前々回ブログのつづきです。
【日本の狂犬病予防の実情】
●有名無実のザル法
現在日本で飼われている犬のうち、実際に毎年狂犬病の予防接種を受けている犬はどのぐらいいるんでしょーか?
環境省が発表している統計上では全体の70%ちょっとの犬が接種していることになっています。
けれどもそれは畜犬登録(「犬を飼ってまーす」って市町村に登録する手続きのこと)をちゃーんとしている犬の頭数を分母としたパーセンテージです。
畜犬登録すらしていない飼い主も多いことから、実際の接種率は4割り程度だろうっていわれているんですね。
飼い主には
「飼い犬に1年に1回必ず狂犬病予防接種をしなはれやっ!」
って言ってるワリに、行政は畜犬登録や予防接種をしていない飼い主をホンキで摘発することもしていないんですから、当然こうなっちゃうでしょうねぇ~・・・って思うのはわたしだけではないはず。
実際、ほとんどの飼い主さんは愛犬に鑑札と狂犬病予防接種済票をつけておかなければならないって法律で決められていることをご存知ありません(以下、狂犬病予防法の抜粋をよく読んでみてくださいな)
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第四条(登録)
3 犬の所有者は、前項の鑑札をその犬に着けておかなければならない。
第五条(予防注射)
1 犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。
3 犬の所有者は、前項の注射済票をその犬に着けておかなければならない。
第六条(抑留)
1 予防員は、第四条に規定する登録を受けず、若しくは鑑札を着けず、又は第五条に規定する予防注射を受けず、若しくは注射済票を着けていない犬があると認めたときは、これを抑留しなければならない。
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こんな風に法令の周知や徹底がかなりいい加減になっている理由の一つは、我が国は1956年の発生を最後に、実に60年以上も狂犬病が発生していない清浄国だから・・・ということは、前々回のブログでもお話しましたね。
こーなってくると、毎年1回愛犬に狂犬病予防接種を受けさせている飼い主さんたちはどう思うようになるでしょう?
「え?受けさせなくてもいいの?だったらウチももうやめたっ!
毎年何千円もかけて、副作用のリスクがある予防接種を受けさせるなんてバカバカしい!」
そんな風に思っちゃいますよねぇ~・・・(-_-;)
●狂犬病の予防接種ってホントに必要なんかいな?
国の方針がかなりいい加減なので、最近では狂犬病予防接種に関して、様々な情報が飛び交っています。
中には、
「愛犬には絶対に狂犬病予防接種を受けさせてはいけない!」
という極端なことを言う人まで・・・
そのような説を唱える人の言い分は、おおむね次のようなものです。
・日本には狂犬病など存在していないにもかかわらず毎年犬に副作用のリスクがあるワクチン接種を義務付けるなんて、明らかにやりすぎだ。
・日本は海に囲まれていて、その上輸入動物に関する検疫もすごく厳しいんだから、海外から狂犬病が持ち込まれることだってありえない。
・実際に接種しないでいても摘発なんかされないんだから、愛する犬のためにみんなでバックレよーぜ!
なるほどなるほど・・・なかなか説得力がありますね。
それでもなお、あえてわたしは個人的に
『狂犬病予防接種は必要です』
と考えています。
狂犬病に限らず、感染症予防に関しては、感情論ではなく冷静に事実を踏まえた議論が大切だと考えています。
愛犬の体を心配するのは当然のことですが、わたしたち飼い主には社会の一員としての公衆衛生に対する責任も負っています。
きっとこのブログの内容には、その途中とちゅうで反論コメントをしたくなる方がたくさんいらっしゃることは承知の上ですが、できることならばこのシリーズを全て読み終わらないうちに感情的なコメントをいただくことがなければいいなぁ・・・と願っています。
では、わたしが狂犬病の予防接種は必要だと考える理由について、ひとつひとつ説明していきます。
●狂犬病の恐ろしさ
◇致死率100%
まず、一番の理由は狂犬病は発症したら致死率100%の恐ろしい病だということです。
これがどんなに恐ろしいことかわかりますか?
世界中を震撼させたエボラ出血熱によって、コンゴ共和国では2000人もの人が亡くなったことは記憶に新しいでしょ~?
けれども、このエボラ出血熱でさえ致死率は83%。
狂犬病の致死率100%が、いかに衝撃的な数字かおわかりいただけたでしょうか?
