2018年2月10日土曜日

超なるほど!災害対策(動物取扱責任者研修より)②

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。



前回のブログに引き続き、動物取扱者研修で平井潤子さんから伺った、ワンちゃんの飼い主さんにぜひ覚えておいて頂きたい大規模災害の心得についてお話します。



【大規模災害に備えて飼い主さんに知っておいてほしいこと②】


●なるほど!(その2) 鑑札ありますか?


このブログを読んで下さっている方の中には、お住まいの市町村に畜犬登録(飼い主さん登録)をされていない方はいらっしゃいませんか?

いらっしゃいませんね?

(-_-;)

・・・もし、いらっしゃったら今すぐ登録してくださーい!

登録されている方は、愛犬の”鑑札”を必ずお持ちのはずです。


実はこの畜犬登録・・・していない飼い主さんが意外と多いんです。


H28年度のデータになってしまいますが、

財団法人日本ペットフード業界の統計によると、犬の飼育頭数は全国でおよそ9,878,000頭。

一方、厚生労働省の統計によると、犬の登録頭数は全国でおよそ6,452,279頭。

つまり、35%もの登録されていないワンちゃんがいるってことになります。

3頭に1頭は登録されてないって、確率けっこう高くな~~~い?!

畜犬登録していない飼い主さんの中には、残念ながら犬を道具としてしか考えていないような飼い主さんというか・・・”所有者”といった感じの人もいるのですが、そうではなくて、ワンちゃんをすごく可愛がっているような飼い主さんの中にも

「え?登録ぅ~?なんですかソレ・・・」

という方がいらっしゃるんです(;´Д`)

たとえば、

「知り合いから犬をもらった」

「娘夫婦が飼っていたが子どもが生まれて飼えなくなったので引き取った」

「拾ってきてそのまま庭に繋いで飼っているけどなにか?」

「前の住所で登録して、その後引っ越したけど今の住所では登録してないなぁ」

というような方々に多いんですが、そもそも「畜犬登録は飼い主の義務」ってことをご存じない方がけっこういらっしゃるんですね~・・・


「まあ、登録料もかかっちゃうし、登録してなくても別に困ることはひとつもないし・・・」


と考えておられる方がいらっしゃるとしたら、そりゃ違うよ!ってお話。

実は、畜犬登録は災害時に大変役立つんです。


2004年10月23日夕刻 M6.8 最大震度7の直下型地震が新潟県中越地方を襲い、死者68名、重傷者632名、家屋の全半壊1万7000棟という被害を出した中越地震が起きました。

大規模災害が起きると、動物関係のボランティア団体は現地で家屋に取り残されている可能性のあるペットを把握するために飼育動物マップを作成し、それを頼りにペットたちの安否確認や保護、あるいは通ってお世話するなどします。

中越地震に見舞われた山古志村(やまこしむら)では、畜犬登録率狂犬病予防接種率ほぼ100%という高い確率を誇っていました。

そのため、発災後わずか5日間でマッピング作業がすべて終了したといいます。

一刻の遅れが命の明暗を左右する現場において、正確にその地域で飼育されているペットを把握することは大変重要です。

役所への畜犬登録は、実はこういう時に大きな役割を果たすんですね(知ってたぁ~?)


もしも、アナタやアナタの家族がみんな大怪我をして病院に収容されてしまって、愛犬が半壊したおうちに閉じこめられているような場合・・・

畜犬登録をしておくことで愛犬の命が助かる可能性が高まるということをよ~く覚えておいてください。

そして、周りにもしも、畜犬登録をしていない人がいたら、ぜひこのことを教えてさしあげて下さい!



