2017年10月31日火曜日

【チャコ】新しい家族②


こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。


一昨日の譲渡会で出会い、我家の新しい家族になったチャコのこと・・・

前回のブログのつづきです。


【チャコの健康診断】


●感染症と妊娠


譲渡会会場を出て、その足で向かった動物病院で診断していただいた結果、感染症や妊娠はありませんでした

ホっとして一気に肩の力が抜けたような感じでした。

同時に、30頭のうち、チャコ以外の女の子で妊娠している子はいなかっただろうか・・・ということが頭をかすめました。

けれども今はただ、目の前のチャコの健康状態に留意し、安心して幸せに暮らせるようにしてあげることが第一です。


●その他の診断


血液検査の結果、フィラリアなどの深刻な疾患は認められないとのことでしたし、妊娠検査の際にエコーで他の臓器も確認していただきましたが、怪しい陰なども見えず、おおむね良好との診断をいただきました。

また、歯の状態も思ったよりも悪くないとのことでした。

ちなみにチャコは推定年齢5歳くらいです。

カリカリフードしか食べていなかったのが期せずして幸いしたのかもしれません。


●問題は皮膚疾患


最も深刻だったのは皮膚疾患です。

劣悪な環境に詰め込まれて、まったくケアをされていなかったため、被毛は酷く汚れてベタベタしていましたし、すごく臭いました。

診断結果は、アトピーと、もしかすると食物アレルギーの疑いもあるとのこと。

シーズー×ヨーキーMIXですから、皮膚疾患の多いシーズーの特徴が濃く出ているのかもしれません。

ただ、それ以前にまず、チャコの皮膚は、カビ菌のマラセチアに征服されている状態とのことでしたので、コイツをやっつけることが最優先です。

当面の治療はカビ菌退治。

それから改めて、アトピーやアレルギーに対してどう対処するか決めていくという方針が決まりました。


『先生、この子、熱があるんじゃないかしら?すごく熱く感じるのだけど・・・』

気になっていたことを訊いてみると先生は

『ああ、それはね、この子の場合 全身の皮膚が炎症を起こしちゃってるんだよ。ものすごーーく痒いはずだよ。可哀相になぁ・・・きっと夜も眠れないくらい痒いだろうよ。かゆみ止めをあげるからね』

ううう・・・チャコ・・・( ノД`)

熱があると勘違いするほど、チャコの皮膚は炎症で熱くなっていたのでした。

『シャンプーをしてあげたいんだけど、今日マイクロチップを入れたばかりで・・・』

『明日になったらシャンプーしてあげて大丈夫だよ!できればカビ菌に効く薬用シャンプーでね』

『アトピーだとしたら、あまりガッツリ洗わない方がいいのかしら?乾燥すると余計に痒くなったりする?』

『いや、この子の場合はガッツリ洗っちゃった方がいいね。むしろ脂ギットリの肌質だから。それがエサになってカビ菌が繁殖し放題なんだよ。』

『おおー!じゃあガッツリいきます!あと、マラセチア菌は他の子にうつらないって認識だけど、大丈夫よね?』

『うん。うつらないよ。マラセチア菌はそこいら中にいる常在菌だから。大繁殖しちゃうのはその子の状態に問題があるの。』


こうしてチャコは、2週間分の抗生剤、カビ菌をやっつけるお薬、痒み止めをいただいてきました。

神さま・・・チャコのカユカユを早く鎮めてくださーーーい!!

チャコの下半身は、被毛がほぼ抜け落ちてハゲています。
その他の全身も、脱毛がひどくてスカスカ・・・
そのため、とっても寒がりさんです。

目の周りも赤くなっていて、とっても痒そうでしょう?

保護した翌日、カビ菌退治の薬用シャンプーで
洗ってあげました。
おりこうにできたヨ!えらいね~~!

●今後の流れ


お薬を飲み切った2週間後に、再び獣医さんに診てもらって、お薬の効果を見極めると共に狂犬病の予防接種をしてもらいます。

保護団体さんが6種ワクチンを接種して下さっていたので、少し間を空けて狂犬病予防接種をしなくてはならないんです。

そして、狂犬病予防接種証明書を持って市役所に飼い主の登録に行きます。

避妊手術については、皮膚の炎症がもう少しおさまるまで待ってからということになりました。


【気になること】


●チャコが暮らしていた環境


チャコの健康状態が把握できて、治療方針も立ったので、少しホっとしたわたしたちでしたが、動物病院からチャコを連れ帰ってから、新たに気になることが出てきました。

◆経産婦では?


出産経験のない女の子と比べて、チャコの乳首が大きいので、赤ちゃんを産んだことがある子なのかな・・・

そう感じました。

ちょっと失礼~!乳首見せてね~
チャコ「イヤーーン ボス見ないでよー!」


◆まったく吠えない


正確には、鳴くことは鳴くのですが、その声が『ブウ~~~~ブウ~~~』というごく控え目なおねだり鳴きのみ。
『ワン』とは一言も吠えません。

単に吠えない子であればいいのですが、声帯カットされている可能性も頭をよぎりました。

もっとも、まだ本領発揮していないでしょうから、長い目で見てみないとわかりませんけれど・・・

他の29頭はどうなんだろう・・・

そういえば、譲渡会の会場でも30頭もワンちゃんがいるのにワンワン吠えている子はあまり多くなかったような・・・うーん、記憶が定かではありません。

歳のせいか、短期記憶がめっきりダメな最近のわたくし・・・(-_-;)

今後、できれば保護団体さんや同じように引取をされた方と連絡を取り合っていけたらと思います。


もし、もしもチャコが声帯カットされていたのだとしたら・・・

ひとつの疑問が浮かんできます。

『単なる犬好きオジサンが多頭崩壊に陥ったのだとしたら、声帯カットのお金があればまず避妊手術を受けさせるはずじゃあ?』

ってことです。


経産婦かもしれないということと、声帯がカットされているかもしれないということで、わたしたちが考えてしまうのは、あの忌まわしきパピーミルのこと。


そして、どうやらわたしたちの想像は残念ながら当たってしまっていたようです。



長くなるのでつづきは次回にします。



<今日のPet Hotel 11!>

ボス・なつ「チャコ、なに引きずってるの~?」
チャコ「お尻が寒そうだからって毛布かけてくれたの」

だって、毛がスカスカだからとっても寒いのよ~~!

初日はまったくゴハンを食べなかったチャコ。
一夜明けて、朝ごはんは完食しました!
お薬もちゃーんと飲めたよ。ホッ♪