまうと、その犬は道場破りのようにあちこちで自分の実力を確認してきた結果、ますますその権勢を強化して帰ってきてしまった・・・

という最悪の事態を、いくつも見聞きします。



アルファタイプの犬を家で飼う場合は、小さい頃からしつけを徹底するとともに、飼い主さんが常に愛犬より上だとしっかりと主張し続け、愛犬をリードしていかなくてはならないということですね。


前回のブログでもお話しましたが、野生の狼と違って、犬は完全に家畜化されてから長い時間が経過しています。


「おかしいな」と感じるターニングポイントを見逃すことなく、適切なタイミングで適切なしつけをしたり、適切な接し方をしていれば、たとえアルファタイプの犬であっても、単に「なんて利口で賢い犬なんだ?!」という感じで平穏に暮らしていけている飼い主さんはいっぱいいるのだろうと思います。


エリス氏は言います。


「動物の行動にたまたまや偶然はないと考えた方がいい」


と・・・

動物の行動には必ず何かしらの意味があり、その奥に一体何が隠されているのかを見極めることが大切だということですね。


先述した知人の柴犬が、ボーンの取り合いに勝利した瞬間、恐らく彼はもはや実力を失った狼の群のアルファから、その担い手になる狼が取って代わる瞬間と同じことを自分がやってのけたと感じたのでしょう。

もしかすると、その時に飼い主さんがすぐに愛犬の態度の変化に敏感に気づき、対応できていたら・・・

そのまま何年も放置することをしなかったら・・・

そんな風に感じています。


残念ながら、その知人とは単なる職場の同僚だったので、その後彼女の家族と愛犬の柴犬がどうなったかは判りません。

あの時、わたしにもう少しまともな知識があったなら、すぐに専門家を頼るように言えたのに・・・と思っています。



さて、アルファタイプのお話だけで1回分費やしてしまいました(;'∀')


次回からはもう少しサクサクお話できるといいな~~~(←他人事かーい)


ってことで、次回につづきまーーす!





<今日のPet Hotel 11!>

見て!チャコのこの不満そうな顔ー!(笑)

海岸のお散歩で、
バーベキューを片付けている人たちがいて・・・
その「跡地」のいい匂いをもっともっと嗅ぎたかったチャコ

あ!イヤッ!もっと嗅がせてーーっ!

ダーメ!(ズルズルズル~~~~)

・・・というわけでフテくされていたというワケ(笑)

Yくん・・・
今日もまたお庭でゴロゴロ楽しんでますねー♪

そんなに幸せそうなお顔をしてくれて、
わたしたちも嬉しいよ♪
うすら汚れて帰るから飼い主さんは嬉しくないかも
しれないけど・・・(;^_^A

今日もとっても蒸し暑かったから、お庭遊びの後で
お料理番が氷をくれたよー(^▽^)/

お気に入りの場所に氷を運んで、少しずつ大事に
齧るナツ(細かくすると溶けちゃうのにね・・・)

産まれて初めての氷を、お気に入りのクッションに
とりあえず運んだものの、どうすべきかジっと
考えてみつめるチャコ・・・
(溶けてクッションビチョビチョなるぅ~~!)

氷にはまったく興味を示さずに、ただただ遊んでほしいYくん

今日も「取っ手」がよく似合ってるよー(ヒューヒュー♪)








2018年6月27日水曜日

もし愛犬が狼の群にいたら・・・③(成犬をパピーのように素直にさせる?)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。


【成犬の再教育に有効なフード】


●性格をも変える食べ物の重要性


◇反抗的な成犬をしつけ直す時


前回、狼の群におけるアルファのメスが、出産した子供たちを群に紹介する前に、母牛のオッパイを飲んでいる仔牛を獲物として選び、群に食べさせるというお話をしましたね。

「狼の群れと暮らした男」の著者、ショーン・エリス氏は、このことは犬のしつけにも応用できると言っています。

一般に、犬へのしつけは従順なパピーのころに行うのが望ましく、成長してしまうほど、しつけをし直すのが難しくなりますね。

そこでエリス氏は、成長してしまった犬をしつける際に、その犬がパピーの頃に摂っていた食事を与えることを提案しています。

具体的にはミルクと非常に細かくしたミンチ肉を2か月ほど与えるそうです。

すると、成犬はおとなしい良い子になって言うことをよくきくようになるので、そこで子犬をしつけるようにするのだといいます。

ミルクは言うまでもなく、お母さんのオッパイですね。

細かいミンチ肉は、現在ペットとして飼われているワンちゃんたちが幼い頃に食べていたとは思えませんから、母犬が咀嚼したフードを模して、”細かくしてふやかしたフード”ということになるかもしれません。

