前回のブログに引き続き、動物取扱者研修で平井潤子さんから伺った、ワンちゃんの飼い主さんにぜひ覚えておいて頂きたい大規模災害の心得についてお話します。
【大規模災害に備えて飼い主さんに知っておいてほしいこと③】
●なるほど!(その4) スマホや携帯の活用
以前、このブログの
という記事の中で、環境省が発行しているリーフレット
のご紹介をしました。
そこに書かれている持ち物のうち、以下について補足させていただきたいと思います。
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① 療法食、薬
② 飼い主の連絡先とペットに関する飼い主以外の緊急連絡先・預かり
先などの情報
③ ペットの写真(携帯電話に画像を保存することも有効)
④ ワクチン接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの動物病院など
の情報
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③の「ペットの写真」について、「携帯電話に画像を保存することも有効」と書かれていますね?
この書き方だと
「携帯に保存しておいてもいいかもね~」
くらいの受け止め方をする人が多いと思います。
でも 実際には
ぜひとも携帯やスマホに画像として保存しておいて!!
ってことを申し上げたいんです!
◇携帯は一番持ち出せる確率が高い
平井さんによると、過去の大災害で避難した人たちが家から持ち出せたもので一番多かったのは、ダントツで携帯電話(スマートフォン含む)だったそうです。
考えてみれば当然ですね。
家でくつろいでいる時、お財布を肌身離さず持っている人はあまりいないでしょう。
大抵はバッグに入れっぱなしにしているか、所定の保管場所にしまい込んでいるかですよね。
勤務先でも、特に女性なんかはお財布はロッカーに入れている人も多いのではないでしょうか?
ところが、携帯電話はお風呂やトイレを除いて、ほぼ身に着けているか自分のすぐ傍に置いている人が多い・・・更に就寝時も枕元に置いている人が多いですね。
え・・・?お風呂やトイレでも携帯を持っている? そりゃ~安心ですね(笑)
パンツは履いてないけど携帯は持ってるぜいっ!
・・・ってなかなかです(^-^;
◇画像にして保存しよう
具体的に、どのようにするのがお勧めかというと・・・
まず、非常用持ち出し袋に入れるべく、上記①~④を準備します。
そして、それらすべての写真を携帯カメラで撮影し、分りやすい名前をつけて保存しておきます。
ぜんぶ床に並べて撮影するんじゃーないですよ。
一点一点、個別にね~(^-^;
携帯が水没したり、持ち出せなかった時のために、icloudやGooglephotoなどに保存しておくと なおいいでしょう。
予備の常備薬やペーパーの原本は、濡れないようにチャック付きビニールケースなどに入れて非常用持ち出し袋へ入れておきます。
◇療法食とお薬の画像?
なぜ、療法食とお薬の画像が役に立つかというと、名称さえわかれば手に入る可能性が格段に上がるからです。
「非常用持ち出し袋に入れておいたのに、それ自体を持ち出すことができなかった」
といった場合に、もしかすると避難所にボランティア団体や獣医さんが来てくれて、必要なものをヒアリングし、調達してくれるかもしれないのです。
<療法食の場合>
商品名のラベルだけでなく成分表も画像に残しておきましょう。
例え、まったく同じ商品が手に入ることが難しくても、代替品でまかなうことが可能になるかもしれません。
ですから、例えばワンちゃんがいつも食べている療法食が獣医さんに指示されたメーカーの商品だったら、あらかじめ獣医さんに
「ふだんはコレを食べさせますが、災害時などで手に入らない場合、どういう製品ならばこの子に食べさせて大丈夫ですか?
どの成分に気を付けていればいいですか?」
といったことを訊いておくことも大切です。
<お薬の場合>
お薬の名前って、イジワルか?!ってくらい覚えにくいですよね~!
獣医さんに行くと
「いつものお薬くださ~い」
なんて言ってるもんだから、飼い主さんが名前を覚えていないことの方が多いんです。
でも、名前がわからなくても、画像があればあんし~ん♪
お薬の型番みたいなもので、調べればどのお薬かすぐに判るんですね!
