2018年8月10日金曜日

首輪のスッポ抜け事故を受けて【対策】

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





【事故防止対策】


●ペットホテルがもっとも気をつけるべきこと


ペットホテルがもっとも大切にしなくてはならないこと・・・それは、


お預かりしたワンちゃんを無事に飼い主さんの元へお返しすること。


です。


もちろん、どんなに注意していても、生き物相手のお仕事ですから、病気になってしまう可能性や、老衰による万一まで、避けられない事態は覚悟しておかなくてはなりません。

けれども、そういったことを最小限にするための努力義務は決して怠ってはならないことです。

特に、お預かりしているワンちゃんの逸走事故は、もっとも気をつけなくてはならないことのひとつです。


今回、柴犬Bくんの首輪がおさんぽ中にスッポ抜けてしまったことは、完全にわたしたちによる人災です。

つまり、わたしたちの対策によって避けることができた事故でした。


※Bくんの逸走事故の経緯については、前回までのコチラ↓の記事をご覧ください。

ウッカリミスでノーリードにしてしまった犬を捕まえるのが、どんなに大変なことか、よくお解りいただけるかと思います。

あってはならない大事件発生①
あってはならない大事件発生②
あってはならない大事件発生③



●従来の対策


今までも、わたしたちはワンちゃんの逸走事故防止のために、様々な対策をしていました。


◇設備の対策


・ワンちゃんたちのお部屋の出入り口ドアは、ワンちゃんが脚をかけると簡単に開いてしまう”レバーを下げて開けるタイプ”ではなく、逆に”レバーを上げると開くタイプ”とし、しかもとっても固いレバーのドアを採用しています。


・敷地の外に続く扉は二重扉になっていて、全て内開きで毎回施錠をしています。


・敷地を囲む塀は十分な高さにし(180センチ)、必要な箇所には「忍び返し」をつけています。



◇装備の対策


・お預かりするワンちゃんには、pethotel11!の連絡先が書かれたプレートを着けています。

これは、逸走防止の対策ではありませんが、万一の時に、見つけてくれた人から連絡を頂けるようにという最後の砦です。


・おさんぽの時は、必ず首輪もリードもふたつずつ着けています。

何らかの理由で万が一ひとつが切れたり外れたりしても大丈夫なようにです。



今回、おさんぽ中に逸走してしまったBくんも、もちろん首輪とリードをふたつずつ着けていました。

ところが、そのふたつ共がまさか同時にスッポ抜けてしまうことは、正直想定できていませんでした。



●ただちに見直し、改善した点


◇海岸さんぽの仕方


お預かりしたワンちゃんたちの多くは、海岸の砂浜や波打ち際に行くと、とてもテンションが上がります。

わたしたちは、お預かりしているワンちゃんたちが飼い主さんと離れているストレスをなるべく感じず、楽しく過ごせるようにしてあげたいと考えています。

ですから、砂浜で嬉しそうにはしゃぐワンちゃんたちを見るのはわたしたちにとっても大きな喜びでしたし、思いっきり遊んでストレス発散すると、ワンちゃんたちは大変満足そうにしていました。

けれども、今回のBくんの件で、砂浜でテンションが上がりすぎてしまうワンちゃんは、あえて砂浜には連れていかないようにしようと決めました。


Bくんは、普段は引っ張ることなく、とても上手におさんぽできる子です。

けれども、砂浜でテンションが上がり、前日に仲良くなった他のワンちゃんと突然ワンプロを始めたところ、間もなく首輪が外れてしまったのです。


ワンちゃんにとっての楽しみはもちろん大事にしたいですが、それによって今回のような危険な目に遭わせてしまうのでは本末転倒です。

残念ですが、はしゃいでもいいのは、やはり敷地内のお庭だけということに決めました。



◇装着する首輪の見直し


今回、Bくんの首からスッポ抜けてしまった2つの首輪は、どちらもハーフチョークでした。

ひとつは、Bくんが家から着けてきていた普段使っているもの。

もうひとつは、pethotel11!で着けたものです。

柴犬は首輪が抜けやすいことがわかっていたため、Bくんには 敢えて”引っ張れば適度に締まるハーフチョーク”を選んでいたんです。

ところが、せっかく逸走防止のために2つつけた首輪が同じタイプのものだったため、それが外れてしまうような動きをBくんがした時に、同時に抜けてしまったということですね。

そこで、今までと同じく、おさんぽ時には首輪もリードもふたつ着けますが、ハーフチョークを使用する際には、もうひとつは必ず別のタイプにすることにしました。

例えば、ひとつは普通の首輪でもうひとつはハーフチョークにするとか、ひとつはハーネスでもうひとつはハーフチョークにするといった様に・・・



●ハーフチョークの弱点


ハーフチョークは構造上、犬が引っ張るとキュッと締まるようになっていますが、引っ張っていない時はかなりゆったりとして、頭がラクラク通るサイズです。

ハーフチョークを引っ張った時のキツさは、ちょうどワンちゃんがちょっぴり苦しく感じるくらいに調節しておきます。

普通の首輪を、ワンちゃんがちょっぴり苦しいと感じるくらいにキツくしてしまうと、外れる心配はないかもしれませんが、日常的に首が苦しくてワンちゃんが可愛そうですね?