わたしは、反抗的な成犬をしつけなおす機会がないので、実際に試したことはありませんが、とても興味深いお話だと思っています。

どなたか、ぜひ試してみて結果を教えていただけませんか~~?!

※人間用の牛乳をワンちゃんに与えるとお腹を壊してしまいますから、試してごらんになる場合はワンちゃん用のミルクにしてくださいねー!


しつけ直す時のコツとして、エリス氏は次のように言っています。


「褒美を厚く、懲罰は軽く訓練すること。

犬に暴力は禁物で、それはうまくいかない。

犬を蹴るのはただ犬を攻撃的にさせる。

なぜなら彼らが捕食する獲物は、彼らに狙われているとき、防衛本能で蹴るからだ。

犬を教育する最も効果的な方法は”手本を示すこと”で、

最も効果的な懲罰は犬にぬくもりを与えないことだ。

狼の群で罰を受ける子は、母親から遠ざけられ、母の身体に安らかに寄り添うことを許されない」



◇人間の食べ物を与えない


エリス氏はもうひとつ、狼の群の位における明確な食べ物の違いについて述べています。

具体的には、次のような厳格な決まりがあるそうです。


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<アルファのペア>

肢や尻などの動きのある肉もいくらか食べるが、地位を守るために食事の大部分は内臓で賄わねばならない。

健康維持のため少量の植物も必要だが、彼らの被食者は草食動物なので、それは胃の中にある。


<エンフォーサー>

もっぱら獲物の運動する肉(筋肉)と若干の植物を食べる。


<テスター・中位~上位の狼>

ある割合の首や背骨の肉と、約25%は胃袋の中身を食べる。


<中位のメンバー>

肉と胃袋の中身を50対50で食べる。


<下位のメンバー>

75%は胃袋の植物分を、25%は肉を食べる。
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身分によって、食べるべき部位や食べても良い部位がハッキリを分かれているんですね。

そのため、飼い主さんが食べている食事と同じものを愛犬に分け与えてしまうことや、飼い主さんよりも愛犬の食事を優先してしまうことによって、犬の混乱を招くリスクがあるといいます。


食事は飼い主さんが先。

そして、飼い主さんとワンちゃんの食べるものは違うもの。


という風にした方がワンちゃんが上下関係を間違えにくいってことですね。



【愛犬の資質に応じた正しい関わり方】


さて、だいぶ余談が長くなってしまいました。

いよいよ本題、愛犬がもしも狼の群にいたら一体どんな役割の子になっていたか・・・を想像してみましょう。

これから、エリス氏によるタイプの見分け方をご紹介していきますが、大前提として知っておいていただきたいのは、


「狼と犬は非常によく似ており、犬は狼の本能を今も確かに残しているけれども、犬は完全に家畜化されているため、どんなタイプの犬であっても人間によるしつけが可能である。」


ということです。

もちろん、先天的にしつけが難しい子は確かにいますが、それはこれからお話する「タイプ分け」とは全く別の問題です。

例えばアルファ気質の子だからといって、必ず飼い主が家来にされてしまうということはありませんし、ハンター気質の子は攻撃的なのでとても飼えないということはないので安心してくださいね。

大事なのは、飼い主さんの関わり方です。



●リーダー=アルファではない


エリス氏は、かつて多くのしつけ本などに書かれていた


「飼い主は群のアルファのように振る舞うべき」


という説に異を唱えています。

飼い主さんと愛犬の主従関係(上下関係)は絶対に逆転しては困りますね。

けれども、狼の群のような大所帯と違って、通常は飼い主さんと愛犬の関係はごく少数の群(1対1の場合も・・・)です。

もし愛犬が下位のメンバーの素質を持った犬だった時、飼い主さんがアルファのように振る舞えば愛犬は背中を丸めて尻込みしてしまうというんですね。

なぜなら狼の群の中で、アルファと下位の狼の距離はけた違いに離れていて、野生の世界でこのふたつの位が交わることはないからだそうです。


つまり、愛犬の元々持っている素質や気質が、狼の群におけるどのタイプか?を知っておくことは、しつけをしていく上での飼い主の関わり方を知る上でおおいに役に立つ可能性がありますね!




