2018年8月31日金曜日

咬みつきFくんのお話①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回までのシリーズの中で、高齢犬Aちゃん(短頭種)の預かりをお断りしたケースについて触れました。


「ペットホテルはケージレスが一番なのか?④」


今日はもうひとつ、わたしたちが預かりをお断りした別なケースについてお話したいと思います。



【本気咬みをするワンちゃん】


●グイグイ引っ張るFくん


小ぶりな柴犬 Fくん(2才)の第一印象は、「とにかくものすごく引っ張る子」でした。

海岸沿いにお車を停めた飼い主さんとFくんを歩いて迎えに行くと、そこからpethotel11!まで飼い主さんをグイグイ引っ張って歩いていたからです。

巻取り式の伸縮リードを長く伸ばしたはるか前方を、飼い主さんのことを気にも留めずに歩くFくん。

途中ウンチをしたので、飼い主さんがソレを拾おうとするのですが、Fくんに引っ張られてウンチを拾うのもままならない様子でした。


「いつもこんな感じでお散歩しているのですか?」


と伺うと


「ハイ、もうこの引っ張りには参ってるんですよ~」


と、トホホな表情で仰る飼い主さんでした。



●リードを持とうとしない奥さん


飼い主さんをグイグイ引っ張って歩く犬はけっこう多いものです。

けれども、大抵の子は飼い主さんが完全に止まると引っ張るのをやめて自分も止まります。

Fくんの場合は、ウンチを拾うために完全に止まっている飼い主さんを無視して更にグイグイ行こうとしていたので、重度の引っ張りグセの持ち主ですね(^_^;)

ウンチを拾うのに手間取ったご主人の方が奥さんに


「ちょっとFをお願い!」


と仰ると、


「え・・・私?!無理よ~!!」


結局、その時はわたしがFくんのリードを預かりましたが、奥さんがリードを持とうとしなかったのは、Fくんへの恐怖心からだということは、後からわかりました。



●まずは引っ張りグセを・・・


完全に主従関係が逆転しているように見えた飼い主さんとFくんの状態は、大変よろしくないと判断したわたしは、


「引っ張りグセをまず直しませんか?今後Fくんを飼い主さんが制御できるようになっておかないと危険ですよ」


とお話し、まずは伸縮リードをやめてしっかりとした首輪とリードを正しく装着することをご提案し、pethotel11!に着くとすぐに、リードを付け替えてお庭でどの程度引っ張りが酷いかを見させていただくことにしました。


初回の面談時、人懐っこくて、自分からシッポを振って近づいてくる子以外は、わたしたちがワンちゃんに自分から触れることはほとんどありません。

緊張している犬と、こちらのペースでいきなり距離を縮めようとするのは、かえって怯えや警戒心を強めてしまうことになるからです。

そこで、飼い主さんにリードをお渡しし、


「コレに付け替えてみてください」


と言うと、奥さんが怯えた様子でご主人に


「気をつけて・・・!!」


と言いながら、少し後ろに下がって見守っています。



●咬み付くんです


ご主人はFくんをなだめつつ、わたしから受け取ったリードをFくんに着けながら


「コイツ、咬むんですよ。

最近はずいぶんこっちも慣れて咬まれないコツがわかってきたんですけど、何度も咬まれたことがあるんです」


「どんな時に咬もうとしますか?」


「なんだろう・・・コレっていう決まったことはないんですけど、とにかくFの機嫌が悪かったり気に入らないことがあるとって感じですかね・・・

何の前触れもなく突然って時もあるんで、よくわからないんですよね~(トホホ)」


う~~~む・・・


正直、お預かりは難しいかもしれないなぁ・・・とその時思いましたが、付け替えたリードでお庭をお散歩させてみると、さっきまでの引っ張りはすっかり影を潜め、とてもおりこうにわたしに従って歩くFくんなのでした。


まだ2才と若いFくん、引っ張りを直すことと飼い主さんの普段の接し方を変えることで、まだしつけ直しがギリギリできるレベルなのかもしれない・・・

そう思ったわたしは、


「今日の面談だけでは判断がつきませんので、ぜひ一泊トライアルをしてみませんか?

