2018年7月9日月曜日

感じの悪いペットホテル③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




前回ブログのつづきです。

ペットホテルやトリミングサロンなど、愛犬を預けるお店に問い合わせや予約の電話をした時、または直接話をした時に、相手が「人として」感じの悪い態度を取るようなら気を付けよう!っていうお話をしています。


【話をきかない人】


●話をインターセプト(横取り)する人


次のようなやり取りを、アナタがペットホテルやトリミングサロンに初めて電話をしていると想像しながら読んでみてください・・・

------------------
アナタ「あの~、初めてお電話するのですが・・・」


店員 「あ、初めてご利用ですか~?

ありがとうございますぅ~!

初めての場合、まずは規約に同意いただく必要がありますけど、大丈夫でしょーか~?

それと、予防接種証明をご提示いただけない場合はご利用をお断りさせていただいておりますんです~。

お持ちですか? 証明書」


アナタ「あ、は・・・はい」


店員 「あ、それはよかったですぅ~♪

持ってないって方もね、けっこういらっしゃるもんですからね~!

あいにく今週はもうご予約がいっぱいなんですよぉ~!

〇日以降なら大丈夫ですけど、ご利用日はいつですか?」
------------------


とても明るく元気で感じのいい店員さんが電話に出てくれました。

でも、ちょっと一方的にワーーッと語られちゃいましたね(・_・;)


実はこの時、最初にアナタが電話で言おうとしていたことには続きがあって、


「あの~、初めてお電話するのですが、そちらは大型犬でも利用可能ですか?


と質問しようと思って電話をかけたのだとしたらどうでしょうか?

つづきを見てみましょう。


------------------
アナタ「・・・あ、まだ利用日を決めているわけではないんですが、今日お電話したのは・・・」

店員 「アラ、そーだったんですか?ゴメンなさ~い!

じゃあご利用日を決めていただいてからまたお電話いただけますか?

さっきもお話した通り、〇日以降にしてくださいねー!

予約が取りにくい状況でねぇ~!ご迷惑をおかけしちゃって申し訳ないです本当に~・・・

どなたかからウチのことをお聞きになったんですか?」


アナタ「あ、いえ、そうでは・・・」


店員 「あ!じゃあインターネットか何かで?

あ、チラシですか~?」
------------------


うう・・・なんかもうイライラしてきましたからよしましょうよしましょう(-_-;)

結局この後、アナタはやっと


「大型犬は利用可能ですかっ?!」


という質問をし、


「ごめんなさぁ~い、ウチ、大型犬はお断りしてるんですよ~!

前はね、お受けしていたんですけど ウンヌンカンヌン・・・・」


という風になったとしたら、


「店員のムダ話を聞いていた間の私の貴重な時間を返してくれーーいっ!」


って気持ちになりますね。



●感じがよければそれでいい?


じゃあ例えば、さっきのお店が


「はい、大型犬も大丈夫ですよ~!」


と言ってくれたとしたら、安心して愛犬をお任せできると思いますか?

ちょっと話を聞かないところはあるけれど、まあ感じがいい人だったし優しそうだし・・・

何より、お世話になるのは人間じゃなくて犬なんだから、会話のキャッチボールができなくても大して問題じゃあないかぁ~!

と感じるかもしれません。


でも、本当にそうなんでしょーか?


会話のキャッチボールができず、お客様のお話を途中でインターセプトしちゃう(ラグビーか?)人というのは・・・


・人の話を最後まで聴けない


落ち着きがない(待てない)人?

または、「相手はどうせこういうことを言いたいんだろう」と勝手に決めつけてしまう思い込みの激しいタイプ


・自分の話ばかり優先してしまう


思いやりがない自己中心的な人?


そんな印象を受けますね。

さて、そういう人が お預かりしたワンちゃんに対して「だけ」は忍耐強く、思いやりいっぱいに接することができると・・・思いますか?

(残念ながら、わたしはそうは思えません)



●誤解が生じやすい日本語の会話


接客にしても ワンちゃんのお世話にしても、慣れてくるとだんだんパターンがわかってくるということは、確かにあります。

日本語って特に難しくて、結論がセンテンスの最後にくるくせに、その結論をあえて言わない・・・という話法がありますよね?

たとえば・・・


「わたくし、大塚と申しますが・・・・(お客様のお名前を教えていただけますか?)」


↑カッコ内は言葉を濁して言わないっていうのが、もはや定型のやりとりになっています。

ちなみに、「・・・・」の後にビミョーな沈黙があるのが好きではないので、わたしは最後までハッキリ言いますが(;^_^A

そのため、相手のお話を最後までキチンと聞かないことで起きる誤解やトラブルは、日本人にはけっこう多いように感じています。

更に、日本には「忖度文化」がありますから、皆まで言わずとも察してあげることがヨシ!とされているフシがあって、より一層誤解を生みやすいんですねぇ・・・

お互いが誤解をしたままでも会話が成立してしまう日本語の会話は、アンジャッシュのコントのようなとんでもないすれ違いを招く恐れがあります。


-----------------
ワンちゃんの宿泊予約をしているお客様から、宿泊予定日当日にお電話がかかってきたとします。

その日は、ペットホテルがお客様のおうちにワンちゃんをお迎えに行くことになっていました。


お客様「すみませーん!実はウチの子昨日から体調が悪くて・・・お腹を壊してしまったんです~!」

(↑お腹を壊していて申し訳ないけれど預かってもらえますか?と言いたい)


