2018年5月21日月曜日

おりこうワンちゃんのレシピ⑥

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回ブログのつづきです。


【レシピ3 メリハリはとっても大事(4)】



●「主従関係」に関するメリハリ


◇与える物に関するメリハリ


「与える物」って・・・ちょっと解りづらいタイトルになっちゃいましたけど、具体的に言うと、主に「ごはん」と「オモチャ」になるかと思います。

ここでいう「メリハリ」というのは、


飼い主さんがワンちゃんにごはんやオモチャを与えっぱなしにせず、「あげる」「片付ける」のメリハリをつけるという意味です。



◇ごはんを与えっぱなしにしない


以前も「ごはんを食べないんです!」でお話しましたが、ワンちゃんがごはんを食べない理由は主に次の3つです。


①体調がすぐれない

②お腹が空いていない

③ワガママ



「え?ごはんを食べたがらないワンちゃんがこの世に存在するの?!」


とビックリする飼い主さんもいらっしゃるかと思いますが・・・個人的には最近そういうワンちゃんが増えているような気がしています。

ワンちゃんがごはんを食べない原因が上記のいずれだったとしても、絶対にやめていただきたいことがあります。


それは「置き餌」です。



◇置き餌のリスク


置き餌というのは、ワンちゃんがごはんを食べないからといって、与えたごはんを下げることなく いつでも食べられる状態にしておく(置きっぱなしにしておく)ということです。

置き餌をやめた方がいい理由は、衛生上の問題など、いくつかありますが、「おりこうワンちゃんのレシピ」としてお話しておきたいのは「主導権」に関することです。

ごはんをほとんど食べないワンちゃんを心配して飼い主さんが置きっぱなしにしておくと・・・

ワンちゃんは


「ごはんは自分がハンドリングしている」


と認識します。

けれども、犬たちの祖先オオカミの群において、群のメンバーが自分の好きな時に自由に食べられる餌はありません。


餌を食べるタイミングを決めるのはリーダーで、

その後、メンバーにどの餌をどのくらい分け与えるかを決めるのもリーダーで、

食べ始めてヨシ!という許可を出すのもリーダーです。


つまり、ごはんを好き勝手な時に食べる自由を与える行為は、ワンちゃんに「自分がリーダーである」と誤解させる恐れがあるってことです。



◇置き餌のメリットは皆無


逆に、置き餌の利点はひとつもないということは、冷静になって考えてみればすぐに解るはずです。


①体調が優れずごはんを食べない場合

置いておいたって食べるはずがありません。

置き餌よりも病院へ行きましょー。


②お腹が空いていなくて食べない場合

お腹が空いていないならそもそも食べさせる必要はありません。

サッサとごはんを下げてしまいましょう。

夜になってお腹が空けばちゃーんと食べるでしょう。


③ワガママで食べない場合

置き餌によってワガママは更に増長し、飼い主さんはワンちゃんの偏食に振り回されることになりますし、栄養が偏ってワンちゃんの健康にもよくありません。


酷い場合、ワンちゃんの習性で餌を自分の寝床の奥の方に隠していて、ある時「異臭やウジの発生」によって飼い主さんが悲鳴を上げる・・・

ってなこともあるんですよ(-_-;)



◇オモチャを与えっぱなしにしない


オモチャについても同様に、それがワンちゃんの所有物であると思わせないようにしましょう。

ワンちゃんが好きな時に好きなオモチャを出して遊べる環境ならば、すぐに見直しましょう。


オモチャはリーダー(飼い主さん)の所有物で、ワンちゃんのものではありません。

ワンちゃんはリーダーが「遊んでいいよ」とオモチャを渡してあげた時だけ遊ぶことができます。

ワンちゃんはリーダーが「もうおしまい」とオモチャを片付けたら素直にそれに従います。


そういう状況を意図的に作ることによって、ワンちゃんに


「オモチャは自分がハンドリングしているのではない」


と理解させましょう。



◇与えっぱなしにした結果・・・


置き餌をしている飼い主さんのワンちゃんは、飼い主さんがごはんの器をちょっとずらそうと手を出したりしただけで唸るようになったり、ひどい時には怒って咬みついてきたりするようになることが多いです。