もしかするとその結果、お預かりはできないということになるかもしれませんが・・・」


とご提案し、後日改めてトライアルをすることに決定しました。


トライアルの日は、お預かりのワンちゃんが少ない日で、なおかつ飼い主さんがFくんを預けたい「本番」の日に対してゆとりを持った日程でスケジュールを組みました。

他のワンちゃんが少ない日にしたのは、Fくんに1人がかかりっきりになる可能性が高かったからです。

また、日程にゆとりを持ってスケジュールしたのは、トライアルの結果 もしもFくんを預かれないことになっても、他のペットホテルを探す猶予があるようにという理由からです。

更に、Fくんに限らずトライアルをする時には全ての飼い主さんにお願いしているように、次のように飼い主さんにお話しておきました。


「トライアルは単なるお泊りとは違いますから、何かあればお迎えに来ていただけるように、予定を入れずに待機しておくようにお願いします。」




さて、いよいよFくんのトライアルの日がやってきました。

結果的に、Fくんは残念ながらpethotel11!で夜を越すことなく、飼い主さんにお迎えに来ていただくことになってしまったのですが、そのいきさつは長くなるので次回にお話しまーす!





<今日のpethotel11!>

朝の海岸さんぽ♪
さあ、今日もいいお天気だー(*^_^*)

美しさの秘訣は快便なのよ、カ・イ・ベ・ン♪
1日3回もウンチをする快便マスターGちゃん!!

暑い日のお庭遊びは大嫌いなナツだけど・・・
室外機とヨシズの間が最近おきにいり♪

「ちょっと!ついてこないでよ!」
・・・行けないよ、そんな狭いとこ(笑)

暑いからみんなお部屋で休憩しなさーーーい!
「はぁ~~~~い」

続々とお部屋に戻ってくる中・・・

まだボールで遊びたいCちゃんは
「もうちょっとだけ」アピール

ダーメ!!涼んでからね(*^_^*)

夕方になってからFくんが来たよ!
ひさしぶり♪ だいぶ痩せたんじゃない?
ダイエットできてよかったね~
Fくん「ヘヘ♪」

Fくん「ねえねえボス・・・」
ボス「ん~~~?な~に~~?」

Fくん「あの大きい子たちは近づいても大丈夫なの?」
ボス「ああ、ぜんぜんヘーキだよ♪Cちゃんは
人間とボールのことしか考えてないし・・・」

ボス「Gちゃんもとっても優しくておとなしい子だよ~」

おそるおそるご挨拶
上手にできたねFくん!(パチパチ)






2018年8月30日木曜日

ペットホテルはケージレスが一番なのか?⑦

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





前回ブログのつづきです。


【ケージ預かりのホテルにもメリットがある】



●ケージに入れっぱなしのホテルのデメリット


デメリット・・・これはまあ、ご想像の通りです。


閉じ込められることに強いストレスや不安を感じるような犬

若く元気で、十分な運動や遊びを必要としている犬


こういった子たちをずーっと狭いケージに閉じ込めっぱなしにしていたら、その苦痛がどれほどのものかは解りますね?


また、ケージに閉じ込めっぱなしのホテルでは、犬たちがご飯を食べるのも睡眠を取るのも、そして排泄するのもケージの中で・・・ということになります。

本来犬は、寝床を清潔に保ちたい動物ですから(本能的に感染のリスクを避けるため)、長い時間オシッコやウンチを我慢する子が多いでしょう。

それが膀胱炎や便秘、食欲不振といった深刻な健康被害をもたらす可能性もあります。


それから、ケージに入れっぱなしというオペレーションの場合、スタッフが様子を見に来る回数が極端に少ないホテルも多いです。

(1日2回のごはんの時間だけというところもけっこうあります)


以前、大手のショッピングセンターのペットホテルスペースに入る機会があったのですが、そこで見た光景は衝撃的なものでした。

店舗のバックヤードの人気(ひとけ)のない殺風景な一室に、犬たちが入ったケージが積まれていて、中にいる犬たちはみな、声を限りにけたたましく吠えていました。

その時のわたしの印象は、


「まるで”手荷物預かり所”みたいだ」


というものでした。

とても、個性や感情を持った生き物を預かっているという印象とは程遠いものでした。

ただ、信じられないほどに安い価格設定を見れば、こういった預かり方以外に方法があるはずもないか・・・とある意味価格相応だと気づいたわけですがー・・・(-_-;)



