2017年12月5日火曜日

ハナちゃんの抜歯とチャコの抜糸

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


Pet Hotel 11!の常連、ハナちゃんは今年11才になるチワズー(チワワ×シーズーのMIX)のおばあちゃんです。

今回はそのハナちゃんのお話です。


【ハナちゃんの受難】



●手術は成功♪


以前、このブログでもお話しましたが、ハナちゃんは今年(2017年)10月に外歯瘻になり、手術を受けました。

ハナちゃんのお父さんから

「右目の下から出血しているんですっ!!」

というお電話を頂いたのが10月12日。

すぐにハナちゃんをお迎えに行き、お車を運転しないハナちゃんのお父さんに代わって獣医さんに連れて行ったところ、出血は外傷によるものではなく、歯槽膿漏が悪化してホッペに穴が空いてしまう症状=外歯瘻と判明。

抗生剤と消炎鎮痛剤の服用を続け、外傷を治してやっと手術(歯根を抜歯)できたのが10月24日のことでした。

手術は無事成功し、

「よかったよかった♪」

と喜んでいました。

ところが・・・


●トリマーさんからの電話


今回およそ1週間ほどハナちゃんをお預かりするにあたって、ハナちゃんのお父さんから

「お泊り中にトリミングに連れて行ってもらえませんか?」

というご依頼がありました。

お安い御用です。

翌日、早速ハナちゃんいきつけのトリミングサロンに予約を入れ、

「いつものようにお願いしまーす!」

と依頼して帰宅し、少し経ったころ、トリマーさんから電話がきたんです。

「すみません!ハナちゃんの目の下に、プックリふくれたオデキのようなものがあったので、よく見ようと少し毛を引っ張ったらそこから出血してしまって・・・」

「えええええーーーっ?!右ですか?左ですか?」

「左目の下です」

「えええええーーーっ?!」


出血量は大したことないとのことでしたので、そのままトリミングを済ませていただくようお願いして、終了報告を受けるとすっ飛んでお迎えに行きました。


●神さま、ウソだと言って・・・


お迎えに行くと、別犬のようにスッキリしたハナちゃんの左目の下部分に、確かに出血の痕がありました。

「コココ・・・コレは・・・(汗)」

その見た目は、まさしく前回、右目の下にできた外歯瘻と瓜二つ!

「ウソでしょう?!神さま・・・ウソだって言ってよーう!」

時間を確認するとまだギリギリ獣医さんの診療時間に間に合いそうだったので、すぐにハナちゃんのお父さんに連絡を入れ、ご了承を頂いた上で獣医さんに車を走らせました。


●前回手術について


前回、10月24日にハナちゃんが受けた外歯瘻の手術の際、獣医さんはもちろん反対側(左側)の歯茎や歯根の状態も確認して下さっていました。

事前に

「場合によっては左側も同様の状態かもしれないよ。もしそうだったら左の奥歯も抜歯するからね」

そう言われていました。

けれども幸いなことに、その時は左側は抜歯の必要ナシ!という診断で、ハナちゃんは右側の歯を抜かれただけで済んでいたんです。


●再手術になってしまうのか・・・


前回の手術からまだ1ヵ月とちょっとしか経っていないのに、大丈夫だった左側までも外歯瘻になってしまったというんでしょーか?!

ハナちゃんはもう11才。

前回、外歯瘻の抜歯手術の時も麻酔に耐えられるか たいそう心配したものです。

目も白くなってきているハナおばあちゃんに、この短期間で2回も麻酔を必要とする抜歯手術を受けさせることになるかもしれない・・・

わたしは半べそ状態で獣医さんに駆け込みました。

「センセー!!ハナちゃんが・・・ハナちゃんがまた外歯瘻になっちゃったかもしれないんですぅ~~!」

「え?まさか?!」


●外歯瘻じゃなかった~~!


診断の結果、ハナちゃんは外歯瘻ではなく、表皮嚢胞でした。

ε-(´∀`*)ホッ

嚢胞というのは、シーズーやシュナウザーによく見られる症状で、簡単に言うと水膨れみたいなものです。

ワンちゃんの顔面や頭部にできることが多くて、ワンちゃん自身が気にして掻き壊してしまったり、ブラッシングをしている際に引っ掻いてしまったりすることで破裂して出血することがよくあるそうです。

獣医さんによると、シーズーの飼い主さんが

「ウチの子、顔から血がいっぱい出てるんですぅ~!」

って駆け込んでくると、大抵はコレなんだそうな・・・

老犬になってイボや嚢胞ができるワンちゃんは多くて、イボができやすい犬種と嚢胞ができやすい犬種がいるということでした。


●紛らわしい!!


はぁ・・・ヨカッタヨカッタヨカッタよーう!

ハナちゃんは、再手術の必要なく、抗生剤のお注射をプスリとされただけで済みました。


それにしても・・・前回ハナちゃんが発症した右側の外歯瘻と、今回の左側の嚢胞・・・

シロウトには全く見分けがつきません!

どちらも外見上は同じように目の下の部分から出血していたんですからねぇ。


●シロウト判断は禁物


今はインターネットという大変便利なものがあるので、わたしたちは愛犬の気になる症状があると、とりあえずググってみたりしますよね?

今回は、外歯瘻か?!と思っていたら嚢胞だった・・・という結果でしたが、逆のパターンも当然考えられるでしょう。

シーズーの飼い主さんが、愛犬が顔から出血しているのを見つけて調べたところ

「なーんだ、シーズーにはよくあることらしいね。嚢胞っていうんだってさ♪」

と放っておいたら、実は外歯瘻でホッペの穴が広がってしまうってこともあり得るワケです。

たいしたことはなさそうだと思っても、必ず獣医さんに行って正しい診断を受けることが、いかに大切かってことですね。


1日で、大嫌いなトリミングと大嫌いな獣医さんでのお注射というふたつの受難に見舞われたハナちゃんでしたが、現在はすっかり元気になっています。


【チャコは抜糸】


さて、今日はチャコの避妊手術後の抜糸をしてもらいに獣医さんに行ってきました。

センセイのお陰で傷はとってもきれいにくっついていて、このまま体内の”とろける糸”(チーズみたいに言うな)が吸収されてしまえば、違和感もなくなることでしょう。

脂漏肌でアトピっ子のチャコのために、1日も早くシャンプーしてあげたいのですが、あと3日ほどはガマンとのことでした。

それまではパラボラアンテナ(エリザベスカラー)も外せません。

最近、めっきりパラボラアンテナをつけた状態での身のこなしが上達し、なんなら他の子を蹴散らかす便利な道具として活用しまくっているチャコ。

本犬さんは、あるいはこのままパラボラアンテナを標準装備にしてもいいと思っているかもしれませんが、ジョーダンじゃあありません!

蹴散らかされっぱなしのボスと一緒に3日後を心待ちにしているお庭番なのです。



<今日のPet Hotel 11!>


海岸における猫とパラボラアンテナ
いずれもオラオラ系(笑)

ボスは海が好きすぎて、寒い冬でも
海に入りたがります。
絶対にやめてね~(-_-;)

武装してハナちゃんにプレッシャーをかけるチャコ
絶対にやめてね~(-_-;)

ハナちゃん、嚢胞発見の翌日のお顔

ハナちゃん、外歯瘻発見時のお顔
トリミングのせいでまるで別犬ですが、
紛れもなくハナちゃんです。
外見上の症状、似てますねぇ~!


今日のハナちゃん。
嚢胞部分もだいぶキレイになりました♪

寒がりさんたちの防寒着
冬ねぇ~( ´∀` )