2018年7月14日土曜日

新潟中越地震で活躍したレスター号 のこと

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





【警備犬 レスター】


●奇跡の救出


2004年10月23日の新潟中越地震の時、土砂崩れの現場から92時間ぶりに優太ちゃん(2歳)がハイパーレスキュー隊によって救出されたニュースを覚えている方は多いかと思います。

優太ちゃんを見つけ出したのは警視庁に所属する警備犬「レスター」でした。

つまり、レスターはいわゆる災害救助犬ではありません。

・・・というか、災害救助犬の役割を含む、いくつもの任務をこなすハイブリッド犬といった方が解りやすいかもしれません。


「警備犬」というのは、犯人を追跡する「警察犬」や、人命を救助する「災害救助犬」とはまったく違う訓練を積んでいるんです。

テロ対策としてテロリストを制圧するような訓練もしていますし、爆発物を捜索する訓練もしています。

そして、災害救助犬として倒壊現場などで行方不明者を捜索する訓練もしているのですね。

一つのお仕事だけでも大変なのに、目的がまったく異なる複数の役務を、同じ1頭の犬がどのようにこなすのかと疑問に思って調べてみたところ、任務に応じて警備犬のハーネスや鈴をつけかえているのだそうです。


「あ、このハーネスをつけたら生存者を探すお仕事をするんだな?!」


ということを訓練によって覚えさせているんですね。


「レスター」はジャーマンシェパードのオスで、優太ちゃん救出当時は優太ちゃんと同い年の2才でした。



●発災の4日後


レスター号(警察の使役犬なので、こう呼ばれていました)が、警視庁の担当ハンドラーと、同じく警備犬のクロード号と共に東京を出発したのは、震災の3日後の10月26日のことでした。

翌27日の早朝から、新潟県長岡署の近くで待機し、午後1時からハイパーレスキュー隊と共に捜索活動を開始しました。

レスター号は捜索開始後、まもなく生存者の存在に気づいて、担当のハンドラーに向かって吠えて知らせました。

担当ハンドラーは


「レスターは、いつもの訓練通りの反応をしてくれました」


と、その活躍を称えました。



●警備犬と災害救助犬


警備犬が警視庁に導入されたのは平成6年だそうです。

実は、警視庁に所属している警備犬が被災地で実際に救助犬として派遣されたのは、優太ちゃんを救出したこの時が初めてでした。

警備犬導入の翌年、平成7年に起きた阪神淡路大震災の時には、まだ十分に訓練ができていないという理由で、警備犬の派遣は検討されたものの見送られていたんです。


警備犬は、現在は警視庁と千葉県警のみに配備されていて、千葉県警に所属する警備犬たちの主な任務は成田空港における不審物や爆発物の探索です。

現在、警備犬として採用されている犬はすべてレスターのようなジャーマンシェパードのオスのみだそうです。

前回ブログで、国内の災害救助犬の9割は民間ボランティアに所属しているとお話しましたが、1割が警視庁、千葉県警(成田空港)、自衛隊などに所属している「警備犬」なんですね。

災害救助のみをお仕事にしている「災害救助犬」と、複数の役目をこなす「警備犬」では、当然訓練方法もまったく異なります。

災害救助犬の国内での統一基準がなかなか統一されないひとつの要因は、こういったことにもあるのかもしれませんが、官民 互いの知識を共有し、基準を同じにしておくことで、混乱している被災地においても、スムーズに連携できるように思うのですが・・・

また、民間の災害救助犬のレベルアップができれば、より被災地に近いボランティア団体から災害救助犬がいち早く現場に駆けつけることも可能になるのではないかと思っています。



●発災直後、現地入りしていたボランティア


実はこの新潟中越地震が起きた翌日の10月24日には、複数の民間ボランティア団体が災害救助犬を伴って現地入りしていました。

その総数は10頭にも及んでいたといいます。

けれども現地の対策本部や防災関係者から、


「今回は避難活動が迅速に行われ、倒壊家屋も少ないことから生き埋めの人はいないので、救助犬の捜索は必要ありません」


という連絡が入り、現場で待機していたものの実際には捜索活動の機会を与えられないまま25日に解散してしまったのだそうです!

その時にはまだ、優太くんとお母さん、お姉ちゃんの3人が土砂崩れに巻き込まれて行方不明になっているということが判っていなかったんですね・・・


災害現場は混乱を極めているため、情報も錯綜していたということなのでしょう。


それにしても、発災後4日も経ってしまっていたにも関わらず、優太ちゃんが奇跡的に生存していてくれたのは、不幸中の幸いでした。



●レスターのその後


レスターはその後も警備犬として活躍。

2008年、6才の時には中国・四川大地震の被災地に派遣されて任務に当たり、2011年(9才)になってからもニュージーランド大地震の現場に派遣されたそうです。

そして、このニュージーランド大地震の現場を最後に引退。

警備犬訓練所で静かに余生を送っていたそうです。


引退からおよそ3年経った2013年の12月、担当していたハンドラーや関係者に惜しまれながら、レスターは静かに息を引き取りました。

13才でした。

過酷な現場で任務をこなす使役犬としては異例の大往生といわれました。

一般家庭で飼育されているジャーマンシェパードと比べても長寿の方だと思われます。


現場に9才まで派遣されていたことを知った時には、正直 少し驚きましたが、レスターはきっと、幸せな現役生活と引退生活を送っていたのではないでしょうか・・・


レスター、ありがとう。

優太くんは今も元気だそうです。




次回は、東日本大震災の被災地で多くの行方不明者の探索に尽力した、災害救助犬「レイラ」のお話です。





<今日のPet Hotel 11!>

ボス「はぁ~・・・ボールってサイコー♪」

ボス「チャコ、知ってる~?ボクが一番好きなこと」
チャコ「ボールでしょ?」
ボス「ちがーう!」

ボス「夏の”冷やしボール”さっ!!」
チャコ「しらんがな~」

あ・・・・冷やしボール
アッサリ盗られた・・・(;'∀')

ボス「とーらーれーたーーーー!!」

ナツ「しらんがな~」

Lくん、いらっしゃーーい!
今回はお腹を壊しませんよーに(笑)

ローズマリーのお花♪
クンクンしてもいいけど食べないでねー!

HちゃんとLくん、とっても気が合って
ずーっと一緒に遊んでたね♪

Hちゃんは明日お帰りだね。
Lくん、寂しがるよ~~( ノД`)