そのような、預かったらケージに入れ、あとはほぼ「放置」・・・というペットホテルに預けられた子たちは、ガマンしきれずに排泄した自分のウンチやオシッコから逃れるようにケージの隅で小さくなって過ごすか、興奮して中で暴れ、排泄物が体中についた状態で過ごすことになります。

衛生的に問題があるのはもちろん、犬の精神衛生上も非常に悪影響を及ぼす可能性が大きいと思っています。(T_T)


更に・・・

人が大好きな飼い犬の多くは、人に構ってもらえない状態が長く続くこと事態、耐えられないストレスになる場合があります。

人間も犬も、最も辛いのは「自分が存在しないかのように無視される」ことです。

ケージで犬を預かるペットホテルに預けるにしても、少なくとも犬たちから見えるところでいつも専任のスタッフや固定スタッフが働きながら犬たちに声がけをしてあげられるような体制のところを選んであげていただきたいです。

毎日お世話をしてくれる人が入れ代わり立ち代わりすれば、滞在中ワンちゃんは一度も緊張や不安を解くことができないかもしれませんから・・・・(T_T)



◇実際の体験談


わたしたちのホテルに愛犬を預けてくださるお客様からも、以前ケージに閉じ込めっぱなしのホテルに預けた愛犬の様子がおかしくなってしまったというお話をたくさん聞いたことがあります。


「狭すぎるケージに閉じ込められていたのか、帰ってきたら頭のてっぺんが擦れてハゲができていた」


「ずーっと『出してくれ』と鳴いていたのか、声がスッカリかすれてしまって帰ってきた」


「ケージから出ようともがいていたのか、鼻や前脚を擦りむいて帰ってきた」


「どういう扱われ方をしていたのかわからないが、ものすごく凶暴に性格が変わってしまっていた」(ストレス?)


「体中、オシッコがついてものすごくオシッコ臭くなって帰ってきた」


などなど・・・

きいているだけで涙が出そうになるようなお話でした(T_T)



●ケージに入れっぱなしのホテルのメリット


飼い主さん的には、料金が比較的安いというのは大きなメリットかもしれません。

1日に数回 様子を見に行けばいいだけなので、スタッフも少なくて済みますし、犬同士の相性など考えずにケージの数だけめいっぱい予約を受け付けることができますから、薄利多売が可能になるんですね。

でも、ここでお話したいのは、ワンちゃんにとってのメリットです。


前回もお話したように、高齢で静かにジっと眠って過ごしたいワンちゃんや、他の犬たちと一緒に過ごすことに大きなストレスを感じてしまうようなワンちゃんにとっては、自分だけの個室(ケージ)で過ごせることは、むしろウェルカムといえるでしょう。

また、安全管理の面でケージに入れっぱなしのホテルは圧倒的に有利です。

ケージレスのペットホテルを利用する場合、よほどキチンと見てくれるホテルを選ばなければ、愛犬が他の犬とケンカしたり、他の犬からいじめられたりして大怪我を負うリスクがあります。

わたしたちは、そのようなことが起きないように、犬同士の相性を見極め、ケンカに発展しそうな場面では割って入りますが、それでも仲良くダイナミックにワンプロしていて、多少の擦り傷程度のことはいつあってもおかしくないという状態にあるのは確かです。

(現在までのところ、ワンプロによる怪我はありませんが・・・)

その点、ケージに入れっぱなしのペットホテルであれば、少なくとも他の犬との諍いで怪我を負う危険性はありませんね。

ただ、ストレスによる自傷(前脚など同じ部位を噛んだり舐めたりし続ける)や、ケージから出たくて鉄柵をひっかき続けることによる鼻や前脚の怪我は、わりとよくあることのようです(T_T)


愛犬の逸走防止についても、ケージレスよりも圧倒的にケージに入れっぱなしのホテルのほうが安心です。

ケージレスの場合、敷地の塀やドアの開閉、お散歩時など、ほんの少しでも気を抜けばお預かりしている大切なワンちゃんを逃してしまい、行方不明にしてしまったり、交通事故に遭わせてしまうというリスクを常に負っています。




いかがでしたか?

