前回のブログのつづきです。
【いい獣医さんを選ぼう】
●ハナちゃんのお薬(つづき)
さて、ハナちゃんの飼い主さんからお預かりしていたお薬ですが、獣医さんに見せたところ、次のような見解でした。
『ああ、抗ヒスタミン剤だね。これはイイよ。あげて大丈夫。もしどうしても痒がるのが気になるならね。
ただ、この薬は痒みを抑えるだけで根本的な解決にはならないよ。
もし、根本的にアトピーを治療したいなら、今は副作用が少ないいい薬も出てるから、万一悪化したらそれを服用する方法もある。
だけど今10才でしょ?この程度の症状なら実際、薬は必要ないと思うんだよね。
副作用が少ないって言ってもまったくないってことはないし・・・アトピーの薬はなんといっても高いからね。
この抗ヒスタミン剤の3~4倍の値段はするんだよ。
抗ヒスタミン剤は、安くて副作用もほとんどないから、飼い主さんがどうしても気になるならあげて構わないって伝えてあげて。
でも、さっきも言ったように、脂漏もアトピーもさほど症状はひどくないから、そこまで痒がらないと思うんだけどなぁ・・・(笑)』
『確かに・・・でも気になるならあげていいってお伝えしますね~』
『うん。でも・・・この袋に書いてある用量だけどね、朝晩1錠ずつって・・・明らかに多すぎ(笑)
この子の体重だったら1/3で十分だよ!
まあ実際1/3って割りにくいから半分に割ってあげる感じかな。
さっきも言ったように副作用はほとんどないからあげすぎて害になるって心配もあまりいらないけど・・・まあ飼い主さんのお財布には優しくないよね~』
『ななな・・・なんですとーーっ?!』
いやあ~、訊いてヨカッタです!
●獣医さんの選び方
以前もこのブログで書きましたが、獣医さんは3つくらい選んで、連絡先を目の付くところに貼っておくといいと思います。
いざっ!って時に気が動転していてもすぐに連絡できますし、他の家族でも対応できますからね。
・とにかく近所にある獣医さん
・ちょっとくらい遠くても、腕がいいなど定評のある獣医さん
・夜間救急を受け付けてくれる獣医さん
一番いいのは、近所に腕のいい夜間救急も受けてくれる獣医さんがいることですが、なかなかねぇ・・・そんなラッキーはないんですよ世の中(-_-;)
ただ、特に近所の獣医さんについては、もし近所に数件あったならば、その中でも次のポイントで選ぶといいと思います。
・飼い主さん自身が人として信頼できると感じる獣医さん
・気軽になんでも相談できる獣医さん
・飼い主さんとワンちゃんの身になって考えてくれる獣医さん
●Pet Hotel 11!でお願いしている獣医さん
さきほどの見解を示して下さった獣医さんが、Pet Hotel 11!の かかりつけの獣医さんんです。
三浦海岸に越してきて、近所の人の評判などをききながら、超長期お預かり犬の”ボス”と”なつ”を何軒かの動物病院に連れて行って、相性のいい病院選びをするつもりだったのですが、2件目でこちらの獣医さんに当たり
『キミに決めたっ!』(←ポケモンか?)
決めた理由は以下の通りです。
◆まあまあ近い
車で10分足らずのところにあります。◆ワクチン接種についての考え方
『この辺の地域に住んでいて8種も10種もする必要ないよ。せいぜいやって6種かな』と仰っていました。
わたし自身は、抗体価検査をして不要なワクチン接種はしたくないという主義なので、少なくともなるべくたくさんワクチン接種をさせようとする獣医さんではないという点に大変好感を持ちました。
◆お薬をやたら出さない
上記のお話をお読みいただければわかるかと思いますが、不必要にたくさんお薬を出さないという主義は、とても良心的です。更に、今回ハナちゃんの外歯瘻で通院した時に処方して下さった抗生剤と鎮痛剤は、それぞれ丁寧に1/4に割ってお渡し下さいました。
ワンちゃんの小さい体に対して、お薬1錠なのか半分でいいのか、1/4でいいのか?は大きな違いです。
そういったところに手を抜かず、金儲け主義ではない点がとても気に入っています。
◆飼い主とワンちゃんの身になって相談に乗ってくれる
最初に”ボス”と”なつ”を連れて行ったのはワクチン接種のためでしたが、その時に体を簡単にチェックして下さり、お口の中の状態も確認してくださいました。”なつ”はすべてOK♪
”ボス”は奥歯に歯垢が少しあるということでした。
『でもまあダックスの6歳にしてはこの程度の歯垢なら優秀な方だよ(笑)歯垢を取ってもいいし、もう少しこのまま様子を見てもいいけど、今よりも溜めないことが大事だね~』
とのことでしたので、飼い主(母)の判断で歯垢を取っていただくことにしました。
”さばくだけタイプ”の獣医さんではないってことですね。
そして、とっても気さくで、どんな小さな心配事でも相談にのってくださいます。
●犬はがまん強い生き物
今回、外歯瘻になってしまったハナちゃんもそうでしたが、犬は人間ならば大騒ぎしそうな痛みにもジっと耐えることができてしまう、とってもがまん強い生き物です。それだけに、痛がるようになった時には既にかなり病状が悪化しているなんてこともあるんですね。
●獣医さんを賢く利用しよう!
獣医さんというのは、愛犬が病気になったり怪我をしたりして慌てて担ぎ込むところっていうイメージがあるかもしれません。
でも、本当はもっともっと身近で、ワンちゃんの健康状態のチェックをしてもらったり、日常的に気軽に行って、飼い主として気を付けるべきことを教わったりする、敷居の低いところであるべきだと思います。
もし、ハナちゃんの飼い主さんがそんな獣医さんに出会っていれば、もしかしたらもっと早くハナちゃんのお口の中の状態が良くないことに気づいてあげられたかもしれません。
外歯瘻になって歯を何本も抜くハメにはならなかったかもしれません・・・
いい獣医さんと出会って、病気になる前に賢く予防できるようにできれば理想ですよね!
さて次回は、Pet Hotel 11!のかかりつけ獣医さんが教えてくれた、愛犬のオーラルケアについてお話したいと思います。