お預かり中のイタグレ(イタリアングレーハウンド)のRくんがお腹を下してしまいました。
今日はそのお話を・・・
【とっても繊細なイタグレくんのお腹】
●Rくんのこと
RくんをPet Hotel 11!でお預かりするのは今回で5回目です。
性格はとても友好的で人懐っこく甘えん坊。
そして、他のワンちゃんにも自分からどんどん近づいて行って・・・場合によっては
「しつこいっ!!」
って怒られるくらいつきまとってしまうような子です。
ところが、初めて会う子、特に体の大きなワンちゃんに向こうからワーッと来られるのはすごく苦手なんです(^-^;
●1回目の遭遇
Rくんは、今朝のお散歩ではとっても元気でした。
ウンチも大変いい状態で絶好調♪
お散歩の終盤のことです。
ルンルンで歩いていたところに、近所の特大ラブラドールのMくんにバッタリ遭遇しました。
Mくんもうちのお客様なのですが、和犬が大の苦手・・・
お散歩で見慣れない和犬とすれ違うと大きな身体をピョンピョンさせてワンワンしてしまうので、飼い主さんはいつも和犬が見えるとわざわざ迂回していくのです。
わたしもそれをよく知っているので、ウチでお預かりしているワンちゃんの中に和犬がいる場合は、Mくんが見えると別のコースに変えたり、Mくんから見えない場所に隠れたりしているんです。
さて、本日Pet Hotel 11!でお預かりしていたMちゃん(う~む、紛らわしいなぁ、みーちゃんでいいか・・みーちゃんにしまーす)
みーちゃんは元保護犬のMIX犬なので、ハッキリと犬種はわかっていませんが、たぶん柴犬とビーグルじゃないかな?・・・という子です。
パッと見は和犬ではないため、わたしもウッカリしていました。
ごくフツーにMくんの飼い主さんと立ち止まって挨拶していたんです。
すると、次の瞬間・・・みーちゃんに気づいたMくんがワンツ!と吠えて身を乗り出してきました。
その時、Mくんの一番近くにいたのが、イタグレのRくんでした。
すぐに飼い主さんがリードを引いて下さったので、MくんはRくんに触れてもいないのですが、なにせとっても大きなMくんのこと・・・迫力がすごかったのでしょうね。
Rくんは甲高い声で
「ヒィ~~~~~~ッ!!」
と悲鳴をあげました。
わたしは、そんなRくんに笑いながら
「そんなに怖かったの~?だいじょーーぶよ~~、Rく~ん」
なんて言っていたのですが・・・今思うと可哀相なことをしました(-_-;)
ごめんね、Rくん( ノД`)
●2回目の遭遇
その後、Rくんは特に変わった様子もなく元気にしていたのですが、午後になってお部屋の中でウンチをしたそうにしています。
「あれれれ?Rくん、またウンチなの?」
言いながら見守っていると、ゆるめのウンチを2回・・・
ただ、本犬さんはグッタリしているわけでもなく、わりと元気にケロリとしています。
「あらら・・・少し冷えちゃったのかなぁ・・・それとも朝、よっぽど怖かったのかしら・・・念のため暖かくして、夕方のお散歩はやめておきましょう。
それでもう1回下痢をするようならもう獣医さんかなぁ」
と言っていました。
その後、少しして見学のお客様がみえました。
その飼い主さんが連れていらっしゃったのが・・・
なんと、Mくんとはまた別の黒ラブくん(黒いラブラドールレトリーバー)
Mくんのように大きな子ではなく、ラブにしては小さ目の子だったのですが、大変”犬なつっこい”子で、やってきて間もなく興奮してRくんの方にワーッと近づいて行きました。
Rくんにとっては、今朝 大きな大きなラブに出会った時の恐怖が蘇るような出来事だったのでしょう。
朝よりも更に甲高い声で
「ヒヤァアアアーーーー!ヒヤァアアアーーーーアア!!」
と、けたたましい悲鳴を上げました。
この時も、黒ラブくんはRくんに触れてもいないのですけどね・・・(^-^;
とにかくRくんにとって、ものすごくものすごく怖かったのでしょう。
●病院へ!
見学にきたラブくんが帰った後、Rくん以外のワンちゃんたちはお料理番と夕方のお散歩へ、Rくんはお庭番とお留守番・・・
みんながお散歩から戻ってきて少ししたころ
「元気そうだし、あの後は下痢していないから、このまま治まるかなぁ~?治まるといいねぇ~。
胃腸を休めるため、今夜のごはんは抜きにしよっかー・・・」
なーんて話していたその時です。
ふたたびRくんがクルクル回り始めて・・・
ピーーーー!