愛犬の命を託すペットホテルを選ぶ際には、ご自分の愛犬にはどういったタイプのペットホテルが向いているのか?をまず見極めてあげてください。

その上で、

ケージレスのペットホテルならば、安全対策や夜間の体制などについてしっかりと確認をして下さい。

ケージに入れっぱなしのホテルならば、排泄などのお世話をどの程度頻繁にしてくれるのかをよく確認して下さい。


いずれにしても、ペットホテルの中には耳障りのいい宣伝文句を謳い、実態はまったく違うという残念な運営体制のホテルもたくさんあります。

まずは1泊お試しで愛犬を預けてみて、スタッフの対応やお泊りから帰ってきたときの愛犬の様子、また、次回そこに連れて行く時の様子などをしっかりとご自身の目で見極めるのが一番確実な方法ではないかと思います。






<今日のpethotel11!>

ヤッホーー!
ウリだよ~~~ん♪

ん?ウリくん、今日はずいぶんおとなしいね。
もしかして・・・Cちゃんのことが怖いの?(笑)
(ウリくんは黒い毛の子がちょっと苦手)

ウリくん「そんなわけないじゃん!」

ウリくん「ボスが怖がると可哀想だから
そばに着いていてあげてるんだよー!」
ボス「・・・別に怖くないけど・・・一応ありがと」

Cちゃんがグイグイこないから、
ウリくんもすぐに仲良くなれたよ(*^_^*)

「お庭で遊んできまーーす!」
って颯爽と出ていったCちゃんが・・・


目をキラキラさせて待っているのは・・・
(影に映ってるね 笑)

Cちゃん「ボールに決まってるわっ!」
このボールならあんまり弾まないから
夢中になりすぎてジャンプすることもなく
安全に遊べるね(^o^)

おーいみんな~~!
日陰でちょっと休憩しなさーーーい!

「一緒に飲も♪」

Cちゃんは順番待ち、えらいねぇ~!

Cちゃん「お水飲みたいんじゃないの」
え・・・違うの?

Cちゃん「ボールをお水に浸けて
遊びたいのーーー♪」
やーめーなーさーーーーい(-_-;)

またGちゃんがお泊りにきてくれたよ♪
相変わらずのクールビューティー!

熟女の魅力に引き寄せられるウリくん(笑)

ゴマフアザラシの赤ちゃんじゃないよ!
ウリだよ!(しってるしってる)
お散歩前に涼しいお部屋で強制休憩中

風が気持ちいいー♪
だいぶ涼しくなってきたねぇ

お散歩がすっごく上手だって
いっぱい褒められちゃった♪







2018年8月29日水曜日

ペットホテルはケージレスが一番なのか?⑥

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。






さて、本題に戻りましょう。

今日は、ケージレスのペットホテルにはあまり向いていないワンちゃんについてのお話です。


【ケージレスペットホテルが向いていない犬たち】


●お散歩もままならない高齢犬



ペットホテルはケージレスが一番なのか?④


に登場したAちゃんのようなワンちゃんですね。

一日のほとんどを安静に過ごしていたい高齢犬は、他の犬たちがすぐ近くを元気に走り回ったりワンプロしたりするケージレスのペットホテルでは、落ち着いてのんびり過ごすことが難しいでしょう。

(たまたまその時にいるメンバーがみんなおとなしい子であれば大丈夫かもしれません)


他の犬たちが嬉しそうにお散歩に行けば、自分も行きたい!と気持ちは弾むのですが、実際に一緒に行くと、数メートルでハアハアと息が上がってしまいます。

みんなと一緒にお庭遊びに出れば、やっぱり気持ちははしゃいでしまうのですが、その後しばらく体力が回復しないほどに疲れ切ってしまいます。


特に、身体の小さい高齢犬の場合、お部屋の隅っこのクッションでお昼寝していると、激しく遊ぶ他の犬たちに弾き飛ばされたり踏んづけられたりする危険性もあります。

視力や聴力が落ち、その上骨も脆く筋肉も落ちている高齢犬は、自分の身に降りかかるキケンを素早くかわす身のこなしもできなくなっていることがほとんどです。


既に体力がかなり落ちている高齢犬には、ケージレスのペットホテルよりも、安心して静かに過ごせるケージの中の方がうんと快適な場合もあるということ、お解りいただけたでしょうか?

