前回のブログに引き続いて、
「ウチの子は、普段は『マテ』ができるのにパニックになると指示が耳に入りません。そういう場合はどうすればいいのでしょう?」
というワンちゃんに、どのように対処していけばいいかを考えてきました。
きょうはその最終回です。
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<パニック対策の大前提(復習)>
・パニックに陥った犬が指示を聞くことは不可能。パニックにさせない対応を!
・愛犬がパニックになる原因を把握しておくこと。
・愛犬が飼い主さんをリーダーだと認識していること。
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<パニック対策の3つの方法(復習)>
・回避法(パニックの原因を徹底的に避ける)
・克服法(パニックの原因に慣れさせ、完全に克服させる解決策)
・対処法(パニックが起きる前に飼い主さんが「フセ」→「マテ」と指示し落ち着かせる)
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<パニック対策の大前提(復習)>
・パニックに陥った犬が指示を聞くことは不可能。パニックにさせない対応を!
・愛犬がパニックになる原因を把握しておくこと。
・愛犬が飼い主さんをリーダーだと認識していること。
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<パニック対策の3つの方法(復習)>
・回避法(パニックの原因を徹底的に避ける)
・克服法(パニックの原因に慣れさせ、完全に克服させる解決策)
・対処法(パニックが起きる前に飼い主さんが「フセ」→「マテ」と指示し落ち着かせる)
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<「フセ」の「完璧マスター」とは(復習)>
・「フセ」と1回言われたら確実にフセできる。
・ごはんやオヤツといったご褒美を見せられなくても「フセ」と言われたらできる。
・「フセ」と言われたらただちにフセできる。
・「フセ」と言っていないのに(訓練中に)勝手にフセしない。
・「フセ」と言っったらフセ以外のことをしない。(「オスワリ」「オテ」など)
・いつ、誰に「フセ」と言われてもできる。
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ワンちゃんのパニック対処法で、「フセ」と「マテ」の「完璧マスター」が必要!!ってしつこくお話してきました。
<「フセ」の「完璧マスター」とは(復習)>
・「フセ」と1回言われたら確実にフセできる。
・ごはんやオヤツといったご褒美を見せられなくても「フセ」と言われたらできる。
・「フセ」と言われたらただちにフセできる。
・「フセ」と言っていないのに(訓練中に)勝手にフセしない。
・「フセ」と言っったらフセ以外のことをしない。(「オスワリ」「オテ」など)
・いつ、誰に「フセ」と言われてもできる。
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【コマンド「完璧マスター」の必要性】
ワンちゃんのパニック対処法で、「フセ」と「マテ」の「完璧マスター」が必要!!ってしつこくお話してきました。
でも、単に「できる」では
どうしてダメなんでしょう?
●「弁別刺激」と「刺激制御」
ちょっと専門的なお話になってしまいますが、できるだけ解りやすくお話してみますね。
ワンちゃんに限らず、人間でもアシカでもお猿さんでも・・・
「弁別刺激」をAに与えることによって → Aが特定の行動をするようにする
こういうことを心理学的には「刺激制御」と呼びます。
「刺激制御」のために与える刺激のことを「弁別刺激」って呼びます。
ワンちゃんのしつけに用いるコマンドは全て「弁別刺激」です。
「フセ」という「弁別刺激」を受ける → 「フセ」をする
「マテ」という「弁別刺激」を受ける → ジっと動かない(ことをする)
といった具合ですね。
つまり、ワンちゃんの「しつけ」が上手くいっているというのは、心理学的に言うと
ワンちゃんの「刺激制御」がうまくできている
という意味です。
これを踏まえて・・・
●「できる」と「完璧マスター」の差
「フセ」や「マテ」が単に「できる」だけではパニック対策には不十分で「完璧マスター」が必要な理由をお話しましょう。
「できる」 = 「刺激制御」が不完全な状態
「完璧マスター」 =「刺激制御」が完全にできている状態
です。
具体例を出しましょう。
◇「刺激制御」が不完全な状態の例
子ども(や夫?)に「早く片付けなさい」「今すぐよっ!」などと何度も何度も言っているのにぜんっぜん片付けない。
「んも~~~!何度言わせるの?!」
ってなる・・・
こういう場合は、子ども(や夫)への「片付けなさい」という「弁別刺激」による「刺激制御」が不十分な状態です。
◇「刺激制御」が完全にできている状態の例
お母さんに「止まりなさーーい!」と何度言われても止まらない子どもも、
妻に「ちょっと待ってよー!」と何度言われてもスタスタ行ってしまう夫も、
赤信号では自動的に止まる・・・!!
