Pet Hotel 11! お庭番のブログ①: 無駄吠えは飼い主さんが直そう⑩

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!（ペットホテルワンワン）のお庭番です。

前回ブログのつづきです。

【正しい関係が築けてさえいれば・・・】

●絶対に忘れないよ

PetHotel11!に滞在中のすべてのワンちゃんにわたしたちが実践している接し方をご紹介してきました。

・出入り口の「マテ」

・ゴハン前の「オスワリ」「マテ」

・ナデナデする時の「オスワリ」

です。

ワンちゃんたちは、これらの単純な動作をクリアするたびにわたしたちから褒めてもらえ、更に自分の要求が通ることになります。

逆に、できなければワンちゃんの要求が通りません。

とてもシンプルで解りやすいと思いませんか？

このような接し方を徹底することによってわたしたちがワンちゃんに伝えていることは次の3つでしたね？

・ここのリーダーはわたしたちだよ。だからここではわたしたちの指示に従ってね。

・うるさく吠えたり興奮して跳びついたりしていると何もイイことはないよ。

・静かに落ち着いた態度でいるとイイことがあるよ。

たとえば、大小10頭以上のワンちゃんたちが同じ空間でワラワラと過ごしている様子を想像してみてください。

PetHotel11!にやってきて数日経つような子は、わたしたちの足元にピョンピョンまとわりついてくることはなくなっていますが、昨日や今日やってきたばかりの甘えん坊さんは、おうちでの習慣のままにわたしたちの足元に代わる代わるピョンピョン跳びついてきています。

その1匹1匹を根気よく「オスワリ」と落ち着かせて撫でてあげる・・・

やっとできてもまたオシリを浮かせたら手を離し、再び「オスワリ」と落ち着かせる・・・

そんな風にその数匹に根気よく構ってあげていると、けっこうな時間が経ってしまうものです。

さて、その間、他のワンちゃんたちはどうしているかというと・・・

まず、跳びついてきていた子たちの後ろで遠慮がちにオスワリして順番待ちをしている子がいます。

他にも・・・

自分のおうちに入ってジッとしている子

お気に入りのクッションで休んでいる子

毛づくろいをしている子

他のワンちゃんとじゃれあっている子

などいろいろな子がいます。

中にはわたしたちの様子に興味がなさそうにしている子もいますが、実はみ～んなわたしたちと、わたしたちに構ってもらっている子のことを必ず意識しています。

もし、わたしたちが一通り甘えてきている子をナデナデして、

「ヤレヤレ・・・さてと・・・」

とその場を立ち去ってしまったら、跳びつくこともなくいい子にしていた子たちはどんな気持ちになるでしょう？

「話が違うよ～～～～！！結局跳びついた子やおねだりした子の方が得なんぢゃ～～～ん？！」

ってなりますよね？

ですから、わたしたちはおねだりに来ていないおりこうさんたちのところに1匹1匹こちらから近づいて

「○○ちゃんはなんておりこうさんなんでしょーーー！！♪」

といっぱい褒めながらナデナデしてあげます。

この一手間によって、いい子にしていた子たちには次のことが伝わります。

この人たちはアピールなんかしなくても決して自分のことを忘れたりせず、ちゃーんと気にかけてくれているんだ♪

本当に静かに落ち着いた態度でいるといいことがあるんだ♪

これは、いい子にしていたワンちゃんたちへの当然、かつ最低限の礼儀ですし、彼らにアンフェアだと思われて彼らとの信頼関係に亀裂が入らないためにゼッタイ不可欠なことです。

●クレーマー犬？！

さて、ここでちょっと想像していただきたいシーンがあります。

行列のできる評判のよいパンケーキ屋さんがあったとして・・・お店に入るには2時間待ち（？！）だったとします。

その中にお行儀の悪いお客が数人いて、やれ自分は遠方から来ていてもう飛行機の時間が迫っているから順番を先にしてくれだの、やれ店員の態度が悪くていやな気分になったから早く売れだの、テイクアウトのシステムがないそのお店に「持って変えるから今すぐ作れ」だのと要求していたとしましょう。

いわゆるクレーマーたちですね(-_-;)

「あれまぁ・・・大変ねぇ」

とお行儀よく並んでいる人たちがその様子を眺めていたところ・・・

「かしこまりましたっ！！」

と、スタッフがクレーマーたちの剣幕に圧されて彼らの要求を飲み、優先的にお店に入れたりしていたら、忍耐強く整列していた人々はどう感じるでしょうか？

もしかしたら、

「なんだよ・・・ゴネたもん勝ちかよ！だったらオレたちもゴネて早く入れてもらおーぜ！」

なんて言って、次々に店員にくってかかるお客が増えていくかもしれません。

無法地帯のできあがりですね(-_-;)

そんな乱暴な行為には及ばない良識のある人達（いわゆる優良顧客）も、誠意がなく信頼のおけないお店の対応に、静かにその場を立ち去って二度とそのお店には足を運ぼうとしないかもしれませんね。

ですから、もしもオタクのワンちゃんが、アナタの間違った接し方によって

「飼い主さんに跳びついて『撫でろっ！』と要求すると抱っこやナデナデをしてもらえる」

「構ってほしかったりゴハンが欲しかったりする時はワンワン吠え続けて要求すると願いが叶う」

そんな風に勘違いさせられているのだとしたら・・・

アナタは立派なクレーマー犬を養成しつづけているのだってことをぜひ自覚してくださいね。

決してオタクのワンちゃんがオバカさんなのではありません！！（キパッ）

●単純で簡単♪だけど・・・

いかがでしたか？

長々とお話してきましたが、実はやっていること自体はしごく単純で簡単なことですね？

しつけの度合いが様々なワンちゃんたちが集まってくるPetHotel11!において、どの子もすぐにこのルールを覚えてくれるのは単純で簡単だからなんです。

単純で簡単だからこそワンちゃんに伝わりやすく、すぐにルールを理解してくれるんです。

初日は跳びつきやワンワンが酷かったワンちゃんも、数日経つと本当に聞き分けの良い落ち着いた子になってくれます。

復習ですが・・・

しつこい要求吠えがどうしても直らないと嘆いている飼い主さんは、次のシンプルなことを徹底するだけでビックリするほどワンちゃんは変わってくるんですから、やらない手はありませんよね？

・おさんぽを軽視しない

・出入り口の「マテ」

・ゴハン前の「オスワリ」「マテ」

・ナデナデする時の「オスワリ」

・静かにいい子にしている時にわざわざ行って褒める撫でる抱っこする♪

・ワンワン言っているときはひたすら無視無視無視！

次回は、この単純で簡単なことが、どーしてもおうちで実践できないという飼い主さんに向けてのお話です。

＜今日のPetHotel11!＞