◇感染源
狂犬病は人間を含むすべての哺乳類に感染します。
人間への感染源のほとんどは人間の最も身近にいる犬ですが、もちろんネコからも感染しますし、アライグマやハクビシン、コウモリといった野生動物からの感染事例も数多く報告されています。
一般には感染した動物に咬まれることで、唾液に含まれたウイルスが感染する事例が多いです。
傷口や目・鼻・唇などといった粘膜部を感染動物に舐められた場合も感染する可能性があります。
狂犬病に感染したコウモリが生息する洞窟内で飛沫感染した事例も報告されています。
◇人類と狂犬病の闘い
このような恐ろしい病ですから、人類は狂犬病を撲滅すべく長い闘いをつづけていますが、未だ撲滅には至っていません。
以下は2004年にWHOが発表した狂犬病の発生状況を示すデータです。
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★年間の死亡者数推計 55,000人(うち、アジア地域31,000人、アフリカ地域24,000人)
★年間の暴露後ワクチン接種者数推計 1,500万人
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上記の「暴露後ワクチン接種者」 というのは、感染したけれども発症前にワクチン接種した人ってことです。
狂犬病が長い間発生していない清浄国は、日本を含めてわずか7カ国しかありません。
ちょっと見えづらいかもしれませんが、オレンジ色に塗られた地域は狂犬病発症事例が年間100人未満、斜線が入った(濃い煉瓦色に見えるところ)地域は100人以上です。
人類は狂犬病ウィルスを撲滅するには至っていませんが、抗ウイルス抗体の開発には成功しました。
狂犬病の潜伏期間は長くて、一般には1ヶ月~2ヶ月ですが、稀に感染から1年後や2年後に発症したという例もあります。
発症すれば致死率はほぼ100%ですが、感染してから発症する前に抗ウイルス抗体を接種することで発症を回避することができるんです。
年間発症者数が100人未満のオレンジ色の地域では、動物に噛まれたらすぐに抗ウイルス抗体を接種することで、なんとか被害を食い止めているということですね・・・
けれども、野生動物にちょっと引っかかれたり舐められたりしたくらいでいちいち病院に行かないケースが多いことや、抗ウイルス抗体がある医療施設が限られていることなどから、狂犬病で命を落とす人が後を絶たないんですね。
●でも日本は清浄国でしょ?!
狂犬病のおそろしさはよぅ~~くわかったけどさ・・・
そうは言っても、今現在 国内には狂犬病に感染している動物がいないワケだし、事実60年以上も発生していないんだから、感染の危険はゼロってことでしょう?
その上日本は島国で、輸入される動物は厳しい検疫を通過しないと国内には入れないんだから、そこまで神経質になるの必要ないでしょ!
そのとーりですっ!!
現在の日本で愛犬が狂犬病に感染する可能性はものすご~~~く低いです。
だからこそ、行政もそこまで目を吊り上げて予防接種の徹底をさせていないんですね。
でも、本当にそれで大丈夫なんでしょーか?
今の日本はまさに”狂犬病平和ボケ”に陥っている状態と言わざるを得ません。
このままでは、近い将来 清浄国ではなくなる可能性がとても高いと思っています。
その理由については、長くなるのでまた次回の記事でお話したいと思います。
<今日のPetHotel11!>
朝の海岸さんぽ♪
カモメさんの足跡をたどってみたよ!
今日はポカポカ陽気だけど
風は結構強いねぇ~!
みんなとってもいい子におさんぽ
してるけど・・・
この後、Nちゃんととしおが
ワンプロをはじめて怒られました(^_^;)
ハイ、お庭でならワンプロでもなんでも
好きにしていいよーー!
Nちゃん「わーーーい♪」
お庭には裏山の山桜が雪のように
花吹雪を散らしていました♪
日向ぼっこしているボスの背中にも・・・
チャコのお鼻にも・・・
おや!ナツが飲もうとしているお水にも、
花びら♪
花より遊び!
のお二方(笑)
今日も空きもせずにワンプロ三昧!
としおの間抜けヅラ・・・(^_^;)
体格はとしおの方が大きいけど
Nちゃんはやっぱり敏捷で・・・
かけひきも上手だから強いんだよね~!
としお「参ったですぅ~~~~」
としお「・・・と見せかけて・・・
タァーーーッ!!」
んまぁ~楽しそうで何より何より(笑)
ときどき、二人揃ってお水を飲みにくるけど・・・
としおの汚れ方がハンパなーーい(-_-;)
午後のおさんぽ♪
ハマダイコンのお花も今が満開!
近所の農家さんのお庭の
桜の大木!見事だねぇ~~~~!!
エネルギー有り余りチームは
お山の畑もおさんぽしたよ!
さーて・・・そろそろ帰ろうか・・・
帰り着くギリギリまで
葉っぱを拾って・・・
取り合ったりしながら
おさんぽを堪能しました~~(笑)
おさんぽから帰ってブラッシングして
いるうちに眠くなっちゃったAくん
おーい、もう終わったよ~~(笑)
可愛いねぇ~~(*^_^*)
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