前回のブログで、韓国のアイドルグループ”SUPER JUNIOR”のメンバー、チェ・シウォン氏のご家族が飼っているフレンチ・ブルドッグが起こした咬傷事故について書きました。
【韓国の犬事情】
●事故の波紋
残念ながら、大変痛ましい事故となってしまいましたが、前回記事でもお話したように、亡くなった女性の遺族が、加害者の誠意ある謝罪を受けて
『訴訟を起こす気も慰謝料を請求する気もありません』
と表明しておられます。
にも関わらず、ネットを中心に大変なバッシングがあったようですね。
『チェ・シウォン氏は、追悼の意を表して 出演しているドラマを降板すべきだ』
『降板させないならドラマの放映を中止せよ』
などという声がテレビ局に殺到したというニュースもありましたし、事故を起こしたフレンチブルドッグに対して
『そんな危険な犬は安楽死させるべきだ』
なんて言うネット上の発言も・・・
当事者間で『許す』というお話になっているのに『許せない』と感じる人や、自分が直接被害を被っていないようなことをも『絶対許せない!』と非難する人が、最近すごく多いような気がします。
でもきっと、以前からこういう人は一定数いて、特に増えたということではないのかもしれませんね。
家の中でテレビに向かってブゥブゥ言っていたような独り言や、ごく親しい人とのお喋りの中で
『おかしいよね?!ワタシ絶対許せないっ!』
と言っていたようなお話を、SNSなどを使ってネットで発信するようになったことで、単なる個人の感想が誰かに対する非難に形を変えてしまっただけのことかもしれません。
そうなってくるともう、実際には『許せない』なんて思ってもいない人まで、その騒ぎ自体を面白がって悪ノリしたりするんでしょう。
いずれにせよ、趣味のいいお話ではありませんね・・・
『安楽死』などという声が上がっていることは、悪ノリにしてもあまりにも酷すぎると思いますし、驚きと悲しみを禁じ得ません。
●韓国人は犬に冷たいの?
ネット上では、この事故の波紋について取り上げて、
『安楽死という極論まで出るのは、そもそも韓国人の犬に対する考え方がドライだからだ。
韓国人は犬を食べる民族だし、仁川空港(インチョン空港)での犬射殺事件を見てもそれが解る』
というような見解をしている人もいるようです。
わたし自身、韓国には一度も行ったこともありませんし、残念ながら韓国人の友人もいませんので実際のところは解りませんが、それでも・・・このような考え方は少し偏っていると思います。
確かに、韓国には犬肉を食べるという文化があります。
仁川空港での犬に対する酷い仕打ちは許しがたいとわたしも感じています。
まずは、ご存じない方のために上記2つの件についてお話しておきましょう。
●犬食について
愛犬家にはショッキングなお話ですが、犬の肉を食べるという文化は、昔は世界中の国で見られました。
日本もかつては犬を食べいたことが、遺跡や古い書物からも明らかになっています。
食文化とは少し違いますが、太平洋戦争の戦中~戦後の食糧難に際しては、日本でも犬の肉を食べていたという事実もあります。
韓国では今現在でも確かに犬食の文化が残っていて、イギリスでは韓国政府に対して犬肉取引の禁止を求める嘆願書に署名した人が9万人以上に上ったこともニュースになりました。
●日本では考えられない事件も・・・
犬食がフツーな韓国だからこそ起きた事件もありました。
昨年のことです。
韓国のとある村で、その事件は起きました。
10年間可愛がっていた大型犬(オールド・イングリッシュ・シープドッグ)をウッカリ逃がしてしまった飼い主さん。
必死で探し回り、近所にも聞き込みをしましたが見つかりませんでした。
ところが、なんとそのワンちゃんは、行方不明になってから2日後に、河原で倒れていたところを、近隣の住民4人によって屠殺(とさつ)され、食べられていたことが判明したというニュースです ( ノД`)
しかも、その4人は飼い主さんが愛犬を探して聞き込みをした人の中に入っていたそうです。
愛犬を探していることを知っていながら、発見した犬を殺して食べたということになりますねヽ(`Д´)ノ
ちなみに、4人はその後、占有離脱物横領罪という罪で罰金刑に処せられたとのことです。
こんな事件を知ってしまうと、愛犬家としてはもう感情的に吐き気を伴うような憎悪を感じてしまいますよね(-_-;)
でも、この事件は韓国人の間でも相当の非難を浴びたようです。
韓国人だから・・・というよりも、どこの国にもいる酷い人が起こした酷い事件だと捉えるべきだと、わたし個人は考えています。
●わたしたち日本人も・・・
わたしだって、犬を食べることにはとてつもなく抵抗感があって、ぜひともやめて欲しいですヨ!
でも、それは感情論です。
わたしたち日本人だって、牛・豚・鳥などをいただきます。
食べるために飼っている・・・とも言える”牧畜”を当たり前のこととして容認しています。
そして、小さな子どもたちを”ふれあい牧場”などに連れて行って、肉牛に牧草をあげたり、和気あいあいとふれあった直後、すぐ隣の広場で牛肉バーベキューをして舌鼓を打ったり、帰りにお土産屋さんでジャーキーなんかを買って帰ったりしますよね?
牛を食べない文化圏の人から見たら、
『悪魔かよっ?!』
と思える、地獄絵図のような光景でしょう。
もっと言えば、海外から多くの非難を浴びている、クジラ肉やイルカ肉を食べる文化が日本にはあります。
同じ日本人の中にも、
『イルカを食べるなんて野蛮すぎる!許せないわ!』
という人もいれば
『今日、特売でイルカ肉が安かったから今夜はイルカの味噌煮よ~♪』
というお母さんがいるご家庭がフツーという地域もあるわけです。
少なくとも、こういった矛盾に筋の通った説明ができない限り、軽々しく
『韓国人は犬を食べる民族だから犬に冷たい』
などと言うのはどうかと思ってしまいます。
ただし、食文化の違いによる生理的な抵抗感というものは、理性では払拭しがたいほどに摩擦係数が大きい!!ってことは、わたし自身理解はしているつもりです。
『ワタシもアナタの食文化を認めるから、アナタもワタシの食文化を認めてね!』
っていう風にシンプルには、なかなかいかないところが難しいですねぇ・・・
長くなったので、仁川空港の事件のお話は次回にします。
<今日のPet Hotel 11!>
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