2019年4月13日土曜日

狂犬病予防接種の矛盾⑧(最終回)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。






4月10日のブログ記事のつづきです。


【実態に即した狂犬病予防を考えてみた】


前回の記事では、日本の狂犬病予防接種の義務制度を今は変更すべきではないという個人的な見解をお話しました。

今回は、『狂犬病予防接種の矛盾⑤』でお示しした”狂犬病を巡るファクト”を踏まえて、今後の我が国における狂犬病予防はどうあるべきか?について考えてみました。


●副作用による不幸な犬を減らすために


狂犬病予防法で守られているのは人間なので、予防接種を受ける犬たちはあたかも人間の犠牲になっているように感じてしまう人が多いかもしれませんが、犬たちだって狂犬病になれば命を落とすのですから、予防接種によって犬たち自身も守られていることを忘れてはなりません。

ただ、予防接種を打つことによる健康被害からは可能な限り守ってあげたいですね。


こういったお話は、犬に限らず人間の予防接種でも言えることです。

たとえば、集団定期接種の対象となっているBCG。

厚労省の統計データ(←もし正しいと仮定するとだけどね~・・・)によると、平成18年度中にBCGワクチンを接種した子供の人数は978,075人で、そのうち接種後1年経過しても副作用の症状が回復せず、入院したり後遺症が残るなどの重い症状を呈した人数は30人となっています。

およそ100万人に30人・・・多いですね(-_-;)

ちなみに、狂犬病予防接種による副反応報告数は100万頭に6頭でしたね。

実は人間の子供が定期接種を受けているBCGよりも狂犬病予防接種のリスクは1/5だということがわかります。


もちろん、だからといって自分の愛犬がその6頭に入ってしまった時の悲しみが癒えるワケではありませんが・・・



◇予防接種猶予を法的に認める


そんな不幸な副作用リスクを減らすために、現在は法的に認められていない獣医師による
『狂犬病予防接種猶予証明書』を合法にしたらどうかと思っています。

どっちみち、違法と言いつつ各自治体行政では容認しているんですから、公的にちゃんと認めてあげたらいいと思うんです。

もちろん、そうしたワンちゃんの飼い主さんには、万一狂犬病が国内で発生した場合は、絶対に屋外にワンちゃんを出さないようによくよく勧告しておかなくてはなりません。



◇3年毎ワクチンの検討


現状、日本国内で使用されている狂犬病ワクチンは抗体の有効期限(DOI)が1年程度のものですが、欧米などで主流のワクチンはDOIが3年のものなので、接種頻度が3年に1回で済みます。

日本で3年有効なワクチンを認めていない理由のメインは許認可の関係らしいのですが、飼い主が接種を忘れないためという目的もあるのではないかと思います。

海外の副作用症例をよく調べた上で、3年に1回にすることで優位にリスクを低減できるのであれば、ぜひそちらを採用してほしいと思いますよね。

例えば12年のうち12回副作用のリスクにさらされるよりも、4回で済むってことになるなら、その方がいいに決まっています。


◇飼い主さんが注意できること


接種猶予を与えるかどうかの判断は獣医師がするものです。

ただ、飼い主さんが知っておいて損はない情報として、年齢別の副作用が起きる確率のお話をしたいと思います。

農林水産省が2007年に発表した狂犬病ワクチン副作用の発生状況という資料によると、副作用を起こす確率が比較的高いのは1才未満のワンちゃんと、10~12才のワンちゃんであることが判っています。

また、死亡に繋がるようなアナフィラキシーといった副作用のほとんどは接種後1時間以内に発症しています。


そのため、こうした年齢のワンちゃんの飼い主さんは、獣医さんが「予防接種を受けても大丈夫です」と判断してくれた場合でも、予防接種を受けた後は愛犬と共に病院の待合室で1時間くらいは様子を見るといった対応が、愛犬の命を危険にさらさないための有効な対応だと思います。

急性の副作用であっても、発症後すぐに緊急処置を施せば助かるケースが多いんですよ。



●清浄国を維持するために


万一国内で狂犬病が発生してしまった場合に爆発的感染(パンデミック)を防ぐには、国内のすべての犬の70%以上が狂犬病の予防接種を受けている必要があります。

そのために、獣医師が接種猶予を認めていない犬に関しては、もっと取締を強化すべきではないかと思っています。

更に、接種率を上げるために予防接種の費用を無料にすべきだと思っています。

予防接種をしてもしなくてもお咎めがなく、しかも受けていない人が多い中 真面目に予防接種を受けている飼い主さんは毎回何千円も支払っている・・・という状況は、ますます接種率を下げるだけだからです。

じゃあ、予防接種の費用負担は国が負うのか?それって結局税金でしょ?ってことになると、犬を飼っていない人からブーブー不平が出てきそうですね(^_^;)

そこで、犬を飼うに際して事前に平均的な狂犬病予防接種費用程度を犬税として、最初にまとめて国に支払うようにすればいいのではないかと思っています。

犬を飼う時にまとまったお金がかかるようにすれば、衝動買いや衝動飼いを防止するのにも有効なので、無責任な飼育放棄を削減するのにも一役買うのでは~・・・?



