2018年3月29日木曜日

胃捻転のKちゃんについて【ご報告】

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。




先日、お預かり中に胃捻転を起こし、病院に緊急搬送したKちゃんのその後をご報告申し上げます。

心配して下さった方、応援の声を下さった方、本当にありがとうございました!


※お食事中の方には不快な表現が含まれている記事です。ご注意ください!

※ 前回記事をお読みでない方はコチラからお読みください。



【胃捻転が再発!】



●飼い主さんに会わせてあげたい!


Pet Hotel 11!にお泊り中にショック状態で病院に担ぎ込まれたポインターMIXの高齢犬Kちゃん。





とりあえず獣医さんで、胃をパンパンに膨らませていたガスを抜いていただき、少し楽になったKちゃんは、翌日になって詰まっているウンチを出してもらって、ひとまず落ち着いていました。

Kちゃんが胃拡張から胃捻転を起こした原因は、高齢になって腸の動きが悪くなり、ウンチが出にくくなっていることだったからです。

そのまま飼い主さんが戻られるまでなんとか点滴で体力を回復して、今後の方針を飼い主さんにご判断いただく予定でした。

胃捻転は繰り返す傾向にあるため、それを防ぐために胃の固定手術を行うか、それとも年齢を考慮して固定手術は見送るか・・・という判断です。


倒れた時は生死の境をさまよっていたKちゃんでしたが、休診日にも関わらず、


「すぐに連れておいで!」


と受け入れて下さった獣医さんのおかげで容態も安定し、ホっとしていました。


「よかった・・・とにかく飼い主さんに会わせてあげられる!」


大切な命をお預かりしているわたしたちとしては、もしもそれがKちゃんの寿命だったとしても、やっぱり大好きな飼い主さんに会わせてあげたいという気持ちが強かったのです。



●再発


ところが、容態が落ち着いていたKちゃんは、入院中に再び胃捻転を再発してしまったのです。

運悪く早朝だったため、飼い主さんに改めて連絡することはできませんでした。

でも、予め麻酔の必要なオペへのご承諾と「できることは全てしてやってほしい」とのお言葉を飼い主さんから直接獣医さんにお伝えいただいていたので、獣医さんの判断にて緊急オペとなりました。

胃を固定する手術です。

年齢的に、麻酔から戻ってくる確率は非常に低いと言われていたKちゃんでしたが、無事に生還してくれました!!


これでもう、二度とふたたび胃捻転を起こす心配もなくなりました!!


麻酔から覚めて、無事を確認してから飼い主さんにメールでご報告すると、


「Kは本当によく頑張りましたね!帰ったらうんと褒めてやりたいと思います」


と、とっても喜んでいらっしゃいました。

結果的に、今後の不安が残らない一番よい形に収まって、わたしたちも本当に嬉しく思いました。


獣医さんによると、麻酔から覚めたKちゃんは、術後食を口から食べ、軽いお散歩までできたそうです!!


飼い主さんが戻られた時には、きっとしっぽをフリフリして喜んでお出迎えできるでしょう♪


2~3日は腹膜炎を起こす可能性があるため、その間Kちゃんは入院して経過観察が必要とのことですが、それが終われば退院して、あとは抜糸に来院するだけだそうです。



それにしても、ワンちゃんって本当にすごいですね~!

人間の場合、たとえば腸捻転でオペをした場合、平均的な入院日数は17日間だそうですヨ!

まして、お腹切った当日にお散歩できる人いるぅ~~~~?!

わたしだったら、オペの当日に麻酔が切れたら、傷口が痛くて痛くて泣きべそかきながらウンウン言っているにちがいありません(自信あるぜーい!)


保護犬だったKちゃんは、

保護団体さんに命を救われ、

今の飼い主さんに家族にしてもらい、

フィラリアとの闘いにも勝って、

オッパイにできたしこりも切除して・・・


そして今回、胃捻転からも見事に復帰したんですから、運も生命力も強くて逞しい子です。

きっと長生きしてくれるんじゃないかなぁ~~~♪



●今回の出来事から


今回の件から、わたし自身が再確認すると共に、みなさんにもお伝えしておきたいことがあります。


◇ 決めつけは禁物!