ホテル「あら~、可哀想に・・・そうですか、わかりました。いいですよいいですよ~!」

(↑ワンちゃんの体調が悪いのでキャンセルの連絡をしてきたと思い込んでいる


お客様「ホントにスミマセ~ン!いつもありがとうございます~」


ホテル「いえいえ、こちらこそ~!いつも本当にお世話になって~・・・あ!ごめんなさい、ちょっとお客様がみえてしまったみたい!」


お客様「あ、ハイハイ、ゴメンなさい、じゃあまた・・・(後ほど)」


ホテル「ハイ、ではまた~・・・」



電話を切ったはいいけど、約束の時間に待てど暮らせどペットホテルはワンちゃんをお迎えに来てくれません。

大事な出張のフライトに間に合わなくなっちゃう~~!
-----------------


いやあ・・・ドキドキしちゃいますね(;'∀')


ニュアンスや思い込みに頼らず、最後までお互いのお話を聞いて、こちらの理解が正しいかをその都度確認しながら会話を進めていかなければとてもコワイってことです。



●命に向き合う時に必要なもの


慣れによってある程度パターンがわかってしまうが故のトラブルは、ワンちゃんのお世話でも起こり得ます。

例えば、飼い主さんと離れ離れで慣れない場所にお泊りするワンちゃんが、ストレスからお腹が緩くなってしまうことや、1日~2日ゴハンに口をつけない・・・ということはけっこうあります。

でも、よくあることだからといって、それを


「ああコレね、このパターンね~ ハイハイ♪」


なんて決めつけてかかっていると、重大な病気のサインを見落としてしまうことになりかねません。


人間同士の会話において、お相手の話を最後までキチンと聞けない人の「わかったつもり体質」や「決めつけ体質」は、ワンちゃんの体調の変化や態度の変化についても「わかったつもり」や「決めつけ」をしてしまうことに繋がるのではないかと思っています。


命を預かるお仕事をしている人は、どんなに慣れて大抵のパターンは読めるような気になっていたとしても、やはりその都度、お相手(人でも犬でも)が発しているシグナルを丁寧に受け止めて見極めようとする初心を失ってはいけないと思います。



●一事が万事


たとえばラーメン屋さんなんかで、店主はとんでもなく感じが悪いのだけど、それでも味がいいからOK!ってことはあると思います。

同様に、ペット業界の人の中には、動物が好きすぎて人よりも犬の方に優しい人が多いのも事実です。

つまり・・・そこまでお客様にヘコヘコしないお店は多いと思いますし、わたしも気を付けているんですけど、そういう自覚が確かにあります。

(お客様と話しているのに犬の方ばっかりチラチラ見ちゃってたり・・・スミマセン汗)


加えて言えば、ペットをお預かりする業種は、物販などのサービス業とは性質が異なっていて、一番肝心なサービスそのものが提供されるシーン(ワンちゃんと接しているシーン)を、お客様ご本人が目にすることができないという意味で、少し特殊な業態です。


けれども、お話してきたような「人としてどうなの?」という最低限の会話マナーに疑問を感じるようなお店に


「それでもきっとワンちゃんには優しく、丁寧に接してくれるに違いない。」


という希望的観測を持つのは、やめた方がいいと思います。


「『もうお宅の犬は預からない』って言われたら困るし、ちょっと態度に疑問を感じるけど、私さえ我慢したらいいんだ・・・ウチの子が預けている間にイヤな思いをしなければ・・・」


などと思う必要はありません。


飼い主さんに感じの悪い態度を取る人は、ワンちゃんにも感じの悪い態度を取ります。

忙しい時に飼い主さんを雑に扱う人は、忙しい時にワンちゃんをも雑に扱います。

飼い主さんのお話を最後までキチンと聞かない人は、ワンちゃんの発するシグナルも丁寧に受け止めてはくれません。


わたしは何も、会話のスキルが高い、いわゆる「話し上手で聞き上手」みたいな人でなくてはダメだと言っているのでは決してありません。

口ベタでも、多少愛想がなくっても、飼い主さんご自身が


「この人は誠実で丁寧に自分の話を聞いてくれているな」


と思える人だったら、きっとワンちゃんにもそのように接しているのではないかと思います。


飼い主さんも、お預かりするお店も、お互いに「ワンちゃんのことを一番に思う」という共通点で繋がった気持ちのよい関係でいられたら、それがワンちゃんにとって最も幸せなことですね。


今回のブログは、自戒の念も込めて書いています。

気を付けよ~~~~っと!!




<今日のPet Hotel 11!>

ウリだよ~~ん!
可愛いCちゃんと遊びたいのに遊ばせてくれないの~!
どうして~~?!

それはね・・・
Cちゃんは脱臼による負傷者リスト入りで
ワンパクなウリくんとは厳重に引き離されているからだよ
(;'∀')

代わりにいっぱい抱っこしてもらって
「へへへ♪」

遊んで遊んでっ♪

う~ん・・・仕方ないなぁ、あんまり暴れない程度にね。

わーいわーい♪

キャッキャキャッキャ♪

一方そのころ、Cちゃんのいるお庭に行かせてもらえない
他のワンコたちは・・・
「チェッ!!」

チェッ・・・!

・・・え?!ナツが柵をすり抜けて・・・

えええーーーーっ?!
いいなあ~~~~~!!

(すぐにナツも捕まりました 笑)

Cちゃん、早く治るといいねぇ~