●なるほど!(その3) 情報難民への思いやり


このブログをお読み下さっている方たちは、少なくともインターネットをお使いでしょうから、必要な情報を検索して知ることができるでしょう。

けれども多くのお年寄りは、情報源がテレビ、ラジオ、新聞だけで、ご自分が知りたい情報を取りに行って見るという習慣がありません。

そのため、インターネットユーザーにとっては常識となっていることを、まったくご存じないケースが多々あるんです。


「つづきはWEBで!」

「ググってみて下さいね!」


などという言葉は、そういう方たちにとってはもうほぼイジメですよね・・・(-_-;)


東日本大震災の後、こんなことがあったそうです。

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福島第一原発事故の避難区域に住んでいた あるおばあさんが、1頭の愛犬を連れて獣医さんを訪れました。

おばあさんは、もう当分ふるさとへは戻れないことがわかり、仮設住宅に入居することになっていました。

犬を飼うことが許されていない仮設住宅です。

ワンちゃんの健康手帳を見ると、狂犬病の予防接種はもちろん、その他感染症のワクチン接種やノミダニ予防、フィラリア予防などキチンキチンとされていて、おばあさんがワンちゃんをとても大切にしていたことが伺い知れました。

「今日はどうしましたか?」

獣医さんが訊くと

「この子を安楽死させてください」

泣きながらおばあさんは獣医さんに懇願したそうです。

驚いた獣医さんがわけをきくと、


「飼い主としてこの子の面倒を最後まで見るつもりだったけれど、それが叶わなくなってしまった。

誰かに世話をお願いすれば迷惑をかけることになってしまう。

飼い主がいなければ野良犬になって保健所に連れて行かれてしまうのでしょう。

それで殺処分にされてしまうくらいなら、飼い主の最後の責任として わたしが看取ってやりたいんです・・・」


おばあさんは、たったひとりで長い間、そのことについて悩み苦しんだ結果、このような決断をしたのだといいます。

「費用はもちろん、わたしがお支払いしますから・・・先生、どうかお願いします」

と・・・
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安心してください。

そのワンちゃんは新しい飼い主さんの元でとっても幸せに暮らしているそうです。

獣医さんが保護団体に連絡を取って差し上げたんですね。ε-(´∀`*)


おばあさんがもっと早く、保護団体に救いを求めるという選択肢を知っていれば、長い間思い悩むことはなかったでしょう。

このおばあさんは、獣医さんに愛犬を連れて行きましたが、思い余って愛犬と心中しようとしていたら・・・? 愛犬を山の木に繋いで来てしまったら・・・?


ですから、愛犬家のみなさんにお願いです。

もし、アナタが大規模災害の後、避難所などで身の回りにお年寄りがいらっしゃったら・・・

なんでもいいので、できるだけ声をかけてさしあげてください。

小さい頃から「人様に迷惑をかけてはいけない」と教えられて育ったお年寄りの多くは、いきなりご自分からアナタに何かを頼んだり相談することはないかもしれません。

でも、なにげない世間話をする中で、アナタが

「わたし、犬を飼っている(た)んですよ」

などとお話して差し上げたら、


「実は家に犬を残してきていて・・・どうしているか心配で心配で・・・」

「もうお世話ができないから、逃がすしかないかもねぇ・・・」


などとお話してくれるかもしれません。

愛犬家どうし、困った時はお互い様で助け合いたいですね。



<今日のPet Hotel 11!>

Rくんでーす♪
2回目だから最初からルンルン

なつ「ずいぶんご機嫌じゃないの~?」
Rくん「あ!は、はい・・・お久しぶりです 汗」

大きいお友だちともご挨拶できたよ!

どーでもいいけどごはんまだぁ~~?
はいはい(-_-;)

お庭遊びしている時に、ワンコたちが騒然と
なったので、お山を見上げると・・・

楽しそうだニャ~♪
「あら、ニャンコ先生、こんにちは(^▽^)/」

午後のおさんぽ。
三浦海岸は波が穏やかなので
カイトサーフィン(カイトボード)を楽しむ
人がいっぱい!

<おまけ>

三浦海岸には、初心者向けのカイトサーフィンスクールもいっぱいあります。
見ているとサイコーに気持ちよさそう♪

これから暖かくなるので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょーか?


カイトサーフィンって↓こんなスポーツだよ!