前回のブログでご紹介したMAXをはじめ、このところ知人や友人が立て続けに愛犬を亡くすというお話が、わたしの身の回りでありました。
きょうは、大切な家族や愛犬を亡くしてしまった愛犬家のみなさんに、ぜひ知っておいていただきたいお話です。
【今を生きるワンちゃんたち】
●黒かった被毛が真っ白になったソニア
日テレの志村動物園という番組で、ハイジという女性が登場するシリーズをご覧になったことがある方はたくさんいらっしゃるかと思います。
ハイジは動物の気持ちを読み取ることができる不思議な能力を持った、アニマルコミュニケーターです。
ハイジのことをインチキだという声がありますが、わたしは彼女の能力を信じています。
・・・というか、信じざるを得ない!(笑)
以前、この番組の中でハイジが接したソニアという名前のラブラドールのお話です。
黒ラブ(被毛の色が黒いラブラドールレトリーバー)のソニアは飼い主の葛西さんの元で幸せに暮らしていました。
一番可愛がってくれていたのは、お父さんでした。
ところが、そのお父さんはガンに倒れ、天に召されてしまいました。
その直後から、ソニアの被毛は目の周りから徐々に白くなり始め・・・それが全身に広がって、お父さんの死後1年経つころには全身が真っ白いラブラドールになってしまったのです!
獣医さんにも、その原因は解明できませんでした。
そこで、飼い主のケイコさん(亡くなったお父さんの奥様)は、ソニアが真っ白になってしまった理由を知りたいと思い、番組の企画に応募したのです。
ケイコさん「この不思議な現象は、ソニアを通じての何かのメッセージなのかなと思って・・・」
●ソニアが伝えたかったこと① 丸いおもちゃ
ハイジは、葛西家のリビングでソニアと対面しました。
少し落ち着かないソニアを見て
ハイジ「お母さんを呼んでいるわ」
それを聞いたケイコさんはソニアに寄り添いました。
ハイジはソニアに神経を集中します。
ハイジ「ソニアが真っ先に伝えてきたのは、今すごく欲しい物のイメージ。
それを持って外で遊びたい・・・とてもそれが好きみたい・・・円盤のような形をしたおもちゃよ。」
ケイコさんは少し訝(いぶか)しそうな顔をして
「ソニアはあまりおもちゃでは遊ばなかったと思うんですけど・・・」
すると、それまで黙っていたおじいちゃんが口を開きました。
「そういえば あったわ!」
それまで一度も吠えなかったソニアが、奥の部屋にそれを探しに行くおじいちゃんを追いかけながら「ワンワンッ!!」と吠えます。
そして、おじいちゃんから黄色い数枚のディスクをもらうと、嬉しそうにその上に覆いかぶさるようにして、咥えて遊び始めました。
おじいちゃんは、亡くなったお父さんがまだ元気だったころ、その黄色いディスクをソニアに投げてやって遊んでいたのを見ていたのだそうです。
●ソニアが伝えたかったこと② 赤い毛布
ハイジは再びソニアに神経を集中します。
ハイジ「それと、ソニアは赤い毛布を欲しがっている。」
ケイコさんは、思い当たる物がないようで、怪訝そうな顔をしています。
ハイジ「たたまれていて厚みがある、赤くて模様のようなものがあるんじゃないかしら・・・」
それを聞いてケイコさんは「わかった!」という顔をして、ソニアに
「待っててね」
と言うと別室に行ってたたまれた厚手の赤いコートを持って戻ってきました。
ケイコさん「このコートでしょうか・・・毛だらけなんですけど・・・」
ハイジ「ええ、それよ!ソニアはそれを欲しがっているわ!」
ケイコさん「主人が大事にしていたコートなんです。あまりにも汚れているので洗わなくては・・・」
ハイジ「洗ってはダメ!ソニアはそのコートが好きなんじゃないの。そのコートについたお父さんの匂いをいつも嗅いでいたいと思っているの。」
ソニアは、お母さんが出してきたお父さんの匂いのするコートの上に嬉しそうに顔を乗せていました。
●ソニアが伝えたかったこと③ 一緒に遊んで!
