2017年1月19日木曜日

問題行動について⑧

ここで、ボール大好き犬”ボス”の問題行動を今一度復習です。

●極度に臆病(よその人も犬も怖い)
●もう6歳のオッサンになろうというのにうれション癖がある
●ボールに対する異常な執着(正気の沙汰ではないほどの・・・)
●興奮すると制御できない(グルグルピョンピョンうれションジョロロ~~)
●「遊んで!」「ボール取って!」「寂しいからこっち来て!」などの要求吠えが執拗に続く
●実家の階段をひとりで降りることができない

前回までの記事で、
階段を降りることができなくなった理由
ボールへの異常な執着(中毒)が生まれた理由
のご説明はしました。

それらの説明を踏まえると、おのずとボスのその他問題行動が形作られた理由も推察いただけるかと思います。


極度に臆病な理由は

・おそらく母犬からの引き離しが早すぎて、他の犬との接し方がわからない。

・子犬時代、ペットショップでストレスのかかる方法にて展示販売されていた。

・不適切な場面(怖がったり怯えたりした時)で、飼い主(母)に慰められた(ご褒美で強化された)


オッサン犬なのにうれション癖がある理由と
興奮すると制御できない理由は

・お散歩による十分で適切なエネルギー発散ができていない。

・興奮している状態を母が「喜んでいる」と勘違いし、一緒にはしゃぐことで強化してしまった。

・「褒める」と「叱る」の境界線が曖昧なため、どう振る舞えばいいか混乱している(ストレス)


要求吠えが執拗に続く理由は

・要求吠えを結果的に許してきた。

・さんざん吠えさせた後で根負けして結局犬に従う形で要求を受け入れた
 →しつこく吠えれば願いが叶うという刷り込みとなった。

・そもそも飼い主である母をリーダーとは思っていない(むしろ犬の方が主導権を握っている)


問題行動自体は色々あっても、おおむね飼い主の接し方の問題点としては共通点が多く見いだせることがおわかりいただけるかと思います。

要するに、

★ 好ましくない態度の時は、ご褒美をあげない
  (優しく話しかける、触るなど、構ってあげること自体がご褒美となります)

★ 好ましくない態度はその場ですぐにやめさせる

★ 好ましい態度の時にはうーんとご褒美をあげる
  (おやつやごはんのことではなく、褒める、撫でるなど喜ぶことをするという意味です)

★ 決して感情的にならない

★ 常に人間が主導権(リーダーシップ)を取る


こういったことを飼い主さんが心掛けて、ご家族によってその対応にバラつきが出ない様に気を付けてさえいれば、さほど困った問題行動を助長することにはならないってことです。


だけど、なんだか・・・
犬は家族なのに、これではなんだか可哀相・・・
制約ばかりで、犬はかえってストレスを感じてしまうんじゃないかしらん?
上下関係なんかじゃなくて、私は親友として、我が子としてこの子を見ていたいの。
そんな杓子定規にしなくても・・・

と、おっしゃりたい方は多いでしょう(うちの母もそう)
わかりますわかります。よーぅくわかります。
そもそも犬好きな私としては、あのなんともいえない上目遣いで犬に見つめられると、ついつい不適切な場面であっても抱きしめて撫でまわしたい衝動にグラグラきますから、痛いほどわかります!

でも、だからこそ、自分が可愛がりたい欲求を我慢してでも、愛する我が子への正しい接し方を理解しておく必要があります。

人間の子供だって、甘やかし放題で猫っかわいがりした子が、結果的にろくでなし幸せになっていない・・・なんてお話はザラにありますよね?


長くなったのでつづきはまた・・・

今日からお泊りのココちゃん♪
おとなしくてとっても可愛いです(^▽^)