では、いよいよタイプの見分け方ですが・・・長くなるのでつづきは次回にさせてくださーい(^▽^)/






<今日のPet Hotel 11!>

チャコ「・・・・ん?!あれは誰?」

ボス「ボクだよ~~う!」

ナツ&チャコ「キャハハハハ~~~つ ヘンな顔!!」

ボス「暑かったから、ミストシャワーしてもらったんだ~♪」

ボス「すっごく気持ちよくて、楽しくて、
もうヤミツキだよ♪
ナツとチャコもやってごらんよ!!」


ナツ&チャコ「やぁよ~~~!そんなバカみたいなこと・・・」

いやいや・・・ナツも・・・

チャコも・・・
十分「バカみたい」だよ~(;'∀')

Fくん、よく頑張ったね!
飼い主さんの言うことをよーくきいて頑張るんだよー
(^▽^)/






2018年6月26日火曜日

もし愛犬が狼の群にいたら・・・②(役割はオッパイで決まる?)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回ブログのつづきです。


【群での役割や地位はどうやって決まる?】


●役割はオッパイで決まる?


前回、狼の群における役割、それぞれの「使命」についてお話しましたが、そもそもこういった役割はどの段階でどのようにして決まるのか?ということは、まだまだ多くの謎に包まれていました。

けれどもエリス氏は「狼の群れと暮らした男」の中で、それは生後数週間で決まると言っています。


狼の群において、アルファのメスは出産後 丸1週間は子供たちの元を決して離れず、授乳と保温に努めます。

その後、自身の栄養補給などのために巣穴を出てくるようになった後も、生後5週間は子供たちにつきっきりで世話をします。


その際、アルファのメスはどの子がどのオッパイを吸うかに何らかの影響を与えることができるといいます。

そして、お母さんのオッパイは、中央ほど出や栄養がよく、端にいくほど栄養状態が落ちるのだそうです。

生まれ落ちた直後から、子供たちはお母さんのオッパイをめぐって地位を争っているんですね。

真ん中の方のオッパイを吸うことができる(または母狼から許される)子は、質のいい乳を吸うことができるので成長もいいんです。

更に両側を常に、端に追いやられた他の子どもたちに挟まれていることで保温状態もよいというわけです。

この産まれて間もなくのオッパイ争奪戦の勝敗は、成長した後にもそのまま影響を残し、真ん中のオッパイを吸うことができたものは高い地位につくことができ、群れの中でも栄養の良い餌を食べるようになるため、濃厚な匂いを身に着け、他の狼たちから高い尊敬を受けるようになるのだといいます。



●生き残りをかけた選別


現代を生きるわたしたち人間から見ると、産まれたばかりの子狼のオッパイ争奪戦が、将来のその子の群における地位を決定づけてしまうことは「厳しい」とか「冷たい」と感じて、中には


「え~?!かわいそうよ!みーんな順番に真ん中のオッパイも吸わせてあげればいいのに~!」


なんていう意見が出てくるかもしれませんね。

でも、厳しい自然界を生き抜くためには、群全体のことを考えた厳しい選別が不可欠だということです。


他の兄弟を押しのけて真ん中のオッパイを吸うことができる子は、力が優れているか、運動能力が優れているか、頭がいいかですね。

恐らくお母さん(アルファのメス)は子供たちの争奪戦の様子を観察することによって、子供の資質を見極め、群に必要な資質を備えた子に優先的に真ん中のオッパイを吸わせるように仕向けているということなのでしょう。


