【この子たちの命を救って!】
●人間に利用される犬たち
今日は、3頭の軍用犬と警察犬のお話です。
前回のブログで、闘犬の訓練用”ベイトドッグ”にされていたワンちゃんのお話をしましたね。
闘犬は、単に人間の娯楽、つまり愉しみのためだけに命を懸けて戦うことを強要されていますから、わたしはそれを虐待だと考えています。
軍用犬や警察犬も、わたしたち人間のために命を懸けている使役犬ですね。
単なる娯楽のためではなく、一定の必要性が認められるという点や、
ハンドラーと固い絆で結ばれていることで、犬自身が喜びや遣り甲斐を感じているように見える点から、一概に虐待と言うことは、わたしにはできません。
が、少なくとも軍用犬に関しては、戦争や紛争をやめることができない人間というおろかな生き物のせいで危険な戦場に駆り出されるわけですから、やはり人間の身勝手だと思っています。
●引退した軍用犬や警察犬は・・・
さて、つい1週間ほど前のことです。
イギリスで2頭の元軍用の安楽死が決定しました。
かつて、アフガニスタンで多くの兵士の命を救ったベルジアンシェパードのケビンとダズ(どちらも9歳)です。
ケビンとダズは、爆発物探知犬として危険な任務をこなし、4年前に引退しました。
引退した軍用犬は、今まで受けていた訓練とはまったく違う訓練を受けます。
これは”脱訓練”と呼ばれていて、人間と共に安全に暮らせるようになる訓練です。
極限状態を想定した訓練を重ね、常に緊張を強いられていた軍用犬や警察犬が、脱訓練を受けないまま街中に出ることは大変キケンです。
そこで、今まで教えてきたことをリセットし、今後はリラックスして過ごすことを覚えさせるんですね。
引退した軍用犬や警察犬が、大きな物音に反応して万が一にも人間に危害を加えるようなことがあってはなりませんから、脱訓練の合格基準はとっても厳格なんだそうです。
ケビンとダズが安楽死になることが決定したのは、脱訓練のテストに合格する見込みがないという判断が下されたためでした。
人と安全に暮らすことができないと判断され、安楽死の決定が下されてしまうと、その次の週には、すぐに薬物注射による安楽死が実行されてしまうのです!
引退した軍用犬や警察犬は、合格基準を満たせなかった場合以外にも、老犬や病気などの理由でも安楽死させられるそうです。
命を懸けて人間のために尽くしてくれた子たちを、用済みになって引き取り手が見つからなければ安楽死にしてしまうなんて、随分と身勝手なシステムじゃーありませんか?!
ふざけんじゃないよっ!!
●安楽死になどさせない
イギリス国防省のスポークスマンによると
「できることなら里子に出して、しあわせな余生を過ごさせてやりたいと思っていますが、残念ながらそれは無理だと判断せざるを得ませんでした」
とのこと。
いやいやいやいや、だからって殺す~~?
ケビンとダズの安楽死決定を受けて、現役兵士や引退した兵士、訓練士たちが国防動物センターに決定の変更と犬たちの延命を求めて嘆願書を送りました。
発起人のアンディ・マクナブ氏は元SAS
(↑一応言っとくけど”サザンオールスターズ”じゃなくて”Special Air Service”=特殊空挺部隊ね)
ケビンとダズと共に安楽死させられることが決定していた元警察犬のドライブの命も救おうと呼びかけを行いました。
「ケビン、ダズ、ドライブのような犬たちは、現役中は資産として扱われます。
でも、引退したら彼らはそれ以上の存在になります。
彼らには借りがあるんです。
ぼくらは彼らの命を救い、新しい家族を見つけてやらなければなりません。
ぼくがSASに所属していた時、彼らは爆発物の匂いを嗅ぎ当てて、たくさんの命を救ってくれたのです。
アフガニスタンでパトロール中に、すぐ目の前の爆発物を発見してくれた時、ぼくは隊列の3番目にいたんです。
命を救ってもらって、ぼくは本当に幸運でした」
そうマクナブ氏は語っています。
●またたく間に・・・
マクナブ氏がネット上の署名サイトで人々に呼び掛けたところ、またたく間に多くの署名が寄せられました。
わずか3日で30万以上もの署名が集まったのです!
ケビンたちの命を救うための活動は大きなムーブメントとなりました。
アラン・ダンカン外務副大臣は国務省の閣僚に安楽死の執行猶予を求める書簡を送り、大衆紙のThe Sunも広く問題提起を行いました。
●国防長官の決断
その結果・・・国防長官のギャビン・ウィリアムソンは、3頭のヒーローたちの安楽死を中止する命令を下しました。
「私はThe Sunと、この2人のヒーロー・ハウンドの問題を提起した膨大な数の読者に感謝したい。
犬たちの戦場や事件現場での活躍ぶりを聞くと、犬たちとそのハンドラーに最高の賞賛を感じずにはいられません。
私の担当部署に犬たちを救うよう指示しました。
私たちは現在、慈善団体と相談し、よりよい環境の訓練ホームにて彼らを再訓練することが可能かについてのプログラムを検討しています。
私たちは、犬たちが輝かしい未来を獲得できるよう努力します。
更に今後、軍隊の重要な部分を構成する動物のために、できることはすべてやっていきます」
よかったよぉ~~~~~!!( ノД`)
・・・ってゆーか
あったりまえじゃーーーん?!
いったい、イギリスでは今までどのくらいの引退した軍用犬や警察犬が脱訓練テストに合格できそうもないという理由で安楽死させられていたのでしょう?
彼らが一般家庭にそぐわないような危険な犬になったのは、そうなるように訓練した人間のせいなのに・・・
たとえ、一般家庭で飼えるような子にならなくたって、命の期限を全うするまで、責任をもって面倒をみるのが当然ではあーりませんか!
動物愛護先進国、イギリスの影の部分を見たように感じたニュースでした。
これを機会に、今後は引退した軍用犬や警察犬が、「一般家庭に引き渡せないから」という理由だけで安楽死になる制度自体が廃止になるように願ってやみません。
(参考:The Evening Standard
:The Sun)
<今日のPet Hotel 11!>
チコくんがお泊りにきてくれたよ! チコくん「ボス、ひさしぶり~♪」 |
チコくん「ねえねえボスくん!」 ボス「・・・・」 ごめん、チコくん、ボスはボールで遊んでるときは 話しかけても無駄だよ(-_-;) |
お?!誰かきたわよっ!! |
ホントだ!誰だ誰だ? |
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チコくんもテリーくんも、覚えてくれていたみたい♪ お庭であそぼあそぼ! |
避妊手術後、初のシャンプーが解禁されたチャコ。 ついでに鬱陶しいお顔の毛も切っちゃいましょう。 チョキチョキチョキチョキ・・・ (テキトーに切り続けるお庭番) |
あ・・・・! |
うわぁ・・・・! |
あらら~~・・・ |
あ~あ・・・!! |
なんか、ごめん チャコ・・・ 調子に乗って頭頂部まで刈ってしまった結果 ”落ち武者”になってしまって・・・ 鏡は見ない方がいいよ(;´д`) |