●飼い主の責任


最後に・・・わたしたち犬の飼い主が絶対に忘れてはならないこと・・・それは、わたしたちが社会の一員として負っている公益性に対する責任です。

愛犬の健康をリスクに晒したくない思いはみな一緒ですが、犬を飼っていない人のことも考えなくてはなりません。

そうした犬を飼っていない人たちから見て、狂犬病のような致死率100%という恐ろしい感染症のリスクが、飼い主が義務を果たさないことによって高まることは許しがたいのではないでしょうか?


『清浄国であるはずの日本で、60年ぶりに発生した狂犬病によって、犬を飼っていない子供が近所の狂犬病に感染した犬に噛まれて死亡・・・!!

日本への侵入経路および感染経路は不明!!』


などというニュースが流れたら・・・狂犬病の予防接種をしっかりしている犬でさえも人々を恐怖に陥れる存在になってしまいかねませんし、迷子犬や野犬などは保護ではなく即刻処分対象となってしまうでしょう・・・


そうしたことを考えられる飼い主でありたいし、そういう飼い主さんが大半であってほしいと願っています。




さて、PetHotel11!の常駐犬たち(ボス、ナツ、チャコ、としお)も先日、狂犬病の予防接種を受けてきましたよ!

それと同時にコアワクチン(ジステンパー、パルボ、アデノ)の抗体価検査を受け、4頭全員まだちゃーんと抗体があるってことがわかったので、今年も混合ワクチン接種は受けませ~ん♪

抗体価検査のために血液を採取するので、ついでに健康状態も把握でき、全員健康でした♪

ノミ/ダニ/フィラリア予防のお薬もしっかりもらって、お財布は寒いけど心はポカポカ温かで~~~~す(*^_^*)




<参考資料>

予防接種後副反応報告制度について(厚労省)

近年における動物用狂犬病ワクチンの副作用の発生状況調査(農林水産省)






<今日のPetHotel11!>

朝の海岸さんぽ♪
いいお天気~~~!


Eくん、ゆうべは断続的にワンワンしていたけど
寝不足なんじゃないの~?


Eくん「そ・・・そんなことないよっ!!」


Hちゃんの助走なしその場ジャンプ
「ピヨヨヨ~~ン♪」


シュタッ!!


白くないしろちゃん「Hちゃん、やるわね!!」


白くないしろちゃん「今日はお庭番に
抱っこで土のところに上げてもらったの♪」

きのう頑張ったからご褒美ね(^_^;)


Hちゃん・・・なにしてるのかな?

Hちゃん「ココになんかついてるの~!」

それは”シッポ”って言うんだよ(-_-;)


日向ぼっこ日和~~♪


みんな・・・


春のポカポカな・・・


日向ぼっこは・・・


だーーーい好き♪


Aくんとナツ(笑)


Aくん「あのぅ・・・ナツさんが
今日はやけにボクを誘惑してくるんで
困ってますぅ~~」

Aくん、律儀に付き合わなくても
無視してればいーんだよー(笑)


 Pちゃん・・・そこはみんなの通り道だよ(汗)

Pちゃん「いいの~~」


Pちゃん「ホラね、こうやってみんな
とび越えて行けるでしょ~?」


このふたりはまたワンプロ・・・
だんだん夫婦漫才に見えてくる(^_^;)

Hちゃん「アイタッ!!」


Hちゃん「何すんのよっ?!」

としお「あ・・・ごめんなさい」


Hちゃん「ごめんなさいじゃないわよ
ごめんなさいじゃあー!」


Hちゃん「ホントにわかってんの?
どのくらい痛かったかっていうとね・・・」


Hちゃん「このくらいよっ!!(ムギュ~~)」

としお「アイタタタタ・・・」


としお「そんなに痛くしてないですよぅ~!」

Hちゃん「あらそ~う~?そりゃ
悪かったわね~~~」


そんなHちゃんを、白ペキのSちゃんは
密かに「姉貴」と慕っているのでした(完)

なんつって~~~~♪


としおとワンプロはしてくれないSちゃんだけど
一緒にお水は飲んでくれるんだって!

よかったねぇ としお(^_^;)


Aくん「え?Hちゃん、もう帰っちゃうの~?」

Hちゃん「そうなの・・・また会おうね!」


としおは名残惜しそうにHちゃんを
見送ります


Aくん「Hちゃん、元気でね~~~!」


たそがれるとしお(笑)


ボス「としお・・・やめてよね」


ボス「やめろったらっ!!怒るよ!」


ボス「なんでやめてくれないの~~~っ?!」

↑迫力不足だから?(笑)


Sちゃん「お姉ちゃんは洗濯機の横に
特等席を見つけたから、
ワタシだって負けずに見つけたのっ♪」


Sちゃん「サイコーにひんやりしてて
気持ちいいの~♪」

Pちゃん「その手があったかっ!!!」


午後になってやってきたCくん
大歓迎に遭って固まってます(^_^;)


新入りCくんへのみんなの挨拶が
一通り終わったころ・・・


しろちゃん「あら・・・新入りさんだわ
ご挨拶に行かなくちゃ~」


しろちゃん「ヨっ・・・っと・・・」


しろちゃん「ヨイショ~」


しろちゃん「どっこらセッ!」


しろちゃん「Cく~~~ん、
よろしく~~~~♪」


まだ不安げなCくんの気持ちをほぐそうと

としお「ダイジョブですよ~!
緊張しないでくださーい」


一瞬にしてCくんの表情がリラックスしました!!

えらいぞ としお!!


午後のおさんぽ♪
気持ちいいね~~~!


新入りのCくんも、とっても上手に
お散歩できました(*^_^*)

























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