エリス氏が野生の狼の群を離れてから、狼の保護区においてメスの出産に立ち会った時のエピソードです。

4匹の子どもを産んだ母狼「エルー」は最後に産まれた身体が小さく弱々しい「シャイアン」を明らかに他の子どもに寄せ付けず遠ざけていました。

そのため、シャイアンの身体は保温されることなく冷たくなり、エリス氏が発見した時はキケンな状態でした。

エリス氏は、このままではシャイアンが死んでしまうと判断し、自分のジャケットで保温し、ミルクを懸命に飲ませようとしますが、なかなか飲みません。

その後も獣医師にシャイアンを連れて行き、献身的に面倒をみましたが、結局シャイアンは死んでしまいました。

その時、エリス氏は気づきます。


「エルーは最初からこの子が長くは生きられないことを知っていたのだ。

だからわざと彼女を端に押しやったのだ。

母が病弱の子どもにつきっきりになれば、他の子どもを食べさせることができなくなる。

大自然は母に”生き延びる子供をかまいなさい”と告げたのだ。

わたしは何も知らない世界に干渉していたのだ。

もう二度とそんなことはしない・・・」



このように、産まれて数週間で、狼の子どもたちの将来の地位や役割はある程度決まってしまうのですね。

そう考えると、ワンちゃんたちの気質も同じようにごく幼い時に決まっていると考えられるかもしれません。



●群に必要な栄養とは何か?


ちょっと余談になりますが、とっても興味深い話題について触れさせてください。

前回、獲物を仕留める役割はハンターという専門職の狼が担っているけれど、そのハンターにどの獲物を仕留めるかを指示するのはアルファのメスだというお話をしましたね。

アルファのメスは、「ちょうどその時、彼ら(群)の生活に必要な食糧となる餌」を狙って来いと命令します。

それが彼らの群における社会的秩序を維持するうえでも大事な役割を果たしているんです。

アルファのメスは、苦労せずに捕まえられるような怪我をした動物は無視する能力を備えています。

怪我を負うような弱い個体は、栄養価としても優れていないという判断ですね。

その代わり、彼らが必要としている栄養を得られる健康な動物だと目をつけると、一週間かけてでも追いかけるようハンターに指示します。

けれども、アルファのメスはいつもいつも栄養価の高い動物だけを狙うように指示しているとは限りません。

「ちょうどその時、彼ら(群)の生活に必要な食糧となる餌」

でしたね?

たとえば、


すぐ近くにライバルとなる他の狼の群がいそうな場合は、縄張りを防衛できる体力をつけるために、パワーが出るような食材を獲物として狙います。

寒い冬をしのぐ時期には、その後しばらく餌にありつけなくても体温を温存できるような脂肪分の高い個体を選んで狙います。


それだけではありません。


アルファのメスは、自らの出産が近づくと、年取った動物や健康ではない獲物を意識的に群のために選ぶようになります。

それは、群のエネルギーレベルを下げて、産まれてくる子供たちに血気盛んなメンバーが危害を加えないようにするためなんです。


そして、母犬と一緒に5週間巣穴にこもっていた子供たちを巣穴から出して、いよいよ群のメンバーに紹介する前になると、アルファのメスは母牛の乳をまだ吸っているような子牛を好んで選び、群に食べさせます。

子牛の胃袋に残ったミルクの成分は心を落ち着かせ鎮める働きをすることをアルファのメスが知っているからです。

そうすると群のメンバーたちは身体だけ大きな子狼のように、従順でおとなしく寛大になり、食事時に毎回起こるような争いもまったくなくなるというんです!!

そうなったのを確認して、アルファのメスは子供たちを巣穴から出して群に紹介するんですね~!!


エリス氏は、群の性格を一変させてしまう食べ物の重要性から、犬の飼い主さんにもフードを状況に応じてどう選ぶべきか?というヒントを与えてくれています。




ちょっと横道にお話が逸れてしまいましたが、食べ物のお話をもう少しした後で、ワンちゃんの性質のお話をさせてくださいな。


つづきはまた次回に!(;'∀')





<今日のPet Hotel 11!>

ひさしぶりにお客様ワンコがいなくて
ごっきげんなボス(笑)

ボールだって独り占め~~♪

ヤッホーーーーイッ♪
  
お客様ワンコがいてもいなくてもマイペースなチャコ

こちらも・・・いつもの通り

マイペーーース (;^_^A

あれれ?!誰かきたよっ!?

チャコ「こんにちは~!」
ボス「チェッ今日は誰も来ないって・・・
お庭番の嘘つきっ!」

見学のワンちゃんたちだよーー(;^_^A