少しおいて、また
ピーーーーー!!
2回目のには、少し赤い色が混じっていました。
「ただちに病院へ連れて行こう!」
すぐさま飼い主さんに連絡を入れて承諾をいただき、Rくんを連れて獣医さんに向かいました。
もちろん、今Rくんがした”現物”を持って・・・
●診断結果
獣医さんに診ていただいたところ、Rくんの下痢の原因は
「聞いた話と症状、現物を顕微鏡で分析した結果を考え合わせると、
ストレス性の腸炎だね。
現物からは、例のクロストリジウム菌が検出されました~!
下痢止めと抗生物質を処方しておくから、朝夕服用させること。
症状が治まっても処方した分は全部飲ませ切ること。」
・・・ということでした。
「例のクロストリジウム菌」
というのは、以前このブログでもお話したことがある、あの憎ったらしい萌芽菌だからです。
つい先日、飼い主さんの緊急要請を受けて、同じ獣医さんに診察してもらったHちゃんのお腹に悪さをしていたのと同一犯です。
犬の下痢を引き起こす、しぶとい芽胞菌に注意!
アンニャロメ~~~~!!ゆるっさん!!
更に、獣医さんのお言葉をそのまま書くと・・・
「イタグレやミニピンなんかはねぇ~・・・気が小さくてすーぐビビっちゃうから、ちょっとしたことですぐストレス性の腸炎になっちゃうんだよねぇ~・・・」
要するに、ストレスによって腸内の細菌バランスがアッちゅー間にガタガタと崩れてしまいやすい、ガラスのようなハートの持ち主だということでした。
嗚呼・・・ごめんねRくん・・・キミが悲鳴をあげた時、
「なんて声出してんの~~?!ダイジョブだぁ~~~!」
なーんて笑ったりして・・・許しておくれ・・・
●飼い主さんへのご報告
診断の結果をすぐに飼い主さんにご報告し、監督不行き届きをお詫びしたところ、
「いえいえ、こちらこそご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
想像がつきます。お腹下しててもわりとケロっとしてますよね~?」
と、大変寛大なお言葉をいただきました。
更に、Rくんはペット保険に加入していたため、診察代も大変お安く済みました!
Rくんの場合は何度かお預かりしていて、飼い主さんとのコミュニケーションが取れていたこと、RくんもPet Hotel 11!にとってもよく慣れてくれていたことから、このようなお言葉を頂くことができましたが、もし初めてお預かりする子だったらきっと
「あそこに預けたらストレスで体調を崩した」
と思われてしまうんでしょうね・・・
今回の反省を肝に銘じて、今後は更にお預かりするワンちゃんに対して気を付けなくては・・・
と思った次第です。
●みーちゃんの飼い主さんにも
Rくんを予定外に病院に連れて行ったことで、先ほど登場したみーちゃんをおうちにお送りする時間が遅れてしまいました。
「もう間に合いそうにないな」
と判明した時点で、みーちゃんの飼い主さんに時間変更をお願いしたところ、これまた寛大なお心で快諾していただきました。
本当にありがとうございました。
そして、申し訳ございませんでした。
わたしたちは、いいお客様に恵まれているなぁ・・・
と改めて感じました。
Rくん、早く元気になぁれ~~~!!
※お預かりしている他のワンちゃんに影響がないように、お腹を壊したワンちゃんとは必ずエリアを区切っていますので、ご安心くださいませ。
<今日のPet Hotel 11!>
Rくん「ボク、すっごく怖かったんだよぅ~」 |
うんうん、そうだよね。ごめんね。 ヨシヨシヨシヨシ |
朝は絶好調でルンルンだったのにねぇ( ノД`) |
こちらもルンルンのみーちゃん |
Rくんを恐怖のどん底に陥れた黒ラブくんと ハガネのハートを持つチワックス”なつ” |
みーちゃんにも”すごみ”をきかせる 鋼鉄のハートの持ち主”なつ” |
あ・・・チャコも 相当に強靭なハートの持ち主でした(-_-;) ウチにいる女子はみーんな強し! |
こちらは、それなりに繊細なボス いい感じの木を見つけたみたいでーす |
はぁ~~~~ たまんな~~~い(はぁと) |