ハイジ「もうひとつ、ソニアがわたしに伝えてくるイメージがあるのだけど・・・どういうことかしら・・・絵に描いてみてもいいですか?」
そう言ってハイジが描いたのは、窓辺で外を眺めるソニアの姿でした。
ハイジ「窓ね・・・外は道路。窓枠にあごをのせて外を見ているんじゃない?」
ケイコさん「すごい!!ソニアはよく窓辺でそうやっているんです!」
ハイジ「おそらくソニアはこのイメージから何かを伝えたがっているんですけど、それが何を意味しているのか・・・」
ハイジは再びソニアに意識を集中します。
ハイジ「ソニアは、自分の身体の色が変わってしまったことには気づいています。
深い悲しみの感情も確かにある・・・でも体の色が変わった理由はソニアにも解らないし、わたしにもそのメカニズムは解りません。
でも、ソニアから強い想いを感じます。
確かにお父さんの死も大きなきっかけではあるけれど、原因は他にある。
それは、あなたのこと・・・・」
ケイコさんは驚きの表情を浮かべます。
ハイジ「ソニアはあなたが寂しそうにふさぎこんでいることが心配なの。
今生きているあなたのことを心配している。
今生きているあなたが一番たいせつなの。
今解ったわ。
さっきの窓辺のイメージが意味していることを・・・
『お母さん、あなたと一緒にお外で遊びたい!』
ソニアはそれを伝えたいんだわ!」
確かに、ケイコさんはご主人を失ってから、気持ちがふさいでほとんど外出していなかったといいます。
●ソニアの毛色がふたたび・・・
ハイジを介してソニアの気持ちを知ったケイコさんは、
「色んなことがあるけれど、ソニアと一緒に楽しみながら生きていきたいと思います」
そう語っておられました。
そして、ハイジが帰国した後、テレビ局のスタッフが再び葛西家を訪れると・・・
ソニアの被毛に早くも変化が表れていました。
真っ白い毛の下に、首の後ろや背中の部分にうっすらと黒い被毛が再び生え始めていたんです!!
【犬は今を生きている】
●シーザー・ミランの言葉
シーザー・ミランについて、ご存じない愛犬家の方はあまりいらっしゃらないかと思います。
彼の訓練方法を嫌悪する反対派の人が多いのも知っていますが、彼がとびきり犬の扱いが上手いということに異論を唱える人は少ないでしょう。
そのシーザー・ミラン氏が、著書『あなたの犬は幸せですか』の中でこう書いています。
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動物は美しいほどに単純です。
動物は、どんなときでもみな、現在を生きているということを知っておかねばなりません。
これは彼らが思い出を持たないという意味ではありません。
ただ、過去も未来も気にしないのです。
人間は、過去のことをくよくよ考え、未来についてやきもきする唯一の種です。
わたしたちはおそらく自分の死を恐れている唯一の動物でしょう。
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ハイジとソニアの交流を見たとき、わたしはシーザー・ミランのこの言葉を思い出しました。
まさに、ソニアは今を生きていて、お母さん(ケイコさん)の今を大切に思っており、お母さんの今の状態を心配して、全身の毛が真っ白になってしまったんです!
●飼い主を亡くしたある犬のお話
シーザー・ミランはまた、彼への依頼者にそのことを証明してみせました。
攻撃的で問題行動の多い犬の訓練を依頼されたシーザー・ミラン。
問題の犬は、依頼者女性の娘さんが可愛がっていた犬でした。
ところがその娘さんが不幸にも亡くなってしまった・・・
その後、娘さんの友人が犬を引き取って面倒をみているが、他の犬や知らない人に対して以前とはまったく違い、攻撃的な性格になってしまったので、なんとかしてほしいという依頼でした。
依頼主は、犬が変わってしまった原因は、可愛がってくれていた娘さんの死だと思っていました。
深い悲しみが犬をこんな風に変えてしまったのだと・・・
ところが その問題犬は、亡くなった娘さんの母親と、娘さんの友人である現飼い主と一緒にいる時だけ攻撃的で、実はふたりがいないところではまったく攻撃性がないことが判りました。
その子が攻撃的になっていたのは、娘や友人の死に打ちひしがれてネガティブな空気をまとっているふたりを心配し、
「この人たちを自分が守らなくては!」
と必死になっていたからでした。
シーザー・ミランは、その現実を依頼主に見せることで気づかせたのです。
『変わらなくてはならないのは犬ではなくて、自分たちの方なのだ』と・・・
●悲しむことと思い出を残すことは違う
わたしも、大好きだった愛犬を失った経験も、尊敬していた父を失った経験もありますから、胸が張り裂けそうな悲しみはよくわかります。
人間は、動物ほど美しく「今だけを生きる」ということができず、過去や未来についての感情に囚われてしまう生き物です。
ですから、無理に何事もなかったように明るく振る舞うことはありません。
でも、ワンちゃんは大切な存在を失ったことよりもずっと、今現在あなたの元気がないことに、大きな悲しみを感じ、ダメージを受けてしまう生物なのです。
今、あなたの隣にいるワンちゃんも、そして今はお空にいるワンちゃんも、あなたが悲しみに暮れている姿を見て、とても辛い思いをしているということだけは、忘れないでください。
ワンちゃんは、何よりも今のあなたが元気で、幸せで、笑顔でいることを望んでいるんですヨ!!
<今日のPet Hotel 11!>
Mちゃ~~~ん! |
雨が降って来るからもうおうちに入ろ~よ~~!(笑) |
お散歩中、落ちていたサンダルのストラップを 被せられたチャコ。 ヘッドフォンしてるみたーーい(ゲラゲラ) |
ハクモクレンが、今か今かと春を待ってるヨ♪ |
不思議の国のアリスに出てくるお花みたい! 作り物?って思うほど見事な水仙だぁ~ |