もちろん年齢に関わらず、まだまだ体力が十分にあって、他のワンちゃんと元気に遊んだりお散歩したりできる高齢犬の場合は、ケージレスのペットホテルに預けることで、より元気一層元気が増して若返ることもあるでしょう。

その客観的な見極めは、飼い主さんとペットホテルでよく相談して決められるといいでしょう。



●他の犬が極端に苦手なワンちゃん


ケージレスのペットホテルに連れて来られると、他の犬たちの中で身体を硬くしてシッポを丸め、ブルブル震えて逃げ回っているようなワンちゃんはけっこうたくさんいます。

こういうワンちゃんは、


ケージレスのペットホテルの特性を逆に活用し、社会性をつけさせた方がいい場合

と、

無用なストレスを避けるために最初からケージのあるペットホテルに預けた方がいい場合


があります。

ケージレスのペットホテルにも色々ありますので、一概にその判断基準を明記することは困難ですが、わたしたちのpethotel11!の場合は、次のような基準で面談およびトライアルで判断させていただくことにしています。


◇他の犬は苦手だけどケージレスOKのワンちゃん


・年齢が若く、健康で体力も十分ある。

・「激しい怯え」の原因が、大きなトラウマや先天性の疾患などではなく、単なる経験値の不足によるものであると思われる。

・ケージレスで他の犬たちの中にいるストレスよりも、ケージにずーっと閉じ込められているストレスの方が大きいと思われる。


つまり、本犬さんの「臆病」が、多くの犬たちと関わって経験値を積むことによって「慣れ」による克服が見込める程度かどうかっていう観点です。

今までの経験上、3才未満の健康なワンちゃんであれば、順応性が高いため、ほとんどのワンちゃんがむしろケージレスのペットホテルで社会化を学び、怯えを徐々に克服していくことが多いです。


ケージレスに向いていないワンちゃんは、上記の条件の真逆のワンちゃんだということになりますね。


今までずーっと臆病で生きてきた高齢犬に、


「さあ、社会化を学びにたくさんの犬達に囲まれておいで~♪」


なんて言うのは、あまりにも酷なことだと思っています。


最近めっきり足腰が弱くなり、時折フラつくようになった80才のおじいちゃんを捕まえて


「おじいちゃん、三浦雄一郎は80才でエベレストに頭頂したよ!

おじいちゃんだってやればできるっ!

頑張って登っておいで~~♪」


なんて、よー言わん・・・・(-_-;)



【ケージに入れっ放しにもメリットはある】


わたしたちは、自分の愛犬をペットホテルに預けるなら、狭いケージにずっと閉じ込めっ放しにはしたくないと思ったから、現在ケージレスのペットホテルを経営しています。

けれども、ケージに入れっぱなしのペットホテルにも、まったくメリットがないわけではありません。

大事なのは、それぞれのメリットとデメリットを理解して、自分の愛犬にはどちらが最適かを飼い主さんが適切に判断することです。

同じワンちゃんでも、年齢やその時の健康状態によって、どちらが最適かの判断は違って当然ですね。

例えば、普段はお気に入りのケージレスのペットホテルがあって、愛犬はいつもそこに預けているけれど、たまたま預ける予定の時に愛犬が体調を崩してしまった・・・

そんな時は、もしかすると動物病院に併設されたペットホテルに預ける方が安心かもしれませんね。

逆に、1泊ぐらいのお留守番ならば、近所のケージに入れっぱなしのペットホテルでぜんぜん大丈夫だけど、今回は少し長期のお泊りになるので、遠くてもケージレスのペットホテルに預けに行こう・・・

というような選択もあるでしょう。


そこで、


ケージに入れっぱなしのペットホテルのメリットとデメリット

ケージレスのペットホテルを選ぶ際の注意点、ケージに入れっぱなしのペットホテルを選ぶ際の注意点


について、次回お話してみたいと思います。





<今日のpethotel11!>

朝の海岸さんぽ
海が大好きなCちゃんのこのお顔♪

朝晩、少し涼しくなってきて
海をしばし眺める時間も風が心地良い♪
・・・ってAくん、海見てないね(笑)

前回のお泊りの時はよく歩いたのに、
今回何故かお散歩で何度かヘタり込むEちゃん
術後だから体力落ちてるのかなぁ~・・・?
無理せずいこうね!