ですからお薬の画像を撮影する時は、
外見やパッケージがわかる表側の画像
お薬の型番などがわかる裏面の画像
の両方を撮っておきましょう。
同じ効能のお薬でも、何種類かあってそのどれでもOKな場合もありますし、そのワンちゃんには特定の一種類しか合わないといういう場合もあります。
ですから、療法食と同様に、代替が効くものかどうかを事前に獣医さんによく相談しておくことが大切ですね。
ついでに言えば、お薬の画像が役に立つのは、なにもワンちゃんに限ったことではありません。
人間用のお薬についても、お医者さんから処方されているお薬の画像をぜひとも携帯に画像保存しておきましょう。
「暗記してるからダイジョブよ~」
という方も、被災して頭が真っ白になると何も思い出せないってことがよくあるそうですから、チャチャッと撮って保存しておきましょー(^▽^)
◇ペットの写真
ペットの写真は、多くの飼い主さんの携帯に保存されているかと思いますが、平井さんによると
「飼い主さんと一緒に写っている写真」
が理想的だといいます。
はぐれてしまったペットと再会した時に、その子が間違いなく自分のペットだと証明する、一番手っ取り早い方法なんですね~・・・
◇①~④以外にも・・・
そして、上記の①~④以外にも、画像に残しておくと役に立つかもしれないものがあります。
※ちなみにこれは、平井さんのお話を伺って わたしが思いついた内容です。
<身体のパーツ画像>
いえいえ、アナタのじゃーなくて・・・(;´Д`)
ワンちゃんの目、耳、脚、肉球など、パーツのアップ写真です。
飼い主さんは、毎日接している愛犬の特徴は、もちろんよ~く頭に入っていますよね?
ね?!
え?
あれ・・・・?れれれ?!
そうなんです。
意外と解っているようでウロ覚えなんですぅ~~( ノД`)
「えーと・・・イボができてたのは、右だっけ左だっけ・・・汗」
「肉球に黒い模様が入ってたんだけど・・・どの脚だっけなぁ・・・汗」
焦れば焦るほどわかんなくなっちゃう(;^_^A
だから、パーツの写真を撮っておくことで、もしもワンちゃんとはぐれてしまった時に、その特徴を正確に「たずね犬」のポスターに書いたり、人に説明するのに役立ちますよね。
<身に着けているものの画像>
着ているお洋服や、首輪やリードの画像です。
特に”タグ”の画像は文字が読み取れるように撮影しておきましょう。
何故、そんなものが必要かというと、ある被災地で こんなエピソードが実際にあったからです。
※このエピソードは平井さんのお話で知ったものです。
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ある飼い主さんが、はぐれた愛犬を必死で探していました。
保護されたワンちゃんたちの情報を、目を皿のようにして探すけれど、自分の愛犬に該当するようなワンちゃんの情報を見つけることができませんでした。
でも!!
実は、愛犬はちゃーんと保護されていたんでした!
何故その情報を飼い主さんが見つけられなかったかというと・・・
実は、その飼い主さんの愛犬の名前が、保護犬情報ではまったく違う名前で紹介されていたからでした。
ワンちゃんにはマイクロチップは装着されていませんでした。
けれども保護団体のボランティアは、首輪にその子の名前がついているのを発見して保護犬情報にその名前を記載しました。
ところが、ボランティアさんがワンちゃんの名前だと思って記載したのは、実は単なるその首輪についていた商品名かメーカー名のタグだったというのです!
飼い主さんにしてみれば
「この子、ウチの子によく似てるねぇ・・・でも名前が違うもんねぇ・・・」
ということになっちゃいますよね!
(ああ~もどかしい・・・・)
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簡単に言っちゃうと、アイリスオーヤマで買った首輪をつけているワンちゃんをボランティアさんが見て、
「あ!お名前書いてある!アイリスちゃんかぁ・・・いいお名前ね♪」
ってなことがあったってお話です。
有名なメーカー名なら、そんなことは起きないかもしれませんが、そうでないメーカー名だったり、あるいはその商品のラインナップの名前みたいな、よくワカラン横文字が書いてあるような商品って、いっぱーいありますよね(-_-;)
ですから、タグの画像を保存しておくことで、
「もしかすると、この”ドギー”って子・・・ウチの福之助かもしれないよ!」
というような推測もできるってワケです。
長くなってしまいました。
このシリーズはあと1回だけつづきまーす!
<今日のPet Hotel 11!>
ワーイ!お庭で遊ぶぞ~~~♪ |
ボス「Rくん、このボールはボクのだからね!」 Rくん「・・・・」 |
そんなのカンケーないよ~だ! |
「いいかい、ボールくん、今日からキミは ボクのボールだからね!」 ダックスって、どうしてこうもボールが好き なんでしょ (-_-;) |
いつものように、独自の遊び方をする”なつ” |
顔が狂気じみていてちょっとコワイんですけど~?(笑) |
夕方のおさんぽ直前にやってきたKくん。 凛々しいお顔ですが、この時はまだ ガッチガチに緊張してまーす(笑) |