こういう場合は、赤信号という「弁別刺激」による「刺激制御」が完全にできている状態です。
●認識さえできれば必ずやる
違いがお解りですか?
「刺激制御」が完全な状態になっていると、決められた行動をやるかやらないかに、刺激の強さや大きさは一切関係ありません。
信号が赤だってことが認識さえできれば止まるんですからね。
赤信号がバカデカいものである必要も、まぶしいほど明るい必要も、たっくさん並んでいる必要もないんです。
ワンちゃんが
・コマンドを何度も何度も言わないとやらない。
・しまいには大きな声で怒鳴って叱ったりリードを引っ張らないとやらない。
・条件によってやったりやらなかったり(オヤツをチラつかせるなど)
・時と場合によってやったりやらなかったり(気分がノっているかどうかなど)
こんな状態では、イザって時になんの役にも立ちません・・・いや、むしろイザって時ほどなんの効力も発揮してくれません。
でも「刺激制御」が完全な「完璧マスター」になっていれば、ワンちゃんに認識できる程度の声で、たった1回コマンドを出すだけで、ただちに必ずその行動をすることができるようになるってことです。
●なんのためにしつけをするのか
今一度、何のためにワンちゃんをしつけるのかを考えてみましょう。
大きな目的はふたつ。
・周囲に迷惑をかけないため。
・ワンちゃん自身の身を守るため。
ですね。
いざという時に興奮して他の人やワンちゃんを傷つけてしまうのを制御できなければ・・・
いざという時にパニックになって飼い主さんを振り切って逸走し、行方不明になったり交通事故に遭うのを防げなければ・・・
一体なんのためにしつけをしているのか解らなくなってしまいますね。
「バーーーーンっ!!」
と言って撃つマネをするとひっくり返ってお腹を出す・・・というような”芸”であれば、調子がよければやるという程度でも構いません。
でも、安全に関わるコマンド
「オイデ」「マテ」「ダメ」「フセ」
などは、いわゆる”芸”とはハッキリと区別して、「刺激制御」を完全な状態に・・・つまり「完璧マスター」をぜひ目指したいものです。
【おまけ(チャコのこと)】
偉そうなことを言っているわたしですが、自分の愛犬チャコのしつけは、いまだ「完全マスター」には程遠い状態です。
元繁殖犬だったチャコを引き取って4ヵ月。
当初は環境に慣らすこと、不妊手術、健康状態を改善することに集中していたため、現在やっと本格的にしつけに着手したばかりです。
以下は「フセ」を教えはじめて2日目のチャコの様子です。
まだやっと「できる」ようになったかな?という状態で「完璧マスター」には程遠いですね。
(褒め方がオヤバカ丸出しなのは見ないフリしてください)
(褒め方がオヤバカ丸出しなのは見ないフリしてください)
現在も、「フセ」がちょっとできるようになったと思うと、混乱して「オスワリ」ができなくなったり「マテ」が解らなくなったりと、よくある後戻り現象も見られ、一筋縄ではいきませんが、可愛いチャコのために、忍耐強く楽しみながらトレーニングして「完璧マスター」を目指していきたいと思います。
みなさん、一緒に頑張りましょう(^▽^)/
<今日のPet Hotel 11!>
三浦海岸は今、河津桜と菜の花が満開♪ 京急の線路沿いにずーーーっと咲いてまーす! |
日中は見物客でいっぱいだから、朝早く おさんぽしてきたヨ! |
貸し切り状態~♪ |
みんなも三浦海岸に遊びにおいでヨ!! |
つくしんぼもいっぱい顔を出して・・・ もう春がきたんだねぇ~~~♪ |
ウリも来たんだよ~~~~ん♪ |
土の中に何かいるのかな? 早くお庭のクラピアが緑に色づかないかなーー! |