・・・と思ったら、お庭では元気いっぱい
ジャーンプ!!
これなら大丈夫そうだね(*^_^*)

お庭遊びに向かう男子たち
ボス・・・後ろがつかえてるよ(^_^;)

昨日はとってもビクビクしていたAくんも
すっかり慣れてシッポも上がってるね!

そして、とっても甘えん坊さん
Aくん「ナデナデして~~~」
はいはい(^o^)

その様子をジイーーーっと見ている
ひとつの影・・・

無言でズズイ~と割り込むGくんの
「圧」がスゴイんじゃ~~~(笑)
ハイハイ、Gくんもナデナデしようね~!

なんか、「ジョーズ」のポスターみたいに
なってるけど・・・(^_^;)

ボールフリークのCちゃんです。
「ボール投げて~~!」ってアピール。
夢中になりすぎて関節壊しちゃうといけないから
やめとこーねー(^_^;)

きゃあああ!
EちゃんがGくんに食われるぅ~~
(なんツって~~~~)

ボス「ボクのボールなのに・・」
ジィイイイイイイ・・・・

サッッ!!
何故か視線をそらす気弱なボス・・・(;´Д`)

ガレージにナマコが転がってるどーーー!!
涼しくなってくると、お部屋から出て
お外でくつろぐ子が増えてくるんだよね~(笑)

Eちゃん、夕方のお散歩では
ヘタり込む回数が減ったよ!
食欲もあるし、いいウンチもしてるし
心配いらないね(^o^)

海が好きすぎて、
グングン沖に向かっていっちゃうCちゃん
ダメだよ~!それ以上はついていけないよぅ~(-_-;)







2018年8月28日火曜日

ペットホテルはケージレスが一番なのか?⑤(高齢犬とペットホテル)

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。






前回ブログのつづきです。


前回のお話に出てきたAちゃんは、いわゆる高齢犬でした。

少しお話はケージレスペットホテルの話題から逸れますが、関連して高齢犬とペットホテルについてお話させていただきたいと思います。



【高齢犬の預け先を見つけるのは難しい】


●ペットホテルが高齢犬を預からない理由


多くのペットホテルでは、ケージレスに限らず、高齢犬のお預かりをしていません。

理由はもちろん、お預かり中に体調を崩したり亡くなってしまったりするリスクが大変高いからです。


ペットホテルで亡くなってしまうということは、ホテルにとっても飼い主さんにとっても、そして当の本犬さんにとっても大変不幸なことです。


<ペットホテル>

いくら事前に「不慮の事故や死亡に対する責任は負えませんよ」という同意書に飼い主さんからサインをいただいていたところで、実際にお預かりしている犬が自分たちの管理下で亡くなってしまえば、最悪の場合は裁判沙汰に発展してしまうかもしれません。

飼い主さんの心情を思えば当然なのですが、


「本当にちゃんと見ていてくれたのか? もっと他にできることがあったはずでは?」


という不本意な責めを飼い主さんから受ける可能性も高いといえるでしょう。

それに対して、飼い主さんが心底納得できるような説明をホテル側がするのは、不可能に近いでしょう。

酷いケースでは、


「あのホテルに預けたら、とても元気だったウチの愛犬が死んでしまったから気をつけた方がいい!」


などという酷い醜聞を流布されてしまうかもしれません。

そうなれば、店舗の存続に関わる大打撃ですね・・・


そういった大きなリスクを敢えて背負うのは、お預かり料金には見合わない・・・それが経営者の下す、至極当然の判断なのだと思います。



<飼い主さん>


他人に愛犬の命を預ける・・・しかも高齢犬を預けるということは、その間に「万が一」が有り得ることを頭では理解されていたとしても、本当にそうなった時に納得できる飼い主さんは何人いらっしゃるでしょうか?

