前々回ブログのつづきです。
【狂犬病予防接種の必要性について】
●なんで行政で猶予証明書を認めているの?
愛犬の高齢や病気を理由に、獣医さんから狂犬病予防接種の猶予証明書を発行してもらって接種を見合わせている飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
ところが前々回ブログで、獣医さんからもらった”狂犬病予防接種の猶予証明書”があっても、厳密には狂犬病予防法に違反していい理由にはならないということをお話しましたね。
にもかかわらず、各市町村では猶予証明書を提示すれば
「はい、わかりました~♪」
と、すんなり認めてくれる場合がほとんどです。
これは一体どういう根拠によるんでしょう?
法律違反になる行為を市町村の行政が公然と認めている理由は???
●責任転嫁
ここからはちょっとガッカリするようなお話になります。
繰り返しになりますが、狂犬病予防法は人間(だけ)のための法律で、犬のことはひとつも考慮されていません。
乱暴な言い方をすれば
「予防接種をすることでその犬が亡くなっても構わないから例外なく全頭に狂犬病予防接種をせよ。
しないとお仕置きだべさっ!」
って法律なんです。
その管轄は厚労省で、市町村(自治体)はその実務を負っているという構造になっています。
たとえば・・・獣医さんからある飼い主さんが弱々しい老犬の狂犬病予防接種に関して、猶予証明書を発行してもらって役所の窓口へ持っていったとしましょう。
そこで、担当者が
「こんなものは認められません。狂犬病予防法に基づいてちゃんと接種しないと罰金ですよ!」
なーんて無下に断ったため、飼い主さんが言われるままに愛犬に予防接種をしたところ、それが原因で亡くなってしまった・・・!!
そんなことになれば、役所の担当者は飼い主さんから
「愛犬殺しぃ~~~!!どーしてくれるんだっ?!ポチを返せーー!!」
などと言われてしまうリスクを負いますね?
市町村が狂犬病予防接種の猶予証明書を公然と認めている理由は、犬たちの命の重さを鑑みて・・・というよーな理由ではなく、このような責を負わないためというただ一点のみなんですぅ~~。
もし万が一、その老犬が予防接種をしなかったために狂犬病に感染してしまったとしたら、その責任は『この犬には狂犬病予防接種をするべきではない』と判断して医師名まで入った書類を発行した獣医師の責任であーる!
それが役所の考え方です。
獣医師の猶予証明書があれば、どっちに転んでも役所が責任を取らなくて済むので、むしろ喜んで猶予証明書を認めている自治体が多いってワケなんですね。
ま、役所なんてこんなもんです うんうん(笑)
●獣医さんたちの苦悩
一方、獣医さんたちは大変なジレンマに陥っています。
老衰で余命幾ばくもない犬や、免疫系の病気を治療中の犬、過去にワクチン接種によって強い副作用がみられた犬などを目の前にして、
「この子に狂犬病予防接種をしたら命取りになる可能性がヒジョーに高い」
と判っているにも関わらず
「法律ですからっ(キパッ) ブスリッ!」
とお注射することは、動物の命を守るべき獣医師としての倫理に反する行為ですね。
他方、獣医さんたちは獣医師法の縛りを受けているので、動物の命を救う義務と同時に恐ろしい感染症を広げないという公衆衛生への義務も負っています。
このことが何を意味しているかおわかりでしょーか?
つまり、獣医師さんたちは、
1)自身の判断で狂犬病予防接種を受けさせなかった犬が万一狂犬病に感染して、それが周囲の人々の命を奪うことになったら、その責任を問われても仕方ない・・・というリスク。
2)目の前の弱々しい命に狂犬病予防接種を受けさせた結果、その犬を死に至らしめてしまうかもしれない・・・というリスク。
まさに、打つも地獄 打たぬも地獄!!
という大変なリスクを抱えながら生唾ゴックンものの覚悟を持って猶予証明書を発行してくれているんです。
ですから、かかりつけの獣医さんが猶予証明書を発行してくれた時は、
ご自身の獣医師生命を危険にさらしてアナタの愛犬の命を守ってくれようとしているんだ!!
ってことを忘れず、感謝の舞を舞うくらいのことをしなくちゃダメなんです!(←かえって迷惑なんぢゃあ・・・?)