もちろん、ご飯以外の時にも反抗的な態度を示すことが多くなってきます。

オモチャで好きな時に好きなだけ遊べるようにしている飼い主さんのワンちゃんも同様です。


それは、ワンちゃんに最も象徴的な解りやすい形で


「リーダーはアナタよ!」


と示していることになるからですね。



●テリトリーのメリハリ


テリトリー・・・つまり、家の中での行動範囲や出入りする際のルールを明確にしておくことも大切です。

具体的には、以下のようなことです。


・玄関や各部屋の出入り口などをワンちゃんと一緒に通る時は、「マテ」をして飼い主さんが先に通り、「ヨシ」と許可してからワンちゃんが通るようにする。

・家は飼い主さんのものだと示すために、入っていい場所といけない場所をワンちゃんに明確に示して守らせる。

上がってはいけない場所(ソファやベッドなど)を決めるのも同じ効果があります。


なぜ、こんな形式ばったことをする必要があるんでしょーか?



●リーダーは誰だ?



「ごはんやオモチャくらいワンちゃんの自由にさせてあげたってよさそうなもんじゃない?

どっちが先に出入口を通るかとか、ベッドに上がっちゃダメだとか・・・なんだか意地悪ねぇ~~!

どれもこれも・・・ちっちゃなことで権威を振りかざしている威張りんぼうのリーダーみたいでイヤだわ~~~!」


そんな風に感じる飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。

でも、これは決して権威を振りかざしてワンちゃんに威張ることで、飼い主さんが優越感に浸るためにやっていることではないんです。

全ては、言葉が通じないワンちゃんに対して、


「リーダーは人間の方だよ」


ということを、解りやすくしてあげるためにしていることです。



行動では「リーダーはワンちゃんよ!」と示しておいて、いざワンちゃんがリーダー的な振る舞いをしようものなら


「イケマセンッ!!」


とこっぴどく叱ったりすれば、可哀想なワンちゃんは混乱を極めてしまうということを、どうか解ってあげていただきたいと思います。


とっても厳しいことを言うと・・・


今日お話した内容に抵抗を感じて、ワンちゃんに「リーダーは誰か?」ということを解りやすく行動で示すことをしたくないという飼い主さんは、愛犬の次のような行動を決して叱らないであげてください。


・気に入らないことがあると飼い主さんに唸ったり咬みついたりすること。

・家の中をメチャクチャにしたり家具を齧ったりすること。

・来客やお散歩ですれ違う人や犬に吠えたて、攻撃的になること。

・飼い主さんの指示を無視し、好き放題に振る舞うこと。

・思い通りにならないと、飼い主さんに対して延々いばって要求吠えをすること。


こうした行動は、自分がリーダーだと思い込まされたワンちゃんが取るべき、当然の行動だからです。

思い込ませた飼い主さんが叱るのはフェアとは言えませんし、第一ワンちゃんの「手下」としてヒジョーーにナマイキですよ!(笑)




さて、次回は「おりこうワンちゃんのレシピ」の最も大切なポイントについてお話したいと思いまーす(^▽^)/





<今日のPet Hotel 11!>

ふわぁ~~~~~~あ
今日もいいお天気ですねぇ~~♪

朝の海岸さんぽ。
Sくん「あれ?姉ちゃん・・・?」

Sくん「もしかして・・・姉ちゃん海こわいの?」
Hちゃん「ま・・・まっさかぁ~~~」

お庭で遊んでこよーっと♪
Sくん「姉ちゃん、早く降りてよっ!」
Hちゃん「押さないでっったら!!」

Hちゃん「あのね、こっちの方が先輩なんだからねっ!!」
Sくん「はぁーーーい」
ふたりとも、とってもおりこうさんだったね。
またお泊りにおいでね~~(^▽^)/

お、お、お?!誰かきたヨ♪

ご挨拶ワラワラ・・・(笑)

はじめまして~~
L兄弟で~~す!

ボクがL兄ちゃんだよ!

ボクはL弟だよ~!

すぐにみんなと仲良くなれたんだ!すごいでしょー?!

(いい写真なのに、よりによって冴えない顔の
チャコにピントが合ってしまってゴメンなさ~い・・・)