大好きな飼い主さんと離れて慣れない場所に預けられるというだけで、ワンちゃんにとっては大変大きなストレスとなります。

それはどんなに愛情深く面倒をみてくれるペットホテルであっても同じことです。

若く健康なワンちゃんであれば、それがかえって「良い経験」になったりもします。

でも、多くの高齢犬にとって、飼い主さんと離れるストレスは大きなダメージになり、最後のともしびに痛恨の一撃を与えてしまうかもしれないのが現実なんです。

けれども、飼い主さんはきっとこう思われるでしょう。


「だって、あの子は高齢犬とはいってもあんなにも元気だったのよ・・・まさかたった1泊で容態が急変して亡くなってしまうなんて、絶対にありえない!!」


そこで、ホテルのやり方に問題があったのではないかと疑ったりホテルを責めたりしてみるでしょうが、それで気が晴れるはずもありませんね。

最終的には


「どうしてあの子を預けてでかけてしまったのかしら・・・あの子は一体どんな気持ちで最期を迎えたのかしら・・・可哀想に・・・ごめんねごめんね・・・」


と、預けたご自分を責めることになってしまうのでしょう。



<ワンちゃん>


ここはどこ?これからどうなるの?自分は飼い主さんに見捨てられたのだろうか?

高齢犬がそんな不安な気持ちから体調を崩し、飼い主さんに会えないまま旅立っていくことになれば、それはワンちゃんにとってあまりに辛すぎる最期だとは思いませんか?



●高齢ワンちゃんの飼い主さまへ


とはいっても・・・実はpethotel11!では高齢のワンちゃんをお預かりすることはそう珍しくありません。

正直なところ、大きなリスクを冒してまでお預かりするかどうかについて、かなり悩み、何度も話し合いをしました。

結果的に、わたしたちが条件付きで高齢犬をお預かりすることにしたのは、元気な高齢犬を預かる受け皿(ペットホテル)があまりにも少ないからです。


フードや生活の向上によって、犬の寿命は近年とても長くなっていますね。

つまり、老犬となってからの時間が大変長いわけです。

老犬となってから5~10年くらい?もっとでしょーか・・・

その間、飼い主さんにだって、出張やお引越し、おうちのリフォームや冠婚葬祭への出席、ご自身や家族の入院などなど、愛犬を預けなくてはならない事情はきっと出てくると考えるのが自然です。

そこで、ペットホテルがみな、老犬のお預かりを拒否していたら、きっとものすごく困る飼い主さんがたくさんいらっしゃるのではないか・・・とそう思うんです。


そこで、わたしたちpethotel11!は、初回のお預かり時に既に高齢犬となっているワンちゃんをお預かりする場合、飼い主さんに次の承諾書をよくお読みいただき、サインをいただくようにしています。


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<高齢ワンちゃんの飼い主さまへ>



Pet Hotel 11!では、原則、高齢(小型 10 歳、中型 8 歳以上)のワンちゃんはお預かりしていません。

とはいえ、やむを得ずワンちゃんを預ける必要のある飼い主さんのご事情を考慮し、以下の内容をご納得の上、ご了承いただけた場合に限り、お預かりさせていただくこととしています。


 高齢犬の場合、いつものように元気に過ごしていたのに、突然なんの予兆もなく眠るように息を引き取った・・・という事例はたくさんあります。
(わたし自身の以前の飼い犬もそうでした)

 犬にとっての1泊は、人間の1週間と同じくらいの時間です。

 わたしたちは、心をこめてワンちゃんのお世話をすることをお約束させていただきます。
 しかしながら、高齢犬にとって、大好きな飼い主さんと離れて慣れないペットホテルで過ごすこと自体が、命に係わるような大きなストレスとなることもあります。
 それを、お心に留めておいていただきたいと思います。

 そのため、不可抗力によるワンちゃんの健康上のトラブルや死亡につきまして、当店は一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。

 また、万一ワンちゃんの容態に異常がみられた場合には、時間に関係なく、まずは飼い主さんにご連絡を差し上げ、ご意向を仰がせていただきますので、予めご了解いただきますようお願い申し上げます。
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この承諾書が、何か(係争など)あったときに自分たちを守ってくれる力を持っているとは思いません。

