前回のブログで、Pet Hotel 11!に来てくれる元保護犬たちは、
みんな穏やかな性格で、ストレス性の問題行動がみられない
ということをお話しました。
わたしたちは、その理由の多くは、元保護犬を引き取った飼い主さんたちのワンちゃんへの接し方にあるように感じています。
【元保護犬の飼い主さんに共通していること】
●愛犬の特性をよく理解している
このシリーズの1回目『幸せになった保護犬たち①』で、飼い主さんたちがPet Hotel 11!に愛犬をお預けになる際にお話しくださった”ワンちゃん情報”をご紹介しました。
お読みいただければお解りかと思いますが、とてもきめ細かくて具体的ではないですか?
元保護犬の飼い主さんたちはまた、口頭でのお話だけでなく、お預かりする荷物と一緒にお便りを添えて下さることも多いのです。
もしも、わたしたちがウッカリ者で、飼い主さんが口頭でお話下さっていたことを忘れてしまっていてはいけない・・・と思われるのかもしれませんね(;'∀')
愛犬を想う気持ち、ストレスなく過ごせるようにとお心を砕かれていることが、ヒシヒシと伝わってきます。
●愛犬を客観的に見ることができている
たまにですが、お預かりの時に飼い主さんが申告されたことが、実際にお預かりしてみるとぜんぜん違っていた・・・ということがあります。
たとえば・・・
『ウチの子はお散歩の時にすんごく引っ張るんです』
と伺っていたけれど、ぜんぜんそんなことがなかったり、
『ウチの子はまったくマーキングしません』
と仰っていたけれど、飼い主さんの見ていないところではすごいマーキング大王だったり(笑)
まあ、いずれも大した問題ではありませんし、ペットホテルあるあるです。
けれども、元保護犬の飼い主さんたちに関しては、そういったズレが まずありません。
見事にご申告どーり!!
これはつまり、愛犬をよく理解されているということに加えて、愛犬を客観的によく観察されているということではないかと思うのです。
●愛犬のネガティブ情報を包み隠さず開示される
ペットホテルに愛犬をお預けになる時、ちょっとした問題行動のあるワンちゃんの飼い主さんの中には
『これを言ったら断られてしまうかもしれない・・・』
というご心配をされる方もいらっしゃるようです。
もしかすると、中には実際にどこかのペットホテルに断られたり、預けている途中で迎えに来るように言われたご経験がある飼い主さんもいらっしゃるのかもしれません。
そのため、例えば・・・
『何か気になることやご心配なことはありますか?』
と伺っても
『いえ、特にありません』
とおっしゃっていたのに、お預かりしてみたら実際は咬みつきやさんだった・・・
そうして、お迎えにみえた際に
『大丈夫でした?咬まれませんでした~?』
って・・・
ちゃーんと自覚されていたんですね~(先に教えてくださーい!)
どうしてもお出かけしなくてはならないのに、どこにも預かってもらえないと困る!!
っていうお気持ちはお察ししますが、こういうことはあまりワンちゃんのためにならないということをぜひ多くの飼い主さんたちに知っておいていただきたいです。
このお話はまた別の機会にしたいと思いますが、今回はサラリスルーで・・・(便秘薬の名前ではない)
元保護犬の飼い主さんたちは、その点どうか?っていうと、ともすればペットホテルによっては
『面倒くさい子だなぁ・・・』
と敬遠されてしまいそうなネガティブ情報も包み隠さず、キッチリとお伝え下さいます。
つまり、
『この子の特性をよく理解した上で、快く対応してもらえるペットホテルをこの子のために選んであげたい!』
というお気持ちの表れなんですね。
愛犬へのリスペクトと愛情が伝わってきます。
※元保護犬の飼い主さん以外は、上記の項目すべてに当てはまらないという意味ではありませんので、念のため 誤解なさいませんようお願い申し上げます。
同様に愛情深く、愛犬をよく理解されている飼い主さんもたくさんおられます(^▽^)
さて、元保護犬を引き取って育てておられる飼い主さんたちの共通点についてお話してきましたが、こういった共通点について掘り下げてみると、実に考えさせられる気づきがあります。
すべてのワンちゃんの飼い主さんたちにぜひともご一緒に考えていただきたいことなのですが・・・
長くなるので、つづきはまた次回にします。
<今日のPet Hotel 11!>
【ハナちゃんの外歯瘻】
話題変わって・・・
今朝、ハナちゃんのお父さんから、少し慌てた様子でお電話をいただきました。
『ハナちゃんが、目の下から出血しているんです!』
ハナちゃんはPet Hotel 11!の常連さんです。
昨夜、ハナちゃんの目の下が黒く汚れていると感じた飼い主さんは、綺麗にしてあげようと濡れタオルで拭いてあげたそうです。
そうしたところ、そこから出血?!
何かの拍子に傷ついてしまってカサブタになっていたのを擦ったために出血したのか、はたまた汚れと思っていたのがそもそも出血の痕だったのか判断がつかない状況とのことでした。
ハナちゃんのお父さんはご高齢で、車を運転されないので、代わりに動物病院に連れて行ってはもらえないか?というご依頼でした。
そりゃテーヘンだっ!合点承知の助!!
ちゅーわけで、すぐにお迎えに行き、その足で獣医さんのところへ連れて行きました。
すると・・・ハナちゃんの出血は外傷によるものではありませんでした。
診断結果は外歯瘻(がいしろう)
ワンちゃんには結構多い症状のようです。
みなさんはご存じでしたか?この病名・・・
ザックリご説明すると、奥歯が歯槽膿漏になり炎症を起こして・・・その炎症が爆発して・・・ほっぺたに穴が空いてしまい、そこから膿や血液が外側に出てきて気づく・・・ということです。
ハナちゃんは、痛がるそぶりも見せず、ケロリとしていましたが、獣医さんいわく
『すっげーーー痛いはずですよ!自分がもしなったら耐えられないくらい・・・』
ででで・・・ですよねぇ~~~~(;''∀'')
根本的な治療としては、歯根を除去してしまうしかないのですが、まずはほっぺたに空いた穴を塞いで、歯根除去はそれからとのことで、抗生剤や消炎鎮痛剤といったお薬をいただいてきました。
せっかくだから・・・ってことで、ウチで数時間遊んで、スッカリご機嫌になってからおうちに送って行きました。
つくづく、犬は痛みに対する耐性が強いんだなぁ~・・・と改めて感じました。
ハナちゃん、頑張ってシッカリ治そうね~~!
ハナちゃん、今は松ぼっくりカリカリできないの~ |
ハナちゃんの右目の下の黒っぽい部分。 これが外歯瘻です( ノД`) |
「ハナちゃん可哀相だねぇ~」 「うんうん、早く治るといいねぇ~」 |
・・・って、アンタたち 寝とるやないかーーーいっ!! |
コラコラコラコラーーーーっ!!(笑) |