続きです。
久しぶりに”モカ”に会えて、たいそう嬉しそうだったツンデレ犬”なつ”
”モカ”の日帰りステイのお帰りの時間がきました。
夜のごはんの後すぐに車で送っていくことになっていたので、ごはんをとてもゆっくり食べる”なつ”が、ごはんを食べ終わるか終わらないかというタイミングで私たちはなるべく何気ない風を装って”モカ”をお部屋から出し、車に乗せてしまいました。
気づいたら”モカ”がいなかった・・・
その方がなんとなく”なつ”が寂しさを感じなくてよいだろうという判断でした。
”モカ”を無事送り届けて戻って来ると、”なつ”のただならぬ声が聞こえてきます。
留守番していたお庭番(♂)の方に訊くと、私が帰宅する寸前からその鳴き声が始まったとのこと。
そして、すぐに鳴き止むと思っていた私たちの予測ははずれ、”なつ”は延々鳴き続けました。
普段、”なつ”は一切無駄吠えをしない子です。
※無駄吠え=犬が理由もなく吠えること
この説明はちょっと不適切で、実際犬が吠えるには必ず理由はあるんですが、本人(本犬)としては理由があっても、人間からみて不必要な理由で吠えたり、しつこく吠えたりすることを、無駄吠えと呼ぶんですね。
その時の”なつ”の鳴き方は、吠えているというより泣いているような声でした。
クイ~~~ン クイ~~~ン
という感じで、たまにかすかに遠吠えのような鳴き方が混じるような鳴き方。
わたしたちには、”モカ”が知らないうちにいなくなってしまったので、”なつ”が
「ねえ!モカ!どこにいるの~?モカぁああ~!」
と泣いているように聞こえました。
それ以外に”なつ”が、普段聞いたこともないような鳴き声を出す理由が見当たらなかったからです。
深夜だったこともあり、わたしたちはすぐに”なつ”を鳴きやませなくてはと思いました。
でも、その夜は、”モカ”がいなくなってさぞ”なつ”が寂しいのだろうと思ってしまい、あまりにも悲し気に泣く”なつ”が不憫に思えて・・・
”なつ”のところに行き、抱き上げると”なつ”は鳴き止みました。
そこで、厳しく注意するのではなく、優しくやさ~しく
「モカはもう帰っちゃったんだよ。でもまた遊びに来るからね。ネンネしようね」
と言い聞かせました。
ところが私が立ち去るとすぐに再び”なつ”は悲し気に鳴き始めます。
「モカ!モカはどこなの?!モカ~~ モカ~~~!」
そのころにはもう私たちだって、目に涙を浮かべています。
(年のせいか、非常に涙腺の緩い今日このごろ)
「健気だねぇ~ 不憫だねぇ~」(ウルウル)
「ほんとにねぇ・・・あの気が強い”なつ”がねぇ・・・可愛いねぇ~ たまらないねぇ~」
「あんな風に”モカ”を連れて行かずに、ちゃんと挨拶させて、納得させてから連れて行くべきだったのかもねぇ~」
「でも!このまま鳴かせ続けるのはご近所迷惑になるし、ここは心を鬼にしてビシーッ!とやめさせてくるね!いいね?」
「うん・・・それしかないね」(ウルウル)
私は心を鬼にして、”なつ”を叱るべく、もう一度犬たちのいるハウスに向かいました。
長くなったので続きは次回に・・・