●結局は飼い主の責任
さて、行政から責任を丸投げされ、毎年そのようなリスクを一身に負わせる獣医さんたちの重圧に危機感を抱いた獣医師会は、近年のシンポジウムで
『飼い主の依頼で猶予証明を簡単に発行しないように!』
という呼びかけを全国の獣医師さんたちにしています。
そのため、数年前まではわりと簡単に「高齢だから」などという曖昧な理由で猶予証明を発行してくれる獣医さんがたくさんいましたが、今はだいぶハードルが高くなり、相当な高いリスクが明確にある場合に限って発行するように方針転換している獣医さんが増えています。
更に、どうしても猶予証明書を発行する場合には、
「打たないことを認めます」
ではなく
「打たない方が望ましい」 とか 「打つことは高いリスクを伴う」
などという風にその書き方や文言に工夫をこらして、
「あくまでも予防接種を受けるか否かの判断は飼い主さんがするもの」
という形にしている獣医さんが多いようです。
それでいいと思います。
最終的には愛犬の命や健康への責任は全て飼い主が負うのが本来の姿ですからね。
●有名無実の狂犬病予防法
それにしても、法律では明確に
「例外なく全頭に接種すること!しないと罰金(20万円以下)だかんねっ!!」
と決まっているにもかかわらず、自治体行政にはこれをホンキで徹底させる気があるようには見えません。
なにせ、接種の判断について獣医さんに責任転嫁しようとしているほどですから・・・
ほぼ有名無実化しちゃってますね(-_-;)
現在ではこの法律を破ったとして飼い主が検挙されるケースのほとんどが、以下のような場合です。
・近隣から虐待や異臭といった通報を受けてその飼主に事情聴取を行うための材料として。
・他の犬に噛み付いたりといった迷惑行為を繰り返す飼い主を捕まえる理由のひとつとして。
つまり、犬を連れた飼い主さんを見かけるたびにおまわりさんが呼び止めて、首輪に鑑札や狂犬病予防接種済票があるか確認して回る・・・なんてことはしていません。
もし、されたことがある飼い主さんがいたとしたら、それはよほど飼い主さんの挙動や風情が怪しかったからかもしれません(笑)
ずいぶんといい加減な法律ですねぇ(^_^;)
法の徹底がいい加減になっている理由のひとつとして、
日本ではもう60年以上も狂犬病が発生していない!
という実績があります。
行政も獣医さんもわたしたち犬の飼い主も・・・日本人の誰もが、狂犬病への恐怖や実感がかなり薄くなっている・・・という事実は否めません。
すでに法律の徹底もされていないワケだし、日本は島国なんだし・・・
こんなにテキトーになっている法律なんて、もういらないんじゃないの~?
本当に狂犬病の予防接種なんて毎年する必要あるんかいな?!
そういう意見が多くなっているのもムリはないでしょう。
でも・・・やっぱり狂犬病予防接種は必要なんです。
それについてはまた次回のブログでお話します。
<今日のPetHotel11!>
朝の海岸さんぽ♪
Nちゃん、波打ち際に見えるたくさんの人影に
食いついてます(笑)
Nちゃん「おーーーーーーいっ!!」
立ち上がってアピールする
Nちゃんは、犬も人もホント大好きなのね
(*^_^*)
そんなNちゃんのことを大好きなとしお
カプッ♪
やーめーなーさーーーーい(-_-;)
春だねぇ~!
ハマダイコンも満開♪
風は冷たいけど、歩くとちょうど気持ちよくて
1日中でもおさんぽできそう♪
お庭遊び
運動会の競技練習かなんかですかーー?(笑)
小さなAくんもNお姉ちゃんととしおに
遊んでもらったよ!
楽しそうだねぇ~(*^_^*)
チュっ♪
チュっ♪
チュっ♪
Aくん「いっぱいチューした~♪」
ナツ「よかったわねぇ~~」
ボス、ナツ、チャコが物置前に
集合しているのは、
そこが”日の当たる場所”だから
暑がりNちゃんは日陰で横笛を吹くように
木の枝かじり(笑)
ガレージでポカポカののどかな時間・・・
でもこの直後に・・・
ボス・ナツ・チャコ・としおは
狂犬病の予防接種に「ドナドナド~ナ~♪」
と連行されていくのでした(^_^;)
ボールを咥えたNちゃんに
Aくん「いいな、いいな~~~!」
Nちゃんといえば、いつだって自分が持っている
オモチャを他の子に見せびらかして、
他の子が欲しがる様子を見て楽しむのが
趣味って子なんだけど・・・(笑)
パピーのAくんにはものすごく優しいんだよっ!!
Nちゃん「ホラ、どうぞ!」
Aくん「え?いいのーー?!♪」
Aくん「わーーーーい♪」
Aくん、とっても楽しそう♪
NちゃんはそんなAくんからボールを
奪おうともしません
Nちゃん・・・貴女がすごく
お姉さんになったことに
わたしたちは感動してるよ!!
Nちゃん、えらいねぇ~~~!
Nちゃん「うふふ、そうでしょ~?」
こんな風に他の犬に優しくされた子は
大きくなったらきっと優しい子になるんだね!
午後の海岸さんぽ♪
としおがゲットしたのは椰子の皮だよ!
椰子の皮はサキイカみたいに裂いて
遊べるからみんな夢中になっちゃうの
椰子の皮が欲しくてしかたないのに
ゲットできなかったボスが恨めしそうに
としおの後ろからついてきます(^_^;)
そして・・・
としおが落とした小さな欠片を拾って
ルンルンなボス(笑)
Nちゃんはとしおに対抗してステキな木の枝を
拾ったよ!
それも持って帰るんだね~(^_^;)
近所の古いソメイヨシノは今まさに満開!
無骨な枝と可憐な薄墨色の花弁が
本当にステキなコントラスト♪
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