その点、ハーフチョークはワンちゃんが引っ張らなければ全く締め付けがないという点がとてもいいですし、チョークチェーンのように、引っ張ればどこまでも締め上げるといったこともありません。

普段と引っ張った時のメリハリがしっかりあるから、引っ張りグセのあるワンちゃんのしつけには大変適していますし、逆にお散歩で歩きたがらずにワンちゃんが後退りをする場面(←最も首輪がスッポ抜けやすい場面)でも、正しく調節された状態で装着していれば比較的スッポ抜けにくいというメリットがあります。


ただ、ワンちゃんが引っ張っていない時、ハーフチョークは簡単に抜けてしまうほど緩いという弱点があります。

今回のBくんの場合も、他のワンちゃんと砂浜でじゃれ合っている最中に、ハーフチョークは2本同時に、簡単にスポッと抜けてしまいました。


連れていたお料理番は


「Bくんはまったく引っ張っていなかったのに突然抜けた」


と言っていました。

正確には、


「Bくんがまったく引っ張っていなかったから突然抜けた」


ということになるでしょう。

おそらく、波打ち際で他のワンちゃんとじゃれ合っているうちに、Bくんのハーフチョークに他の子のマズルか前脚が引っかかるなどして、スポッと抜けてしまったのではないかと推測しています。


「引っ張っていない時は非常に緩く、抜けやすい」


これが、ハーフチョークの最大の弱点です。

肝に銘じておきましょうね。



逸走防止のために せっかく2つ首輪をつけるのですから、同じ原因や同じ動きで同時に外れてしまうことがないように、ハーフチョークのようなキツさが変化する首輪を使う際には、もうひとつを違う種類にしなくては意味がないのは、考えてみれば当然ですね・・・・

そこに思いが至らなかったことは、わたしたちの多いに反省すべき点です。


今回、Bくんを逃してしまいながらも、何とか事故に発展することなく無事に捕まえることができたのは、神様からわたしたちへの「愛ある警告」とか「教育的指導」だと受け止めています。

今後とも、慢心することなくより一層気持ちを引き締めてワンちゃんたちの安全対策に取り組んでいく所存です。





<今日のpethotel11!>

Nちゃん「Bくんの首輪が抜けた時はビックリしたわ~!
ワタシは普通の首輪とハーフチョークのダブル使いで
大丈夫なの~」
(Nちゃんの場合、首とお顔の差が激しいから
どっちにしても絶対にスッポ抜けないけどね・・・)

朝の海岸遊歩道さんぽ♪

初日は他のワンちゃんには近付こうともせず、
人間にばかり甘えていたLちゃんだけど・・・

だいぶ他のワンちゃんと交流するようになってきたね♪

Lちゃん「ワンちゃんと遊ぶのも悪くないかも・・・」
ウリくん「そうだよ~ん、楽しいよ~ん♪」

Mちゃん、ひさしぶり~♪
この「ニヘラ~」っとしたお顔で意外にも
負けん気の強いMちゃんは・・・

やってくるなり全員に
「いいわね?わかってるわね?」
ってな感じで挨拶まわり(笑)

Mちゃん「いいわねっ?!
Cくん「ハイッ!」
ナニがどう「いい」んだか~~(笑)

一番大きなNちゃんが、Mちゃんにちょっかいを
出そうものなら・・・

一番小さなMちゃんがホンキのダイブでチェーーイス!!

迫力で完全に勝っちゃってます( ̄ー ̄)

ボクだってちっちゃいけど
誰にも絡まれない「隠遁の術」を持ってるんだ!
Cくん、楽しかったね♪また遊びにおいで~(^o^)

内弁慶で初日にはキャアキャア言って
大きなNちゃんから逃げ回っていたウェスティーのMちゃん
Mちゃん「え?それって誰のこと~~~?」
今はオテンバ全開だよね!!

いつでもどこでもマイペースな平和主義 Tちゃん
のんびりしてるのはいいけど、オシッコシートの上に
寝てると、みんなオシッコできないよ~(^_^;)

夕方は少し風があってお散歩も快適~
ウリくん「ヒーハーーーーッ!!」

ハイ、張り切りすぎてお散歩途中でペタンと
お腹を冷やすウリくんの姿はもう
夏の風物詩になりつつあるね(^_^;)