前回ブログのつづきです。
【うちの子はどのタイプ?(2)】
●エンフォーサータイプの犬
狼の群における しつけ係、用心棒、ボディガードという役割を担うエンフォーサーは、純粋な攻撃タイプだとお話しましたね。
犬であれば、例えば誰かがブリーダーやペットショップに子犬を選びに行った時、その人のところへノコノコと寄ってくるような子犬です。
外部から来た未知なるもの・・・まだ敵か味方かも判らないものに対して、考えることなく真っ先に向かっていくというリスクを平気で冒す子なのですね。
エンフォーサータイプの犬を家に連れ帰った場合、次のようなことに気を付けなくてはならないとエリス氏は言っています。
・飼い主にとって脅威とは感じないことにエンフォーサータイプの犬が脅威を感じた場合、攻撃に転じることがある。
この場合、飼い主がリーダーとして機能していれば指示を出すことでやめさせることが可能です。
けれども、愛犬からリーダーだと認められていない場合、大変な危険を招く恐れがあります。
・自分が教えられたルールを他の家族にも守らせようとする可能性がある。
例えば、エンフォーサータイプの犬に家の2階やソファの上に上らないように教育していた場合、その家の子どもに対して犬がそれをしないようにしつけようとするかもしれないのです。
当然のことながら、人間には狼や犬のように身を守る厚い被毛はありません。
エンフォーサータイプの犬が、犬にしつけるやり方で人間の子どもをしつけようとすると、大怪我を負わせることになりかねませんね。
エンフォーサータイプの犬を飼っている人は、家族全員が愛犬よりも上の位にいるのだとキチンと教育し、それにふさわしい振る舞いをするようにしておかなければなりませんね。
エリス氏は、犬を飼っている人間の方が、群のシステムや犬の生態を正しく理解できず、正しく犬を扱えなかったがために多くの犬が処分されている現実を嘆いています。
犬にしてみれば、群れの中で自分が担った役割を忠実に果たしていただけなのに命を奪われるというのは、あまりにも理不尽なことに違いありません・・・
ちなみに、Pet Hotel 11!の超長期お預かり犬の「ナツ」は小さな小さなエンフォーサータイプのチワックスです。
お散歩中にすれ違う人にも、来訪するお客様にも、もちろん他の犬にも躊躇することなくダーーッ!!と突っ込んでいきます。
どんなに大きな犬でもお構いなしにです(;'∀')
基本的に人間は自分よりも上だと認識しているため、人間にはゴロニャンしますが、犬には手厳しいです。
また、初めてやってきたワンちゃんには必ず
「ここのルールはワタシが教えてあげるわっ!!」
と言うようにカマす(脅す)のですが、わたしたちにとって大切なお客様だということが解っているので決して本気で咬みついたりすることはありません。
そして、例えばオシッコシートをビリビリにするワンちゃんがいたりすると、たった一声でその行為をやめさせたりします!
犬の中では自分は上位にいるという意識があるので、お散歩の時に遅れている子がいると止まって待ってあげますし、老犬やパピーには優しく接するという、頼れる姉御肌でもあります。
普段は、他の犬たちとはまったく違う独自の単独行動をとっています。
犬同士の遊びに加わることはほとんどなく、常に全体が見渡せる少し高い場所に陣取って外敵が攻めてこないか見張っている、あるいはお隣の敷地をフェンスの隙間からジーーッと見張っていて、人や生き物の気配がすると張り切って威嚇しています。
カラスや猫なんか見かけた日にゃあ、飛び掛からん勢いで突っ込んで行って吠えついていますが、わたしたちに叱られるとすぐにシュン・・・としてやめます(笑)
夜、寝る前になるとわたしたちは必ずナツに
「今日も一日お疲れさん!」
とねぎらいの言葉をかけていまーす(^▽^)
●テスタータイプの犬
狼の群におけるテスターは、常に群のメンバーが正しく役割をこなせるようにハッパをかけ、メンバーがその役割をこなす能力があるかを試しているんでしたね?
そのため、テスタータイプの犬は、飼い主さんにとって厄介でうるさい存在になります。
毎日飼い主を急かして、その能力を試そうとするというんです。
けれども、飼い主が単なる群のメンバーではなく、ちゃんとリーダーとして君臨していれば、愛犬もそのようなことはする必要がなくなりますね。
●中位~下位のメンバータイプの犬
狼の群における彼らの役割は「見張り」でしたね。
個々の性質としては神経質で疑り深く、人間から見ると「臆病」という風に映るかと思います。
特に役職のない「平社員」みたいな感じなので、このタイプが一番多いでしょう。
ペットショップなどに子犬を選びに行った場合、決して自分から売り込んでくることなく、隅に隠れているような子です。
このタイプの犬は、自分が誰かをしつけたり 誰かに懲罰を与えたりする必要を感じていないため、いいペットになるとエリス氏は言っています。
「時たま少々の餌を与えればそれ以上は要求せず、彼らはそれで満足であるし、誰からでも命令を受ける」
と・・・
ただ、ひとつだけ問題があるとすれば、それは吠えすぎることと、恐怖による攻撃だそうですが・・・(ひとつじゃないぢゃーーん ふたつある 笑)
「弱い犬ほどよく吠える」ってことですね。
けれども、狼の群においては役に立つけれど人間社会においては問題行動となるこれらの習性も矯正することができますから、一番ペットとして従順でしつけがしやすいのはこのタイプの子たちでしょう。
ちなみに・・・Pet Hotel 11!の超長期お預かり犬「ボス」はこのタイプ、それもだいぶ下位のメンバータイプだと思っています。
物音や見慣れないもの、見知らぬ人や犬に対して後ずさりしながらへっぴり腰でけたたましく吠えますし、「怖い」と感じたり興奮するとオシッコをチビります(-_-;)
獣医さんなどで物凄く怖いと感じた時は、我を忘れてチビりながら(またチビるんかい・・・)咬みつこうとする仕草を見せます。
来客時、激しく吠えたてるボスに、わたしたちは「フセ」をさせて落ち着かせるようにしていますが、他のワンちゃんに構っていたりしてタイミングを逃し、ボスが吠え始める前に落ち着かせることができないと、もう収集がつかなくなります(-_-;)
しばらくの間、ミルクとふやかした細かいフードでも与えてしつけ直してみようかと思っています(笑)
長くなりましたので、次回につづきまーす!
<今日のPet Hotel 11!>
朝のお散歩で・・・ チャコ「あっ!!」 |
「ねえ~ナツ~、この前ワタシのお鼻を挟んだ子がいた~!」 |
ナツ「どれどれ~~?ホントだっ! ンニャローメーー!!」 やーめーなーさーーーい(-_-;) |
「Hちゃんでーす!また遊びに来たの~♪ ひゃ~暑い暑い!」 |
「こんな日は、日陰でッボール齧りするに限るわ~」 |
ナツ「いやいや、日陰でゴロゴロの方がいいわよ!」 |
ボス「いやー!なんといってもお水遊びだよっ!」 |
お水を浴びながら飲んで~・・・ |
トレーに張ってもらったお水に足を浸して・・・ はぁ~・・・極楽極楽♪ (ボス、セリフがジジくさいよ!) |
夕方は海岸で・・・ |
どいてどいてーー!! |
お山の畑にもお散歩に行ったよ! |
今日もいっぱい遊んだねぇ~~・・・ |
あ、ボスもう寝ちゃった!(はやっ!) |
Yくん、楽しかったね!またおいで~(^▽^)/ |