けれども、少なくとも高齢犬を預ける時に、飼い主さんにはそれなりの覚悟を持っていただきたい・・・そういう気持ちからお願いしていることです。



●愛犬が老犬となった時に備えて


多くのペットホテルでは高齢犬を預かってくれないとお話しましたね。

最近は老犬ホームも増えてきましたが、愛犬が本格的に「介護」を必要とする状態となり、飼い主さんがご自身では面倒を見られない場合に利用する老犬ホームは、ペットホテルとは目的が異なります。


ある程度元気にお散歩ができ、数泊のお留守番程度なら大丈夫そうなのに、年齢制限のせいで利用できるペットホテルが見つからない・・・

どうしても家族の病気などで家を空けなくてはならないのに、愛犬を預けることができない・・・


そんなことがないようにするにはどうすればいいでしょうか?


わたしは、次のようなことを提案したいと思います。


◇まだ愛犬が若いうちから信頼できる預け先を探して関係を築いておく


ケージレスのペットホテルのいいところは、たくさんの犬達とふれあいを持つことができることです。

子犬~若いワンちゃんをそういう環境に慣れさせることによって社会化も進み、応用力のあるワンちゃんになりますし、懇意にしているペットホテルであれば、その子の性質も扱い方もよく心得ているため、規約にある年齢制限にとらわれることなく、


「ああ、〇〇ちゃんならもちろん大歓迎ですよ!まだまだ元気だものねぇ~♪」


と言って預かってくれるホテルはきっと多いでしょう。

(いわゆるチェーン店は、会社の決めた規約どおりに運営しなければならないので、その可能性は低いかと思いますが・・・)


また、飼い主さんご自身がペットホテルのオーナーやスタッフとの間に信頼関係を築けていれば、もしも不測の事態が起きたときも、お互いにイヤな思いをすることは少ないでしょう。


「ここのスタッフになら、安心して預けられる。

もし、預けている間に愛犬が寿命を迎えたとしたらとても不本意だけど、きっとそれは、スタッフのみんながあの子のためにベストを尽くしてくれた結果に違いないと思える。」


そんなペットホテルがあれば、きっと心強いことでしょう。

もちろん、ペットホテルに限らず、ペットシッターさんやお友達や親戚で愛犬を快く預かってくれる人でも構いません。

欲を言えば、そういう先が多ければ多いほど、先々安心していられるといえますね。





さて、ちょっと横道に逸れすぎてしまいました(^_^;)

次回はケージレスのペットホテルに向いている犬と、そうでない犬についてのお話です。





<今日のpethotel11!>

「みんな久しぶり~!」ってな感じで
入ってきたEちゃんです(笑)
今日からまたよろしくね♪

初めてのお泊りで緊張MAXのAくんです(笑)

大きなGくんは初めてだけど緊張感ゼロ♪

Eちゃん「ん?コレはなんだ?」

Gくん「ボクだよぅ~~!こんにちは♪」
Eちゃん「わあ大きい!よろしくね♪」
すぐに仲良しになったヨ(*^_^*)

Aくん、まあまあそうキンチョーしないで(*^_^*)

「ボクも~、ワタシも~!」
アンタたちはキンチョーしてないでしょ?!(笑)

今日からお世話になりまーす♪
Cちゃんも初めてのお泊りだけど余裕~!
Cちゃん「何して遊ぼうかな~♪♪」

そして・・・すごーく甘えん坊さん(笑)

すぐにみんなと仲良くなりました!

Aくんはドキドキしてるけど
Cちゃんはお構いなし

Aくんもそーーっとクンクンできたね!

だいぶリラックスして歩き回ってみるAくん

よーし、お庭で遊ぼ♪

どこでオシッコしよっかな~・・・

Aくん、お庭でオシッコもウンチもして、
すっかりリラックスしたね♪

Aくん「チャコちゃん、何笑ってるのさっ?!」
チャコはAくんがリラックスしてるのが
嬉しいんだって♪

夕方のお散歩

Aくんもみんなと一緒に上手に歩けたよ!

ん~~、いい顔してる♪
だいぶ涼しくなってきて嬉しいね(*^_^*)