ワンちゃんってよく吐きますよね。

日常的に、時折 草を食べてわざと胃をきれいにするために吐いたり、お水をガブ飲みして吐いたり、ちょっと便秘気味でも吐いたり、興奮して走り回りすぎて吐いたり、お腹が空いて胃液を吐く子もいたり・・・

Pet Hotel 11!の超長期お預かり犬 ボス もしょっちゅう気軽に吐いています(-_-;)

そういうワンちゃんの飼い主さんは、つい愛犬が「オエッ」ってしていても


「ああ、またやってる・・・(-_-;)」


なんて軽く見てしまいがちですが、ちゃーんと元気ピンピンになるまでワンちゃんを観察し続けてください。

胃捻転は、症状が出てからショック状態で意識を失うまでの時間が本当にあっという間です。

ほんの少し目を離した隙に、気道がふさがって窒息してしまったり、回転した胃が周囲の脾臓や血管まで一緒に巻き込んでしまって、組織が壊死してしまったりして、急激に命の危機状態に陥る可能性が非常に高いんです。

特に

中型~大型犬や、胸の深い犬種老犬過去に胃捻転をやったことがある犬

の飼い主さんは、よくよく肝に銘じておいてください。


同様に、ウンチがゆるくなりやすいワンちゃんについても、


「ああ、またお腹壊しちゃったのね~・・・そのうち治るでしょ♪」


と、軽く考えて病院に連れて行かなかった結果、不幸にも亡くなってしまったというお話もきいたことがあります。

心に留めておいてくださいね~!



◇ 獣医さん選びはダイジ~!


このブログでは以前に何度かお話していることですが、獣医さんは3つ選んでおきましょう。

① 最も信頼できる腕のいい獣医さん

② とにかく一番近い獣医さん

③ 夜間救急の受け入れをしている獣医さん

一番いいのは、①②③の三拍子そろった獣医さんですが、なかなかそう都合よくはいきませんね(;^_^A


今回、正午に「オエッ」と最初の吐き気の症状を示したKちゃんは、日ごろからよく吐く子だということだったので、かかりつけの獣医さんの午後の診療時間まで様子をみましょう・・・って言っている間に倒れてしまいました。

Pet Hotel 11!がいつもお世話になっているすぐ近所の獣医さんは、あいにく休診日だったのですが、お電話して症状をお話したところ、すぐに対応して下さいました。

搬送中の車の中で呼吸が苦しそうになり、目の焦点も合わなくなってしまったKちゃんですから、もし、あとほんのちょっとでも対応が遅れたり、遠くの病院だったりしたらきっと・・・

考えるだけでゾゾゾーーっとします。


獣医さんの電話番号や診療時間などの情報は、慌てていてもすぐに見つかるように、電話の前に貼っておいたりお財布に入れておいたりするといいですよ。

携帯やスマホのアドレス帳でもいいですが、テンパっていると操作できないこともあるので・・・(え?そんなドンくさいのはわたしだけ?)



最後に、胃捻転特融の症状を書いておきます。


・吐きたいのに吐けない様子

・透明のヨダレ(泡状で粘り気がある)が出る

・苦しそうにウロウロ歩き回る

・お腹が膨れている


イザという時のために頭の片隅に入れておいてくださいね~!




<今日のPet Hotel 11!>

朝の海岸さんぽ♪

なんかイイもの落ちてないかなぁ~

久々に再会して嬉しそうな”なつ”とモカちゃん♪

さて・・・おめめはどこかな~?

ボールで遊び疲れてコテッと寝ちゃったNちゃん
カワイイ~ ( ´∀` )

たいして遊んでいないのに常にコテッって寝ているチャコ
(;^_^A

お!?

おんまさんをいつまでも見送るNちゃん

満開ーー!!